お金の寺子屋

FP3級実技解説-2018年(平成30年)1月・後半

【問11】
下記<資料>の3人の会社員のうち、平成29年分の所得税において確定申告を行う必要がある者は誰か。なお、<資料>に記載のない条件については一切考慮しないこととする。

<資料:3人の収入等に関するデータ(平成29年12月31日時点)>
給与収入(年収)は平成29年分の金額である。
1. 細井一人
2. 成田康介
3. 安西道夫
正解:
1. 給与所得者が住宅ローン控除を受ける場合には、最初の年のみ確定申告が必要です。
2. 給料が2,000万円以上である場合、確定申告をしなくてはいけません。
3. 給与所得・退職所得以外の所得が20万円未満である場合、確定申告をする必要はありません。
【問12】
小田悟さん(67歳)の平成29年分の公的年金等の収入金額は310万円である。小田さんの平成29年分の公的年金等の雑所得の金額として、正しいものはどれか。なお、小田さんは公的年金等以外に収入はないものとする。(注)制度改正あり

<公的年金等控除額の速算表>
1. 120万円
2. 190万円
3. 195万円
正解:

公的年金等控除額=120万円ですから、雑所得=310万円-120万円=190万円です。

<参考>
現在は、公的年金等控除額の計算式が変わっています。

【問13】
平成30年1月7日に相続が開始された藤原浩司さん(被相続人)の<親族関係図>が下記のとおりである場合、民法上の相続人および法定相続分の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

1. 優子1/2 賢一 1/4 節子1/4
2. 優子1/2 賢一 1/6 博司1/6 
隆治1/6
3. 優子1/2 賢一 1/4 博司1/8 
隆治1/8
正解:
本来の法定相続分は、優子1/2、賢一1/4、健治1/4です。健治は被代襲者となりますから、博司と隆治の法定相続分は、それぞれ1/4÷2=1/8です。
【問14】
【改題】相続開始後の各種手続きの期限における下記の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

相続の放棄または限定承認をする為には、相続の開始を知った日から( ア )以内に、家庭裁判所に申述書を提出する必要がある。
相続税の申告と納付は、相続の開始を知った日の翌日から( イ )以内に、被相続人の死亡時の住所地の所轄税務署長に提出しなくてはいけない。
1. (ア)1ヵ月 (イ)10ヵ月
2. (ア)3ヵ月 (イ)6ヵ月
3. (ア)3ヵ月 (イ)10ヵ月
正解:
(ア) 相続の放棄または限定承認の期限は、相続の開始を知った日から3ヵ月以内です。
(イ) 相続税の申告と納付の期限は、相続の開始を知った日の翌日から10ヵ月以内です。
【問15】
宮野真理子さん(45歳)は、夫の智和さん(50歳)から金銭の贈与を受けるに当たっての贈与税の取扱いについて、FPで税理士でもある阿久津さんに相談をした。この相談に対する阿久津さんの回答の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値の組み合わせとして、正しいものはどれか。

<阿久津さんの回答>
ある年に真理子さんが智和さんから金銭の贈与を受け、その年中にそれ以外の財産の贈与を誰からも受けなかった場合、その贈与された金銭の額が贈与税の基礎控除額である( ア )万円以内であれば、贈与税は発生しないこととなります。
なお、その金銭が居住用不動産の購入資金であり、かつ、智和さんとの婚姻期間が20年以上である等の所定の要件を満たす場合、基礎控除とは別に、最大( イ )万円の配偶者控除の適用を受けることができます。

1. (ア)60 (イ)1,500
2. (ア)110 (イ)2,000
3. (ア)110 (イ)2,500
正解:
(ア) 贈与税の基礎控除額は110万円です。
(イ) 贈与税の配偶者控除の額は2,000万円です。

【問16】~【問20】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
【問16】
FPの山根さんは、井川家のバランスシートを作成した。下表の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、<設例>に記載のあるデータに基づいて解答することとし、<設例>に記載のないデータについては一切考慮しないこととする。

1. 275(万円)
2. 300(万円)
3. 325(万円)
正解:
保有資産の合計は、
普通預金:100万円
定期預金:80万円
個人向け国債:70万円
生命保険(解約返戻金相当額):25万円
不動産(自宅マンション):2,400万円
の、計2,675万円です。
負債は2,350万円ですから、純資産=2,675万円-2,350万円=325万円です。
【問17】
幸広さんは、今後10年間で毎年24万円ずつ積立貯蓄をして、長男の健太さんの教育資金を準備したいと考えている。積立期間中に年利2.0%で複利運用できるものとした場合、10年後の合計金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、解答に当たっては、千円未満を四捨五入すること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないこととする。

<資料:10年2.0%の係数早見表>
終価係数:1.219
年金終価係数:10.950
年金現価係数:8.983

1. 2,926,000円
2. 2,628,000円
3. 2,156,000円
正解:
使用する係数は、年金終価係数です。24万円×10.950=2,628,000円です。
【問18】
幸広さんと沙織さんが加入している生命保険は下表のとおりである。下表の契約A~Cについて、保険金・給付金が支払われた場合の課税関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1. 契約Aについて、沙織さんが受け取った死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
2. 契約Bについて、沙織さんが受け取った入院給付金は、雑所得として所得税・住民税の課税対象となる。
3. 契約Cについて、沙織さんが受け取った満期保険金は、一時所得として所得税・住民税の課税対象となる。
正解:
1. 契約者と被保険者が同一である死亡保険の保険金は、相続税の課税対象となります。
2. 個人が受け取る入院給付金は非課税です。
3. 契約者以外が受け取った満期保険金は、贈与税の課税対象となります。
【問19】
幸広さんの父の正幸さんは、平成30年9月末に勤務先を定年退職する予定であり、定年退職後は任意継続被保険者として健康保険の被保険者の資格を継続したいと考えている。全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の任意継続被保険者に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

被保険者の資格喪失日から起算して( ア )以内に申出をすることにより、退職後も引き続き( イ )、健康保険の任意継続被保険者となることができる。ただし、任意継続被保険者となるためには、資格喪失日の前日まで継続して( ウ )以上被保険者であったことが必要となる。

1. (ア)20日 (イ)2年間 (ウ)2ヵ月
2. (ア)20日 (イ)4年間 (ウ)2ヵ月
3. (ア)14日 (イ)2年間 (ウ)4ヵ月
正解:
(ア) 任意継続被保険者となる為には、退職の翌日(資格喪失日)から20日以内に手続きをしなくてはいけません。
(イ) 任意継続被保険者となれるのは、最長2年間です。
(ウ) 任意継続被保険者となる為には、被保険者期間が2ヵ月以上ある必要があります。
【問20】
沙織さんは、現在、専業主婦であり国民年金の第3号被保険者であるが、第二子出産後、子育てがひと段落したらパートタイマーとして働きたいと考えている。パートタイマーとして働き始めた場合の沙織さんの国民年金の被保険者種別に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、パートタイマーとして働き始めた以後の沙織さんの年収は100万円未満で、幸広さんの年収の2分の1未満であるものとし、沙織さんはパート先において厚生年金の被保険者とならないものとする。
1. 国民年金の第3号被保険者から第1号被保険者となる。
2. 国民年金の第3号被保険者から第2号被保険者となる。
3. 国民年金の第3号被保険者のままである。
正解:
基本的に、年収が、130万円未満かつ国民年金の第2号被保険者である配偶者の収入の2分の1である場合、国民年金の第3号被保険者となります。

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