お金の寺子屋

FP2級実技(FP協会)解説-2020年9月・解説のみ(前半)

【問1】
正解:
1. 不特定多数の人が参加する勉強会において、他人の著作物をコピーして教材に使用することは、私的使用目的には該当しません。
2. 新聞記事をコピーしてセミナーの資料として配布する場合、当該新聞社の許諾が必要です。
3. 正しい記述です。法令通達判例には著作権はありません。
4. 他人の著作物を自分の著作物に引用する場合、内容的に、引用部分が「従」で、自ら作成する部分が「主」でなくてはいけません。
【問2】
正解:×、○、×、○
(ア) 消費者契約法は、事業者を保護の対象にはしていません。
(イ) 正しい記述です。 誤認して締結した契約は取り消すことができます。
(ウ) 取消権は、追認をすることができる時から1年間行わないとき、または、当該消費者契約の締結の時から5年を経過したときは、消滅します。
(エ) 正しい記述です。
【問3】
正解:
(ア) 10年物の個人向け国債の金利は、変動金利です。
(イ) 正しい記述です。特定口座内の譲渡損失と配当金は、自動的に損益通算されます。
(ウ) 正しい記述です。
(エ) 正しい記述です。
【問4】
正解:
1. 正しい記述です。単元未満の株式には議決権はありません。なお、東京証券取引所に上場されている株式の単元株数は、100株に統一されています。
2. 正しい記述です。両者の投資金額の合計は50,000円で、安西さんの方が購入株数が多いですから、安西さんの平均購入単価は加瀬さんのそれよりも低いといえます。
3. 正しい記述です。加瀬さんが、3月31日時点で保有している株数は、3月10日に購入した4株です。よって、加瀬さんが受け取る3月期の期末株主配当金は、80円×4株=320円(税引前)です。
4. 単元未満株投資制度で購入した株式は、単元株未満でも売却することができます。
【問5】
正解:
(ア) 正しい記述です。
(イ) 信託財産留保額は、信託財産の中に留保され、販売会社や委託者や受託者に支払われるものではありません。
(ウ) 正しい記述です。信託報酬は、毎日控除されます。
(エ) 正しい記述です。信託報酬は、販売会社と委託者と受託者に支払われます。
【問6】
正解:
(ア) 金地金の譲渡にかかる所得は総合課税されますから、保有期間が5年以下の場合、短期譲渡所得になります。
(イ) 金は国際市場でドル建てで取引されていますから、為替が円高に振れることは、金価格の下落要因となります。
【問7】
正解:
(ア) 基準地標準価格は、毎年7月1日時点の価格を公表するものです。
(イ) 固定資産税評価額は、原則として、3年に1度評価替えされます。
(ウ) 固定資産税評価額の価格水準は、公示価格の約7割です。
(エ) 相続税路線価の価格水準は、公示価格の約8割です。
【問8】
正解:
1. 所有権に関する事項は権利部の甲区に記載されていますから、抵当権設定当時の所有者を権利部の乙区から確認することはできません。
2. 一つの不動産に抵当権を複数設定することは可能です。
3. 抵当権を設定している原因となっている債務を完済しても、抵当権は自動的には抹消されません。抵当権を抹消するためには、抹消登記を行う必要があります。
4. 正しい記述です。
【問9】
正解:
(ア) 防火地域に耐火建築物を建てる場合、建蔽率の上限が10%緩和されます。
よって、建築面積の最高限度=180㎡×(60+10)%=126㎡となります。
(イ) 前面道路の幅員によって定まる容積率の上限=4×4/10=3.2=160%>指定容積率200%より、容積率の上限は160%になります。
よって、容積率の上限となる延べ面積は、180㎡×160%=288㎡となります。
【問10】
正解:2、3、4、5
(ア) 定期借家契約は、必ず書面によって契約しなくてはいけません。
(イ) 普通借家契約は、賃貸人に正当な事由がない限り更新されます。
(ウ) 定期借家契約は、期間の満了によって終了し、更新されません(再契約は可能です)。
(エ) 普通借家契約の契約期間を1年未満とした場合、期間の定めのない契約とみなされます。

【問11】
正解:8、758、4,010
(ア) 疾病入院特約5,000円×(12-4)+生活習慣病入院特約5,000円×(12-4)=8万円です。
(イ) 特定疾病保障特約保険金額500万円+疾病入院特約5,000円×(26-4)+手術給付金5,000円×20+生活習慣病入院特約5,000円×(26-4)+ガン診断給付金200万円+ガン入院給付金1万円×26=758万円です。
(ウ) 終身保険金額200万円+定期保険特約保険金額2,800万円+特定疾病保障特約保険金額500万円+傷害特約保険金額500万円+死亡給付金10万円=4,010万円です。
【問12】
正解:3、7、9、13
(ア) リビングニーズ特約の保険金は、被保険者の余命が6ヵ月以内と診断された場合に支給されます。
(イ) リビングニーズ特約の保険金は、請求保険金額から、6ヵ月分の保険料相当額及び利息相当額を控除した金額です。
(ウ) リビングニーズ特約の保険金の受取人は、原則として、被保険者です。
(エ) リビングニーズ特約の保険金は、3,000万円が限度です。
【問13】
正解:
1. 契約者と保険金受取人が同一である死亡保険金は、一時所得として所得税の課税対象となります。
2. 正しい記述です。契約者と被保険者が同一である収入保障保険の死亡年金は、1年目は相続税の課税対象になって、2年目以降は雑所得として所得税の課税対象となります。
3. 契約者と被保険者が同一である収入保障保険の保険金を一時金で受け取った場合、相続税の課税対象となります。
4. ガン診断給付金は非課税です。
【問14】
正解:×、○、×、○
(ア) 家族が被害者である事故は、対人賠償保険による補償の対象外です。
(イ) 洪水による被害は、車両保険による補償の対象になります。
(ウ) 資料では、運転者の年齢条件が35歳以上となっていますから、22歳の人が運転して事故を起こしても、補償されません。
(エ) 正しい記述です。おすすめプランBには、人身傷害補償保険が付いています。人身傷害補償保険は、自動車事故を起こした場合、過失割合にかかわらず、損害額の全額が補償される保険です。
【問15】
正解:×、×、○
(ア) 礼金などの返還する義務がないお金は、不動産所得の計算上収入金額に計上されます。
(イ) 借入金の利息部分は必要経費として計上することができますが、元本部分は必要経費に計上することはできません。
(ウ) 正しい記述です。
【問16】
正解:
勤続期間が20年以上である場合の退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20)で、勤続年数の計算上、1年未満の端数は切り上げます。
よって、退職所得控除額=800万円+70万円×(22-20)=940万円となります。
したがって、退職所得の金額=(収入金額退職-所得控除額)×1/2=(1,200万円-940万円)×1/2=130万円となります。
【問17】
正解:
個人が減価償却の方法を選ばない場合には、定額法を選択したものとみなします。
よって、減価償却費=600万円×0.2×4/12=40万円となります。
【問18】
正解:
雑所得は、310万円-110万円で、この全額が総所得金額に算入されます。
一時所得は、250万円-190万円-50万円で、この2分の1相当額が総所得金額に算入されます。
【問19】
正解:1、6、7
(ア) 相続の限定承認や放棄は、相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に行わなくてはいけません。
(イ) 相続の限定承認や放棄は、家庭裁判所に申述することによって行います。
(ウ) 欠格や廃除は代襲原因です。
【問20】
正解:
(ア) 小規模宅地等の評価減の特例の適用を受けた場合、特定事業用宅地等や特定居住用宅地等は、限度面積まで、評価額が80%減額されます。
(イ) 小規模宅地等の評価減の特例の適用を受けた場合、貸付事業用宅地等は、限度面積まで、評価額が50%減額されます。
(ウ) 特定事業用宅地等と貸付事業用宅地等については、一定の場合に該当しない限り、相続開始前3年以内に新たに(貸付)事業の用に供された宅地等を除きます。

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