お金の寺子屋

FP3級実技(FP協会)解説-2021年9月・後半

【問11】
会社員の浅見守さんが2021年中に支払った医療費等が下記<資料>のとおりである場合、守さんの2021年分の所得税の確定申告における医療費控除の金額として、正しいものはどれか。なお、守さんの2021年分の所得は給与所得700万円のみであり、支払った医療費等はすべて守さんおよび生計を一にする妻のために支払ったものである。また、医療費控除の金額が最も大きくなるよう計算することとし、「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」は考慮しないこととする。

<資料>
人間ドックの結果、重大な疾病が発見され同年2月より治療のため入院した。この入院により医療保険による給付金を8万円受給している。
1.  93,000円
2. 173,000円
3. 193,000円
正解:
合計所得金額が200万円を超える場合、医療費控除の金額は、「正味負担した医療費-10万円」となります。
人間ドックの結果重大な疾病が発見され引き続き治療を行った場合には人間ドックの費用も医療費控除の対象となり、また、入院費用や風邪薬の購入代も医療費控除の対象となりますが、健康増進のためのビタミン剤の購入代は治療とは言えませんので医療費控除の対象にはなりません。
よって、 医療費控除の金額=(50,000円+220,000円-80,000円+3,000円)-100,000円=93,000円となります。
【問12】
下記<資料>の3人の会社員のうち、2021年分の所得税において確定申告を行う必要がない者は誰か。なお、<資料>に記載のあるデータに基づいて解答することとし、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

1. 飯田大介
2. 山根正樹
3. 伊丹正志
正解:
1. 給与所得と退職所得以外の所得の金額が20万円以下である場合には、他の申告を要する要件を満たさない限り、確定申告をする必要はありません。
2. 住宅ローン控除を受けようとする場合には、1年目のみ確定申告をする必要があります。
3. 給与収入の金額が2,000万円を超える場合には、確定申告をする必要があります。
【問13】
2021年9月1日に相続が開始された五十嵐君枝さん(被相続人)の<親族関係図>が下記のとおりである場合、民法上の相続人および法定相続分の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

<親族関係図>
1. 雪枝 1/1
2. 雪枝 1/2 結人 1/2
3. 雪枝 1/3 玲菜 1/3 結人 1/3
正解:
放棄をしている場合には、民法上の法定相続人にはなりません。よって、法定相続人の組み合わせは、雪枝さんと結人さんの2人となります。
相続人は第一順位の血族相続人のみですから、血族相続人の法定相続分は、1(100%)となります。
また、同順位の血族相続人が複数いる場合には、各人の法定相続分は、血族相続人全体の法定相続分を頭数で按分しますから、各人の法定相続分は、雪枝さんが1/2、結人さんが1/2となります。
【問14】
村瀬高志さん(30歳)が2021年中に贈与を受けた財産の価額と贈与者は以下のとおりである。高志さんの2021年分の贈与税額として、正しいものはどれか。なお、2021年中において、高志さんはこれ以外の財産の贈与を受けておらず、相続時精算課税制度は選択していないものとする。

高志さんの母からの贈与 現金550万円
高志さんの祖父からの贈与 現金50万円
上記の贈与は、住宅取得等資金や教育資金、結婚・子育てに係る資金の贈与ではない。
<贈与税の速算表>
1. 68万円
2. 82万円
3. 90万円
正解:
母と祖父は何も直系尊属ですから、直系尊属から550万円+50万円=600万円の贈与を受けている事になります。
よって、課税価格は、600万円-110万円=490万円となり、速算表(イ)に基づいて税額を計算することになります。
したがって、税額は、490万円×20%-30万円=68万円となります。
【問15】
近藤裕太さんは、同居している母の芳子さんについて将来発生するであろう相続に当たって、裕太さんと芳子さんが住む住宅の土地に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用について、FPで税理士でもある木内さんに相談をした。この相談に対する木内さんの回答の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、芳子さんは当該住宅の土地以外に不動産は所有していないものとする。

[木内さんの回答]
「相続開始の直前において、被相続人の居住の用に供されていた宅地等は、所定の要件を満たせば、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けることができます。その宅地等が特定居住用宅地等に該当する場合、( ア )㎡を限度として、相続税評価額を( イ )%減額できます。」
1. (ア)330 (イ)50
2. (ア)330 (イ)80
3. (ア)400 (イ)80
正解:
小規模宅地の特例の適用を受ける場合、特定居住用宅地等については、330㎡まで評価額を80%減額することができます。

【問16】~【問20】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
柴田大地さんは株式会社KEに勤める会社員である。大地さんは今後の生活設計について、FPで税理士でもある唐沢さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2021年9月1日現在のものである。

<家族構成(同居家族)>
[柴田 大地(本人)]
生年月日:1968年10月1日(52歳)
職業:会社員

[柴田 智子(妻)]
生年月日:1968年8月日(53歳)
職業:専業主婦

[柴田 誠(長男)]
生年月日:2001年3月7日(0歳)

<保有財産(時価)>単位:万円
[金融資産]
普通預金:600
定期預金:2,000
財形年金貯蓄:300
上場株式:450

[生命保険(解約返戻金相当額)]
250

[不動産(自宅マンション)]
3,300

<負債残高>
住宅ローン(自宅マンション):320万円(債務者は大地さん、団体信用生命保険付き)
<その他>
上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。
【問16】
FPの唐沢さんは、柴田家のバランスシートを作成した。下表の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、<設例>に記載のあるデータに基づいて解答することとする。

1. 3,280(万円)
2. 6,330(万円)
3. 6,580(万円)
正解:

<資産>
普通預金600万円
定期預金2,000万円
財形年金貯蓄300万円
上場株式450万円
生命保険250万円
不動産3,300万円
の、計6,900万円

<負債>
住宅ローン320万円

よって、純資産=6,900万円-320万円=6,580万円となります。

【問17】
大地さんは、今後10年間で積立貯蓄をして、老後の資金として350万円を準備したいと考えている。積立期間中に年利2.0%で複利運用できるものとした場合、350万円を準備するために必要な毎年の積立金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、解答に当たっては、千円未満を切り上げること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないこととする。

<資料:係数早見表(年利2.0%)>
[10年]
現価係数:0.82035
資本回収係数:0.11133
減債基金係数:0.09133
※記載されている数値は正しいものとする。
1. 288,000円
2. 320,000円
3. 390,000円
正解:
使用する係数は減債基金係数です。
よって、350万円×0.09133=319,655円≒320,000円(千円未満切り上げ)となります。
【問18】
大地さんは、老後に備え財形年金貯蓄制度を利用している。そこで財形年金貯蓄制度について理解を深めておこうと思い、FPの唐沢さんに質問をした。財形年金貯蓄制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 貯蓄型の財形年金貯蓄(銀行、証券会社などの財形年金貯蓄)は、財形住宅貯蓄と合わせて元本550万円までの利子等が非課税となる。
2. 財形年金貯蓄制度は金融機関を通じて1人2契約まで契約することが可能である。
3. 財形年金貯蓄制度の積立期間は5年以上必要である。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は、1人1契約までしか契約することができません。
3. 正しい記述です。
【問19】
大地さんの年金加入歴は下記のとおりである。仮に、大地さんが現時点(52歳)で死亡した場合、大地さんの死亡時点において妻の智子さんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、大地さんは、入社時(22歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする。

1. 死亡一時金と遺族厚生年金が支給される。
2. 遺族厚生年金が支給され、中高齢寡婦加算額が加算される。
3. 遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される。
正解:
厚生年金保険の被保険者が死亡した場合死亡した人に生計を維持されていた配偶者などに遺族厚生年金が支払われます。
また、遺族基礎年金は、子または子のある配偶者に対して支払われるものですが、年金法上の子とは、基本的に、18歳到達年度の末日を経過していない子を差しますから、20歳の誠さんは年金法上子には該当せず、遺族基礎年金は支払われません。
そして、遺族厚生年金を受給している人が、子のない40歳以上65歳未満の妻に該当する場合には、中高齢寡婦加算額が加算されます。
なお、死亡一時金は、遺族基礎年金も遺族厚生年金も受け取ることができない人に対して支払われるものですから、遺族厚生年金と併給されることはありません。
【問20】
大地さんは、今後高齢の親の介護が必要になった場合を考え、公的介護保険制度について、FPの唐沢さんに質問をした。唐沢さんが行った介護保険に関する次の説明の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値または語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

「介護保険では、( ア )歳以上の者を第1号被保険者、40歳以上( ア )歳未満の者を第2号被保険者としています。第1号被保険者の介護保険料は、公的年金の受給額が年額( イ )万円以上の場合にはその年金から天引きされます。
介護保険の給付を受けるためには、( ウ )の認定を受ける必要があり、認定審査の判定結果は、『要介護1~5』『要支援1・2』『非該当』と区分されます。要介護と認定されると居宅サービス、施設サービスのどちらも利用できます。」
1. (ア)60 (イ)12 
(ウ)市町村または特別区
2. (ア)65 (イ)12 
(ウ)都道府県
3. (ア)65 (イ)18 
(ウ)市町村または特別区
正解:
(ア) 公的介護保険の被保険者は、65歳以上の第1号被保険者と、40歳以上65歳未満の第2号被保険者に区分されます。
(イ) 第1号被保険者の介護保険料は、公的年金の受給額が年額18万円以上の場合には、年金からの天引きにより納付します。
(ウ) 公的介護保険の給付を受けるためには、市町村又は特別区による認定を受ける必要があります。

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