FP2級実技(FP協会)解説-2020年9月・問21~28
【問21】
下記の相続事例(2020年7月15日相続開始)における相続税の課税価格の合計額を計算しなさい。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。また、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと。
<課税価格の合計額を算出するための財産等の相続税評価額>
土地:1,200万円(「小規模宅地等の評価減の特例」適用後)
建物:700万円
現預金:1,000万円
死亡保険金:3,000万円(生命保険金等の非課税限度額控除前)
債務および葬式費用:400万円
土地:1,200万円(「小規模宅地等の評価減の特例」適用後)
建物:700万円
現預金:1,000万円
死亡保険金:3,000万円(生命保険金等の非課税限度額控除前)
債務および葬式費用:400万円
<相続人関係図>
※ | 「小規模宅地等の評価減の特例」の適用対象となる要件はすべて満たしており、その適用を受けるものとする。 |
※ | 死亡保険金はすべて被相続人の配偶者が受け取っている。 |
※ | すべての相続人は、相続により財産を取得している。 |
※ | 相続開始前3年以内に被相続人からの贈与により財産を取得した相続人はおらず、相続時精算課税制度を選択した相続人もいない。また、相続を放棄した者もいない。 |
※ | 債務および葬式費用は被相続人の配偶者がすべて負担している。 |
正解:4,000
死亡保険金の非課税枠は500万円×法定相続人の数であり、法定相続人の数は3人ですから、死亡保険金の非課税枠は500万円×3=1,500万円になります。
よって、相続税の課税価格の合計額=1,200万円+700万円+1,000万円+(3,000万円-1,500万円)-400万円=4,000万円となります。
よって、相続税の課税価格の合計額=1,200万円+700万円+1,000万円+(3,000万円-1,500万円)-400万円=4,000万円となります。
【問22】
杉山さん(55歳)は、2020年4月に夫から居住用不動産(財産評価額2,650万円)の贈与を受けた。杉山さんが贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合の2020年分の贈与税額として、正しいものはどれか。なお、2020年においては、このほかに贈与はないものとする。また、納付すべき贈与税額が最も少なくなるように計算すること。
<贈与税の速算表> | ||
[20歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた財産の場合] | ||
基礎控除後の 課税価格 |
税率 | 控除額 |
200万円以下 | 10% | - |
200万円超 400万円以下 |
15% | 10万円 |
400万円超 600万円以下 |
20% | 30万円 |
600万円超 1,000万円以下 |
30% | 90万円 |
1,000万円超 1,500万円以下 |
40% | 190万円 |
1,500万円超 3,000万円以下 |
45% | 265万円 |
3,000万円超 4,500万円以下 |
50% | 415万円 |
4,500万円超 | 55% | 640万円 |
[上記以外の場合] | ||
基礎控除後の 課税価格 |
税率 | 控除額 |
200万円以下 | 10% | - |
200万円超 300万円以下 |
15% | 10万円 |
300万円超 400万円以下 |
20% | 25万円 |
400万円超 600万円以下 |
30% | 65万円 |
600万円超 1,000万円以下 |
40% | 125万円 |
1,000万円超 1,500万円以下 |
45% | 175万円 |
1,500万円超 3,000万円以下 |
50% | 250万円 |
3,000万円超 | 55% | 400万円 |
正解:3
贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、基礎控除110万円とは別に、最高2,000万円まで控除することができます。
よって、贈与税の額=(2,650万円-2,000万円-110万円)×30%-65万円=97万円となります。
よって、贈与税の額=(2,650万円-2,000万円-110万円)×30%-65万円=97万円となります。
【問23】~【問25】は、以下の資料を元に解答してください。
<永井家の家族データ>
[永井 達樹(本人)]
生年月日:1971年 8月 1日
会社員
[永井 恵(妻)]
生年月日:1973年12月 6日
パートタイマー
[永井 穂乃花(長女)]
生年月日:2003年 9月11日
高校生
※ | 年齢および金融資産残高は各年12月31日現在のものとし、2019年を基準年とする。 |
※ | 給与収入は可処分所得で記載している。 |
※ | 記載されている数値は正しいものとする。 |
※ | 問題作成の都合上、一部を空欄としている。 |
【問23】
永井家のキャッシュフロー表の空欄(ア)に入る数値を計算しなさい。なお、計算過程においては端数処理をせず計算し、計算結果については万円未満を四捨五入すること。
正解:520
510×(1.01)^2=520.251です。
【問24】
永井家のキャッシュフロー表の空欄(イ)に入る数値を計算しなさい。なお、計算過程においては端数処理をせず計算し、計算結果については万円未満を四捨五入すること。
正解:492
474×1.01+13=491.74です。
【問25】
永井さんは、今後の教育費の負担が気になり、日本政策金融公庫の教育一般貸付(以下「国の教育ローン」という)について調べてみた。国の教育ローンに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. | 貸付金利は、返済期間中の長期金利に連動する変動金利である。 |
2. | 海外留学資金以外の融資限度額は、学生・生徒1人につき550万円である。 |
3. | 申込人は、学生本人であり、学生本人の保護者が申込人となることはできない。 |
4. | 利用条件として、子どもの人数に応じた世帯年収の上限額が設けられている。 |
正解:4
1. | 国の教育ローンの金利は、固定金利です。 |
2. | 国の教育ローンの融資限度額は、基本的に、学生・生徒一人当たり350万円までです。 |
3. | 国の教育ローンの申込人は、原則として、学生・生徒の親です。 |
4. | 正しい記述です。 |
【問26】~【問28】は、以下の資料を元に解答してください。
下記の係数早見表を乗算で使用し、各問について計算しなさい。なお、税金は一切考慮しないこととし、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと。
※ | 記載されている数値は正しいものとする。 |
【問26】
広尾さんは、老後の旅行用資金として、毎年年末に100万円を受け取りたいと考えている。受取期間を15年間とし、年利1.0%で複利運用をした場合、受取り開始年の初めにいくらの資金があればよいか。
正解:13,865,000円
年金現価係数を使います。
100万円×13.865=13,865,000円です。
100万円×13.865=13,865,000円です。
【問27】
杉野さんは、現在、老後の生活資金として2,000万円を保有している。これを25年間、年利1.0%で複利運用しながら毎年1回、年末に均等に取り崩すこととした場合、毎年年末に取り崩すことができる最大金額はいくらになるか。
正解:900,000円
資本回収係数を使います。
2,000万円×0.045=900,000円です。
2,000万円×0.045=900,000円です。
【問28】
工藤さんは、退職後は地方でゆっくり暮らすことを希望しており、そのための資金として、10年後に2,000万円を準備したいと考えている。10年間、年利1.0%で複利運用する場合、現在いくらの資金があればよいか。
正解:18,100,000円
現価係数を使います。
2,000万円×0.905=18,100,000円です。
2,000万円×0.905=18,100,000円です。
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