お金の寺子屋

FP3級実技(FP協会)解説-2021年5月・後半

【問11】
長谷川さんは、自宅として所有している土地と建物を2021年中に譲渡する予定である。長谷川さんの土地と建物の譲渡に係る所得税の計算に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

土地と建物などの譲渡による所得は( ア )所得として( イ )課税の対象となる。
土地と建物などの( ア )所得の金額は原則として、「譲渡価額-取得費-( ウ )」として計算する。
1. (ア)譲渡  (イ)総合 (ウ)必要経費
2. (ア)不動産 (イ)総合 (ウ)必要経費
3. (ア)譲渡  (イ)分離 (ウ)譲渡費用
正解:
(ア) 個人が資産(棚卸資産を除く)を売却したことによる所得は、譲渡所得です。
(イ) 不動産の譲渡に係る譲渡所得は、申告分離課税されます。
(ウ) 不動産の譲渡による譲渡所得の金額は、「譲渡価額-取得費-譲渡費用」という式により計算されます。
【問12】
細川由美さん(55歳)は、相続税の計算における遺産に係る基礎控除額について、FPで税理士でもある千田さんに相談をした。この相談に対する千田さんの回答の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値の組み合わせとして、正しいものはどれか。

[千田さんの回答]
「相続税の計算に当たっては、同一の被相続人から相続または遺贈により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格の合計額から遺産に係る基礎控除額を控除します。この遺産に係る基礎控除額は、『( ア )万円+( イ )万円×法定相続人の数』の算式によって計算した額となります。」
1. (ア)2,500 (イ)  500
2. (ア)3,000 (イ)  600
3. (ア)5,000 (イ)1,000
正解:
相続税の基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
【問13】
宇野仁志さん(80歳)は、将来発生するであろう自身の相続について、遺産分割等でのトラブルを防ぐために遺言書の作成を検討しており、FPの青山さんに相談をした。遺言書に関する青山さんの次の説明のうち、最も適切なものはどれか。
1. 「公正証書遺言を作成した後に、自筆証書遺言によって、先に作成した公正証書遺言を撤回することができます。」
2. 「公正証書遺言を作成した場合、相続発生後、遺言書の保管者または相続人が家庭裁判所にその検認を請求することが必要です。」
3. 「自筆証書遺言を作成する場合、遺言者と2人以上の証人が、各自これに署名し、押印をすることが必要です。」
正解:
1. 内容が抵触する複数の遺言がある場合には、日付が新しいものが有効になりますから、公正証書遺言の内容を自筆証書遺言で撤回することができます。
2. 公正証書遺言は検認が不要です。
3. 自筆証書遺言は単独で作成することができます。なお、問題文は公正証書遺言の説明です。
【問14】
下記<資料>の宅地の借地権(普通借地権)について、路線価方式による相続税評価額として、正しいものはどれか。なお、奥行価格補正率は1.0とし、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

<資料>
1. 18,900千円
2. 44,100千円
3. 63,000千円
正解:
路線価方式により自用地評価額を計算すると、210千円×300㎡=63,000千円となります。
当該土地の借地権割合は70%であると読み取ることができますから、借地権の相続税評価額は、63,000千円×70%=44,100千円となります。
【問】~【問】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
橋口翔太さんは株式会社PBに勤める会社員である。翔太さんは、今後の生活設計について、FPで税理士でもある馬場さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2021年4月1日現在のものである。

<家族構成(同居家族)>
[橋口 翔太(本人)]
生年月日:1985年4月15日(35歳)
職業:会社員

[橋口 桃子(妻)]
生年月日:1987年3月20日(34歳)
職業:専業主婦

[橋口 翔太(歳)]
生年月日:2020年10月9日(0歳)

<保有財産(時価)>単位:万円
[金融資産]
普通預金:100
定期預金:250
投資信託:100

[生命保険(解約返戻金相当額)]
20

<負債残高>
なし
<マイホーム:資金計画>
翔太さんは、2,400万円のマンションの購入を検討しており、民間金融機関で2,000万円の住宅ローンを組む予定である。マンション購入の頭金は400万円の予定で、その内訳は、定期預金250万円のうち200万円、親から受ける贈与の200万円である。
<その他>
上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。
【問15】
FPの馬場さんは、資金計画どおりにマンションを購入した後の橋口家のバランスシートを作成した。下表の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、<設例>に記載のあるデータに基づいて解答することとし、記載のないデータについては一切考慮しないこととする。

<資料>
1. 270(万円)
2. 670(万円)
3. 870(万円)
正解:

<資産>
普通預金100万円
定期預金50万円
投資信託100万円
生命保険20万円
マンション2,400万円
の、計2,670万円

<負債>
住宅ローン2,000万円

よって、純資産=2,670万円-2,000万円=670万円となります。


【問16】
翔太さんは、今後15年間で毎年20万円ずつ積立貯蓄をし、将来の生活費の準備をしたいと考えている。積立期間中に年利2.0%で複利運用できるものとした場合、15年後の積立金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、解答に当たっては、千円未満を四捨五入すること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないこととする。

<資料:係数早見表(年利2.0%)>
[15年]
終価係数:1.346
年金終価係数:17.293
年金現価係数:12.849
※記載されている数値は正しいものとする。
1. 4,038,000円
2. 3,459,000円
3. 2,570,000円
正解:
積立型運用の将来の金額を求める問題ですから、使用する係数は年金終価係数です。
よって、20万円×17.293=3,458,600円≒3,459,000円となります。
【問17】
翔太さんと桃子さんは、教育資金が不足した場合を考え、日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)について、FPの馬場さんに質問をした。次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値または語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない事項については、一切考慮しないこととする。

国の教育ローンは、日本政策金融公庫で取り扱う( ア )金利型の公的な融資制度である。子ども1人につき( イ )万円まで借り入れることが可能である。また、一定の要件を満たす海外留学などに該当する場合には上限( ウ )万円まで借り入れることが可能である。借入れに当たり、世帯年収の上限が設定されている。
1. (ア)変動 (イ)350 (ウ)450
2. (ア)固定 (イ)350 (ウ)450
3. (ア)固定 (イ)450 (ウ)550
正解:
国の教育ローンは固定金利の商品で、融資限度額は基本的には350万円までですが、一定要件を満たした場合には450万円となります。
【問18】
翔太さんは、個人型確定拠出年金(以下「iDeCo」という)について、FPの馬場さんに質問をした。iDeCoに関する馬場さんの次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 「iDeCoに加入した場合、支払った掛金は、小規模企業共済等掛金控除として税額控除の対象となります。」
2. 「iDeCoの年金資産は、原則として60歳になるまで引き出すことができません。」
3. 「国民年金の第3号被保険者である桃子さんは、iDeCoの加入対象者となります。」
正解:
1. iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象となりますが、小規模企業共済等掛金控除は税額控除ではなく所得控除です。
2. 正しい記述です。
3. iDeCoは、第三号被保険者も含め、ほぼすべての国民が加入することができます。
【問19】
翔太さんは、会社の定期健康診断で異常を指摘され、2020年12月に2週間ほど入院をして治療を受けた。その際の病院への支払いが高額であったため、翔太さんは健康保険の高額療養費制度によって払戻しを受けたいと考え、FPの馬場さんに相談をした。翔太さんの2020年12月の保険診療に係る総医療費が100万円であった場合、高額療養費制度により払戻しを受けることができる金額として、正しいものはどれか。なお、翔太さんは全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者で、標準報酬月額は「36万円」である。また、翔太さんは限度額適用認定証を病院に提出していないものとする。

1.  87,430円
2. 212,570円
3. 272,570円
正解:
自己負担限度額は、80,100円+(100万円-267,000円)×1%=87,430円です。
また、総医療費が100万円である場合、本来の自己負担額は3割の30万円です。
よって、高額療養費制度により払戻しを受けることができる金額は、本来の自己負担額と自己負担限度額の差額ですから、30万円-87,430円=212,570円となります。
【問20】
桃子さんの妹の三上恵子さんは会社員であるが出産を間近に控えており、現在産前産後休業を取得中である。産前産後休業期間中の社会保険料の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、恵子さんは、全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者であり、かつ厚生年金保険の被保険者である。
1. 事業主が申出を行った場合、被保険者負担分のみ免除される。
2. 事業主が申出を行った場合、事業主負担分のみ免除される。
3. 事業主が申出を行った場合、被保険者負担分および事業主負担分が免除される。
正解:
健康保険および厚生年金保険の被保険者の産前産後休業期間中における社会保険料は、事業主が申請する事により、被保険者負担分および事業主負担分が免除されます。

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