お金の寺子屋

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FP3級実技(保険)解説-2019年9月・前半

【問1】~【問3】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
個人事業主のAさん(47歳)は、最近、老後の生活資金の準備について検討を始めたいと考えており、その前提として、自分の公的年金がどのくらい支給されるのか、知りたいと思うようになった。そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーの Mさんに相談することにした。

<Aさんに関する資料>
1972年4月14日生まれ
公的年金の加入歴(見込み期間を含む)
上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
【問1】
はじめに、Mさんは、<設例>の<Aさんに関する資料>に基づき、Aさんが老齢基礎年金の受給を65歳から開始した場合の年金額を試算した。Mさんが試算した老齢基礎年金の年金額の計算式として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、老齢基礎年金の年金額は、2019年度価額に基づいて計算するものとする。
1. 780,100円×444月/480月
2. 780,100円×(444月+36月×1/2)/480月
3. 780,100円×(444月+36月×1/3)/480月
正解:
老齢基礎年金の年金額の計算において、保険料未納期間は反映されません。
したがって、293月+151月保険料を納めた場合、老齢基礎年金の額は、老齢基礎年金の満額×444月/480月となります。
【問2】
次に、Mさんは、国民年金基金について説明した。Mさんが、Aさんに対して説明した以下の文章の空欄①~③に入る語句または数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。

「国民年金基金は、国民年金の第1号被保険者を対象に老齢基礎年金に上乗せする年金を支給する任意加入の年金制度です。国民年金基金への加入は口数制となっており、1口目は、保証期間のある終身年金A型、保証期間のない終身年金B型の2種類のなかから選択し、( ① )歳から支給が開始されます。2口目以降は、終身年金のA型、B型および確定年金のⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型、Ⅴ型のなかから選択することができます。国民年金基金に拠出することができる掛金の限度額は、月額( ② )円となっており、支払った掛金は( ③ )控除として所得控除の対象となります」
1. ①65 ②68,000 
③社会保険料
2. ①60 ②70,000 
③社会保険料
3. ①65 ②70,000 
③小規模企業共済等掛金
正解:
国民年金基金の終身年金は、どちらも65歳から支給が開始されます。
ちなみに、A型は15年の保証期間があり、B型は保証期間がありません。
国民年金基金の掛金は、1ヵ月あたり最大68,000円まで納付する事が出来ます。
国民年金基金の掛金は、全額、社会保険料控除の対象となります。
【問3】
最後に、Mさんは、国民年金の付加保険料について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
1. 「国民年金の定額保険料に加えて、月額400円の付加保険料を納付した場合、老齢基礎年金の受給時に付加年金を受給することができます」
2. 「仮に、Aさんが付加保険料を120月納付し、65歳から老齢基礎年金を受け取る場合、老齢基礎年金の額に付加年金として48,000円が上乗せされます」
3. 「Aさんが国民年金基金に加入した場合、Aさんは国民年金の付加保険料を納付することはできません」
正解:
1. 正しい記述です。
2. 付加年金の額=200円×付加保険料納付月数ですから、付加保険料を120月納めた場合、上乗せされる付加年金の額は、24,000円になります。
3. 正しい記述です。国民年金基金の掛金と付加保険料は、どちらか一方しか納めることができません。

【問4】~【問6】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
会社員のAさん(40歳)は、妻Bさん(39歳)との2人暮らしである。Aさんは、先日、職場で生命保険会社の営業担当者から生命保険の提案を受けた。Aさんは、子どもがいないため、死亡保障の必要性をあまり感じていないが、公的介護保険の保険料負担が始まったことを機に、病気や要介護状態になった場合の保障については知りたいと思っている。そこで、Aさんは、その提案内容について、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

<Aさんが提案を受けている生命保険に関する資料>
保険の種類:5年ごと配当付終身保険(60歳払込満了)
契約者(=保険料負担者): Aさん
被保険者:Aさん
死亡保険金受取人:妻Bさん
指定代理請求人:妻Bさん
月払保険料(集団扱い):12,560円

(注1) 最低支払保証期間は5年(最低5回保証)
(注2) 所定のがん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中、重度の糖尿病、重度の高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全、重度の慢性すい炎のいずれかを保障する(死亡保険金の支払はない)。
(注3) 公的介護保険制度の要介護2以上と認定された場合、または保険会社所定の要介護状態になった場合に支払われる(死亡保険金の支払はない)
上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
【問4】
はじめに、Mさんは、公的介護保険(以下、「介護保険」という)の保険給付について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
1. 「介護保険の第2号被保険者は、要介護状態または要支援状態となった原因が特定疾病によって生じたものでなければ、介護保険の保険給付は受けられません」
2. 「介護保険の第2号被保険者が、介護サービスの提供を受けた場合、原則として、実際にかかった費用の3割を自己負担する必要があります」
3. 「介護保険の居宅サービスを利用する場合、要介護度に応じて利用できる限度額が決められており、限度額を超えて利用したサービスの費用は、全額自己負担となります」
正解:
1. 正しい記述です。
2. 介護保険の利用者負担額は、原則として、1割です。
3. 正しい記述です。
【問5】
次に、Mさんは、Aさんが提案を受けている生命保険の保障内容について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
1. 「Aさんが60歳までに死亡した場合、最低でも850万円(一時金600万円+年金50万円×5年)の死亡保障があります。加入される前に、Aさんの必要保障額を計算し、過不足のない適正額の死亡保障を準備することをお勧めします」
2. 「Aさんが厚生労働大臣が定めた先進医療による療養を受けたとき、その先進医療の技術に係る費用と同額を先進医療給付金として受け取れます。なお、先進医療特約の対象は入院を伴った治療のみであり、外来での治療は対象外となります」
3. 「Aさんが所定の重度疾病に罹患した場合、重度疾病保障特約により、200万円を受け取ることができます。ただし、通常、がんの保障については30日間の免責期間があります」
正解:
1. 正しい記述です。
2. 外来での治療も、先進医療給付の対象となります。
3. がん保険の免責期間は、通常、90日間です。
【問6】
最後に、Mさんは、Aさんが提案を受けている生命保険の課税関係について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
1. 「支払保険料のうち、収入保障特約に係る保険料については生命保険料控除の対象となりません」
2. 「Aさんが介護一時金特約から一時金を受け取った場合、当該一時金は、一時所得の収入金額として総合課税の対象となります」
3. 「Aさんが死亡した場合、妻Bさんが収入保障特約から受け取る年金は、課税部分と非課税部分に振り分けたうえで、課税部分については、雑所得として総合課税の対象となります」
正解:
1. 収入保障保険に係る保険料は、生命保険料控除の対象となります。
2. 生命保険契約に基づく給付金で、身体の傷害に基因して支払いを受けるものは、非課税です。
3. 正しい記述です。

【問7】~【問9】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
X株式会社(以下、「X社」という)は、Aさん(40歳)が設立した会社である。Aさんは、現在、従業員の退職金準備の方法について検討している。そこで、Aさんは生命保険会社の営業担当者であるMさんに相談することにした。

<Mさんの提案内容>
従業員の退職金準備を目的として、中小企業退職金共済制度(X社は加入要件を満たしている)および下記<資料>の生命保険(福利厚生プラン)を提案した。

<資料>
保険の種類 養老保険(特約付加なし)
契約者(=保険料負担者) X社
被保険者 全従業員(30名)
死亡保険金受取人 被保険者の遺族
満期保険金受取人 X社
保険期間・保険料払込期間 60歳満期
死亡・高度障害保険金額 500万円(1人当たり)
年払保険料 600万円(30名の合計)
上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
【問7】
Mさんは、中小企業退職金共済制度(以下、「中退共」という)の特徴について説明した。Mさんが、Aさんに対して説明した以下の文章の空欄①~③に入る語句または数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。

「中退共は、中小企業の事業主が退職金を社外に積み立てる退職金準備の共済制度です。毎月の掛金は、被共済者(従業員)1人につき月額5,000円から30,000円までの16種類のなかから任意に選択することができ、その( ① )を損金の額に算入することができます。また、新しく中退共に加入する事業主に対して、掛金月額の2分の1(従業員ごと上限5,000円)を加入後4カ月目から( ② )年間、国が助成します。被共済者(従業員)が中途(生存)退職したときは、退職金が( ③ )支給され、一時金で受け取った場合、退職所得として課税の対象となります」
1. ①全額   ②1 
③従業員本人に直接
2. ①3分の1 ②2 
③従業員本人に直接
3. ①全額   ②3 
③法人を経由して従業員に
正解:
中退共の掛金は、全額損金算入されます。
中退共の国の助成は、1年間までです。
中退共の退職金は、従業員本人に直接支払われます。
【問8】
<設例>の<資料>の福利厚生プランの保険料払込時の経理処理(仕訳)として、次のうち最も適切なものはどれか。
1.
2.
3.
正解:
ハーフタックスプランの要件を満たす養老保険の保険料は、支払った金額の半額を資産計上し、残りの半額を損金算入します。
【問9】
Mさんは、<設例>の<資料>の福利厚生プランについて説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
1. 「福利厚生プランは、原則として、従業員全員を被保険者とする等の普遍的加入でなければなりませんので、制度導入後に入社した従業員について加入漏れがないように注意してください」
2. 「福利厚生プランを導入する際は、退職金の支給根拠を明確にするため、退職金規程を整えてください」
3. 「保険期間中に被保険者である従業員が中途(生存)退職した場合、解約返戻金は退職する従業員本人に直接支給されます」
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 従業員を被保険者とする生命保険を解約した場合、解約返戻金は、契約者である法人に支払われます。

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