FP2級実技(生保)解説-2021年5月・解説のみ
【問1】
正解:○、×、×
① | 正しい記述です。第1号被保険者は原因を問わず給付を受けることができますが、第2号被保険者は16種類の特定疾病が原因である場合しか給付を受けることができません。 |
② | 公的護保険の保険料は、国民年金保険の保険料と同時に徴収されますので、国民健康保険の保険料と同じ納付方法で納めます(納付書による納付や口座振替等)。 |
③ | 公的介護保険の第2号被保険者の利用者負担額は、所得の額にかかわらず1割です。問題文は、第1号被保険者についての説明です。 |
【問2】
正解:781,700、445、200
① | 老齢基礎年金の満額は、781,700円です。 |
② | 老齢基礎年金の年金額は、老齢基礎年金の満額に保険料納付済期間をかけて480月で割って求めます。 老齢基礎年金の年金額の計算上、学生納付特例期間は、当該期間に係る保険料を追納していなければ、反映されません。 |
③ | 付加年金の額は、200円×付加保険料納付月数です。 |
【問3】
正解:ハ、リ、ト、チ
① | 個人型の確定拠出年金の老齢給付金は、通算加入者等期間が10年以上あれば、60歳から受給することができます。 |
② | 個人が拠出する確定拠出年金の掛金は、全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。 |
③ | 国民年金基金の掛金の拠出限度額は、月額68,000円までです。 |
④ | 小規模企業共済の掛金の拠出限度額は、月額70,000円までです。 |
【問4】
正解:○、×、×
① | 遺族基礎年金は、国民年金の被保険者に生計を維持されていた「子」または「子」のある配偶者が受給することができますから、子のいない妻Bさんには支給されません。 |
② | 遺族厚生年金の額は、原則として、死亡した人の厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の4分の3相当額です。 |
③ | 障害基礎年金は、障害等級1級又は2級に認定された場合にしか支給されません。 |
【問5】
正解:○、○、×、○
① | 正しい記述です。Aさんが、不慮の事故や所定の感染症以外の原因で死亡した場合、終身保険特約(保険金額200万円)と定期保険特約(保険金額500万円)から保険金が支払われます。 |
② | 正しい記述です。医療保険では、前回の入院から180日以内の同じ原因での入院は一回の入院とみなして、入院給付金等を計算します。 |
③ | 先進医療特約の給付判定は、療養を受けた時点において、厚生労働大臣により先進医療と定められているか否かで判定します。 |
④ | 正しい記述です。 |
【問6】
正解:イ、ニ、リ
① | 生命保険料控除の計算上、2012年以降に契約した保険契約に係る保険料は、各区分とも、所得税では40,000円まで、住民税では28,000円まで控除を受けることができます。 |
② | 個人住民税の計算上、生命保険料控除の額は最高7万円です。 |
③ | リビングニーズ特約により受け取った特約保険金は、非課税です。 |
【問7】
正解:1,780、1,110
① | 勤続年数が20年を超える場合の退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20)であり、勤続年数の計算上1年未満の端数は切り上げます。 よって、退職所得控除額は、800万円+70万円×(34-20)=1,780万円となります。 |
② | 退職所得=(収入金額-退職所得控除額)×1/2=(4,000万円-1,780万円)×1/2=1,110万円となります。 |
【問8】
正解:○、×、×
① | 正しい記述です。最高解約返戻率が50%以下である契約は、支払保険料の全額を損金算入することができます。 |
② | 契約者貸付制度により借り入れることができる金額は、解約返戻金の一定範囲内です。 |
③ | 資産計上額のある定期保険を払済終身保険に変更した場合、解約返戻金相当額を保険料積立金として資産計上し、前払保険料として資産計上していた金額を取崩し、差額を雑収入又は損失とします。 |
【問9】
正解:イ、ニ、チ、ヌ
① | 中退共の掛金月額は、被共済者(従業員)一人あたり最高3万円までです。 |
② | 中退共に新たに加入する事業主に対して、原則として、掛金月額の2分の1(被共済者1人ごとに5,000円が上限)を加入後4ヵ月目から1年間、国が助成する制度があります。 |
③ | 中退共には、掛金月額が18,000円以下の被共済者(従業員)の掛金を増額した事業主に対して、増額分の3分の1を増額月から1年間、国が助成する制度があります。 |
④ | 中退共の退職金は、独立行政法人勤労者退職金共済機構から被共済者(従業員)に直接支給されます。 |
【問10】
正解:リ、ニ、イ
① | 事業所得の計算上、青色申告特別控除額は、一定の電子申告要件等を満たすことにより、最高65万円になります。 |
② | 青色申告特別控除額は、期限後申告をした場合には最高10万円になります。 |
③ | 青色申告者は、純損失を最大3年間にわたって繰越控除することができます。 |
【問11】
正解:×、×、○
① | 青色事業専従者は、配偶者控除や配偶者特別控除、および、扶養控除の対象にはなりません。 |
② | 長女Cさんの給与収入は50万円であり、給与所得控除額は最低55万円が保証されていますから、長女Cさんの所得は0(つまり、48万円以下)となり、扶養控除の対象となります。 |
③ | 二女Dさんは、19歳以上23歳未満の控除対象扶養親族ですから、特定扶養親族として63万円の扶養控除の対象となります。 |
【問12】
正解:5,550,000、77,500、480,000、137,500
① | 一時所得の金額=収入金額-収入を得るために要した支出-特別控除額(最高50万円)であり、この2分の1相当額が総所得金額に算入されます。 よって、一時所得の金額=600万円-500万円-50万円=50万円となり、50万円×1/2=25万円が総所得金額に算入されます。 したがって、総所得金額=530万円+25万円=555万円となります。 |
② | 終身保険の保険料は、一般の生命保険料控除の対象となり、医療保険の保険料は、介護医療保険料控除の対象となります。 よって、一般の生命保険料控除の額=40,000円、介護医療保険料控除の額=70,000円×1/4+20,000円=37,500円となります。 したがって、生命保険料控除の額=40,000円+37,500円=77,500円となります。 |
③ | 合計所得金額が2,400万円以下の人に係る基礎控除の額は、48万円です。 |
④ | ①より、課税総所得金額=5,550,000円- 3,200,000円=2,350,000円ですから、算出税額=2,350,000円×10%-97,500円=137,500円となります。 |
【問13】
正解:4、10、500、3,000
① | 準確定申告の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヵ月以内です。 |
② | 相続税の申告期限は、原則として、相続の開始があったことを知った日 の翌日から10ヵ月以内です。 |
③ | 相続人が受け取る死亡保険金は、相続税の計算上、500万円×法定相続人の数まで非課税になります。よって、死亡保険金2,000万円のうち、500万円×3=1,500万円が非課税となり、500万円が相続税の課税価格に算入されます。 |
④ | 「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」の適用を受けた場合、譲渡所得の金額の計算上、最高3,000万円を控除することができます。 |
【問14】
正解:×、×、×
① | 特定居住用宅地等に該当する宅地は、330㎡まで80%評価減されます。 |
② | 配偶者以外が自宅の土地を相続した場合、相続税の申告期限までに継続して保有しているなどの要件を満たさなければ、当該土地について小規模宅地等の評価減の特例を受けることはできません。 |
③ | 特定居住用宅地等と貸付事業用宅地等の両方について小規模宅地等の評価減の特例を受けようとする場合、適用対象面積の調整計算を行う必要があります。 |
【問15】
正解:4,800、480、1,440
① | 相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数=3,000万円+600万円×3=4,800万円となります。 |
② | 課税遺産総額は、1億5,000万円-4,800万円=1億200万円です。 相続人は、血族相続のみで3人ですから、Aさんの法定相続分は、1/3になります。 よって、Aさんの法定相続分に応ずる取得金額は、1億200万円×1/3=3,400万円となります。 したがって、Aさんの法定相続分対応する相続税額は、3,400万円×20%-200万円=480万円となります。 |
③ | 弟Bさんと妹Cさんの法定相続分は、それぞれ1/3です。 よって、弟Bさんと妹Cさんの法定相続分に応ずる取得金額はそれぞれ、1億200万円×1/3=3,400万円となります。 したがって、弟Bさんと妹Cさんの法定相続分対応する相続税額はそれぞれ、3,400万円×20%-200万円=480万円となります。 ゆえに、相続税の総額は、480万円+480万円+480万円=1,440万円となります。 |
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