FP2級実技(個人)解説-2020年9月・解説のみ
【問1】
正解:781,700、961,229、650、961,879
① | 国民保険の保険料納付済期間と厚生年金保険の保険料納付済期間は、どちらも老齢厚生年金の受給額の計算期間に含まれます。 よって、老齢基礎年金の年金額=781,700円×480月/480月=781,700円となります。 |
② | 28万円×7.125/1,000×84+40万円×5.481/1,000×362=961,228.8円≒961,229円となります。 |
③ | 1,630円×446-781,700円×446/480=650円です。 |
④ | 配偶者が年上であるため、加給年金は支給されません。 よって、老齢厚生年金の年金額=961,229円+650円=961,879円となります。 |
【問2】
正解:ホ、ロ、チ
① | 企業年金がない会社に務める人が拠出することができる、個人型の確定拠出年金の掛金の限度額は、276,000円です。 |
② | 確定拠出年金の老齢給付金を60歳から受給するためには、通算加入者等期間が10年以上必要です。 |
③ | 個人が拠出する確定拠出年金の掛金は、全額、小規模企業共済等掛金控除の対象になります。 |
【問3】
正解:○、×、×
① | 正しい記述です。1961年(昭和36年)4月2日以降に生まれた男性と、1966年(昭和41年)4月2日以降に生まれた女性は、特別支給の老齢厚生年金を受け取ることはできません。 |
② | 確定拠出年金は任意脱退することはできません。 |
③ | 学生納付特例制度は、学生本人の収入が一定額以下であれば適用を受けることができます。 |
【問4】
正解:13.01、3.16
① | ROE(%)=255,000百万円÷(1,920,000+2,000,000)百万円×100=13.010…(%)です。 |
② | 1株あたり配当金=96,000百万円÷8億株=12円です。 よって、配当利回り(%)=120円÷3,800円×100=3.1578…(%)です。 |
【問5】
正解:×、×、×
① | 米国のISM製造業景況感指数は、50%を上回るか下回るかが目安です。 |
② | 米国の雇用統計は毎月発表されます。 |
③ | FOMCは、2019年に3回利下げ(金融緩和)を行っています。 |
【問6】
正解:○、×、×
① | 正しい記述です。特定口座内で生じた譲渡益については、損益通算を含めて自動的に税額が計算され、源泉徴収が行われて納税が完了します。 |
② | 株式の受渡日は約定日から起算して3営業日後ですから、11月30日(月)から起算して3営業日前の11月26日(木)が権利付き最終日です。 |
③ | PBRは高いと割高と判断されます。 |
【問7】
正解:ヘ、イ、ホ
① | 通常の医療費控除の金額=正味負担した医療費の額-10万円です。 |
② | セルフメディケーション税制に係る医療費控除の金額=正味負担した特定一般用医薬品等購入費-12,000円です。 |
③ | セルフメディケーション税制に係る医療費控除の金額は、最高88,000円です。 |
【問8】
正解:×、○、○
① | 不動産所得の金額に損失が生じた場合、すぐに純損失の繰越控除をするのではなく、損益通算を行います。 |
② | 正しい記述です。合計所得金額が900万円以下の人が受ける配偶者控除の額は38万円です。 |
③ | 正しい記述です。寄付金控除・医療費控除・雑損控除の適用を受けるためには確定申告をしなくてはいけません。 |
【問9】
正解:5,300,000、630,000、480,000
① | 給与所得金額=800万円-(800万円×10%+110万円)=610万円です。 また、不動産所得の計算上必要経費に算入された土地取得のための借入金の利子は損益通算の対象にはなりませんから、総所得金額=610万円-(100万円-20万円)=530万円です。 |
② | 長女Cさんは、合計所得金額が48万円以下の19歳以上23歳未満の扶養親族ですから、特定扶養親族として63万円の控除対象になります。 |
③ | 合計所得金額が2,400万円以下の人が受ける基礎控除の額は48万円です。 |
【問10】
正解:100、588、300、2,280
① | 建蔽率が80%である防火地域に耐火建築物を建てる場合には、建蔽率の上限が100%になります。 |
② | 敷地全体に対して防火地域の制限が適用され、防火地域に耐火建築物を建てる場合には、建蔽率の上限が+10%されます。 また、特定行政庁が指定する角地の建蔽率は+10%されます。 よって、 ⓑ=360㎡×80%=288㎡です。 したがって、ⓐ=300㎡×100%=300㎡より、建蔽率の上限となる建築面積=300㎡+288㎡=588㎡となります。 |
③ | 前面道路幅員による容積率の制限=8×4/10=320%>指定容積率300%より、容積率の上限は300%です。 |
④ | 近隣商業地域の部分について、前面道路幅員による容積率の制限=8×6/10=480%>指定容積率400%より、容積率の上限は400%です。 よって、近隣商業地域の部分の延べ面積の限度ⓒ=300㎡×400%=1,200㎡となります。 また、第一種住居地域の部分の延べ面積の限度ⓓ=360㎡×300%=1,080㎡ですから、容積率の上限となる延べ面積=1,200㎡+1,080㎡=2,280㎡となります。 |
【問11】
正解:○、○、×
① | 正しい記述です。複数の用途地域にまたがる敷地の用途制限は、敷地に占める割合が大きい方の用途地域の制限が敷地全体に対して適用されます。 |
② | 正しい記述です。 |
③ | 駐車場や駐輪場の面積は、建物の延べ面積の5分の1までは、除外する事ができます。 |
【問12】
正解:ロ、チ、ヘ
① | 路線価図に付されている英数字Cは、借地権割合が70%であることを示します。 ちなみに、A(90%)~G(30%)まであります。 |
② | 側方に路線がある土地(角地)の相続税評価額は、正面路線価に奥行価格補正率をかけたものに、側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率を加算して求めます。 |
③ | 貸家建付地の相続税評価額=自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)ですから、2億円×(1-70%×30%×100%)=1億5,800万円となります。 |
【問13】
正解:×、○、○
① | 住宅用家屋の取得等に係る契約の締結日が2020年4月1日から2021年3月31日であり、消費税10%によって住宅用家屋を取得する等の一定要件を満たした場合に、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の適用を受けると、省エネ等住宅で最高1,500万円、一般住宅で最高1,000万円まで非課税になります。 |
② | 正しい記述です。 |
③ | 正しい記述です。 |
【問14】
正解:4,800、6,885、30,870
① | 遺産に係る基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数で、法定相続人の数は3人ですから、遺産に係る基礎控除額=3,000万円+600万円×3=4,800万円となります。 |
② | 課税遺産総額=9億円-4,800万円=8億5,200万円です。 よって、長男Cさんの法定相続分に応ずる取得金額=8億5,200万円×1/4=2億1,300万円となり、これに対応する税額は、2億1,300万円×45%-2,700万円=6,885万円となります。 |
③ | 課税遺産総額=9億円-4,800万円=8億5,200万円より、妻Bさんの法定相続分に応ずる取得金額=8億5,200万円×1/2=4億2,600万円となり、これに対応する税額は、4億2,600万円×50%-4,200万円=1億7,100万円となります。 また、長男Cさんと二男Dさんの法定相続分は等しいため、二男Dさんの法定相続分に応ずる取得金額に対応する税額は、長男Cさんと同じ6,885万円です。 ゆえに、相続税の総額は、17,100万円+6,885万円+6,885万円=30,870万円となります。 |
【問15】
正解:ニ、チ、ロ、ヌ
① | 抽象的遺留分の額は、相続人が直系尊属のみである場合を除いて、遺留分算定基礎財産の2分の1相当額ですから、4億5,000万円になります。 具体的遺留分の額は、抽象的遺留分の額に法定相続分をかけて求めることができますから、二男Dさんの遺留分の金額は、4億5,000万円×1/4=1億1,250万円です。 |
② | 遺言者の推定相続人は、公正証書遺言の証人になることはできません。 |
③ | 特定同族会社事業用宅地等の相続税評価額は、400㎡まで80%減額されますから、500㎡のうち5分の4部分の評価額が80%減額されます。 よって、当該土地の課税価格への算入額は、9,000万円×4/5×(1-80%)+9,000万円×1/5=3,240万円となります。 |
④ | 小規模宅地等についての評価減の特例の適用を受ける際、特定同族会社事業用宅地等と特定居住用宅地等は、調整計算をすることなく、それぞれの宅地の適用対象の限度面積まで適用を受けることができます。 |
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