お金の寺子屋

計算問題(FP2) 法人契約の生命保険

【問1】学科/FP協会/金財(個人)/金財(保険)
法人が、被保険者を役員、死亡保険金受取人を法人とする終身保険の保険料を現金で100万円支払った場合、どのような経理処理をするか、以下の空欄(ア)~(イ)を埋めて下さい。

借方 貸方
( ア ) 100万円 ( イ ) 100万円
正解:保険料積立金、現金
法人がお金を受け取る蓋然性が高い保険商品の保険料は資産計上します。なお、経理処理は以下の通りです。

借方 貸方
保険料積立金 100万円 現金 100万円

【問2】学科/FP協会/金財(個人)/金財(保険)
法人が、被保険者を役員・従業員全員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人を法人とする養老保険の保険料を現金で100万円支払った場合、どのような経理処理をするか、以下の空欄(ア)~(エ)を埋めて下さい。

借方 貸方
( ア ) ( イ ) ( ウ ) ( エ )
正解:保険料積立金、100万円、現金、100万円
ハーフタックスプランの要件を満たしませんから、保険料は全額資産計上します。なお、経理処理は以下の通りです。

借方 貸方
保険料積立金 100万円 現金 100万円

なお、ハーフタックスプランの要件(被保険者=役員・従業員が普遍的加入、死亡保険金受取人=被保険者の遺族、満期保険金受取人=法人)の経理処理は以下の通りです。

借方 貸方
保険料積立金
福利厚生費
50万円
50万円
現金 100万円

【問3】学科/FP協会/金財(個人)/金財(保険)
法人が、2022年4月6日に、最高解約返戻率が72%の長期平準定期保険を契約し、第1回目の保険料を現金で100万円支払った。この時どのような経理処理をするか、以下の空欄(ア)~(ウ)を埋めて下さい。

借方 貸方
( ア )
定期保険料
( イ )
( ウ )
現金 100万円
正解:前払保険料、60万円、40万円
最高解約返戻率が70%超85%以下である場合、資産計上割合は60%となります。なお、経理処理は以下の通りです。

借方 貸方
前払保険料
定期保険料
60万円
40万円
現金 100万円

【問4】学科/FP協会/金財(個人)/金財(保険)
X株式会社(以下、「X社」という)が、役員の東条さん(60歳)を被保険者とする下記<資料>の生命保険を現時点で解約した場合、どのような経理処理をするか、以下の空欄(ア)~(カ)を埋めて下さい。

<資料>
保険の種類:5年ごと利差配当付長期平準定期保険(特約付加なし)
契約年月日:2002年4月1日
契約者(=保険料負担者):X社
被保険者:東条さん
死亡保険金受取人:X社
保険期間・保険料払込期間:95歳満了
死亡・高度障害保険金額:1億円
現時点の解約返戻金額:7,000万円
現時点の払込保険料累計額:8,000万円
借方 貸方
( ア ) ( イ ) ( ウ )
( オ )
( エ )
( カ )
正解:現金、7,000万円、前払保険料、4,000万円、雑収入、3,000万円

「(ウ)(エ)」と「(オ)(カ)」は順不同

2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険の保険料は、保険期間のうち契約日から前半6割までの期間においては、2分の1ずつ損金算入と資産計上します。
よって、現時点の払込保険料累計額が8,000万円であるということは、資産計上額が4,000万円であると推定されます。
資産計上額のある生命保険を解約した際の経理処理は、解約返戻金の額等資産計上額との差額を雑収入または雑損失として処理しますから、本問のケースでは、解約時の資産計上額である4,000万円と解約返戻金7,000万円との差額である3,000万円を、雑収入として処理します。

したがって、経理処理は以下の通りになります。

借方 貸方
現金 7,000万円 前払保険料
雑収入
4,000万円
3,000万円

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