お金の寺子屋

FP3級実技(個人)解説-2023年1月・解説のみ

【問1】
正解:(3点)
老齢基礎年金の計算上、国民年金保険料納付期間の他に、20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者期間なども年金額に反映されます。
よって、老齢基礎年金の額=老齢基礎年金の満額×(120+328)/480となります。
【問2】
正解:(3点)
国民年金基金は口数単位で加入し、1口目は必ず終身年金を選択しなくてはいけません。
国民年金基金の掛金の拠出限度額は月額68,000円です。
国民年金基金の掛金は、所得税の計算上、社会保険料控除として所得控除の対象となります。
【問3】
正解:(4点)
1) 付加保険料は月額400円です。
2) 正しい記述です。
3) 正しい記述です。

【問4】
正解:(4点)
1) 正しい記述です。X社のPER=株価÷1株当たり当期純利益=6,000円/株÷(200億円÷5,000万株)=15倍であり、PERは、一般的に、高いと株価が割高と判断されます。
2) ROE=当期純利益÷自己資本=200億円÷2,000億円=0.1=10%です。
なお、後半部分の記述は正しいです。
3) 正しい記述です。配当性向=年間配当金総額÷当期純利益=45億円÷200億円=0.225=22.5%です。
【問5】
正解:(3点)
1) 正しい記述です。債券の格付けは、BBB格相当以上が投資適格とされ、BB格相当以下が投資不適格とされます。
2) 利子の支払や償還に懸念が生じるリスクは、デフォルトリスクです。
3) 公社債の利子は、分離課税の対象となり、所得税と住民税と復興特別所得税を合わせて、20.315%相当額が源泉徴収されます。
【問6】
正解:(3点)
配当利回り(%)={0.8+(100-102)÷5}÷102×100=0.3921…%≒0.39%です

【問7】
正解:(3点)
1) 所得税の確定申告書の提出期限は、翌年の2月16日から3月15日までの間です。
「自分で申告に挑む(21ど6)、さぁいこう(3ぁ15う)確定申告会場へ」という語呂合わせで覚えてください。
2) 正しい記述です。給与所得と退職所得以外の所得の金額が20万円を超える給与所得者は、確定申告をしなくてはいけません。
3) 外貨預金の為替差損益は雑所得ですから、赤字の場合に他の所得と損益通算することはできません。
【問8】
正解:(4点)
給与所得=820万円-(820万円×10%+110万円)=628万円です。
給与所得と不動産所得は、どちらも全額総所得金額に算入されますから、総所得金額=628万円+30万円=658万円となります。
【問9】
正解:(3点)
配偶者控除の適用を受けるための配偶者の合計所得金額の要件は、48万円以下とされています。
合計所得金額が900万円以下の人が適用を受けることができる配偶者控除の額は、38万円です。
長女Cさんと長男Dさんは、16歳以上で合計所得金額が48万円以下であるなどの要件を満たしますから、いずれも扶養控除の対象となります。
控除対象扶養親族のうち、19歳以上23歳未満の人は、特定扶養親族として63万円の控除対象になり、23歳以上70歳未満の人は、一般の控除対象扶養親族として38万円の控除対象になります。
よって、Aさんが適用を受けることができる扶養控除の額は、63万円+38万円=101万円となります。

【問10】
正解:(4点)
準防火地域に耐火建築物を建てる場合には、建ぺい率の上限が10%緩和されます。
よって、建ぺい率の上限となる建築面積は、500㎡×(60%+10%)=350㎡となります。
前面道路の幅員が12m未満である場合、容積率の上限は、指定容積率と前面道路の幅員によって定まる容積率のうち、いずれか小さい方となります。
前面道路の幅員によって定まる容積率=8×4/10 =3.2=320%ですから、容積率の上限は、200%となります。
よって、容積率の上限となる延床面積は、500㎡×200%=1,000㎡となります。
【問11】
正解:(3点)
1) 正しい記述です。
2) 正しい記述です。
3) 建設協力金方式においては、設定する借地権が事業用定期借地権等に特定される訳ではありません(普通借地権なども設定可能です)。よって、普通借地権を設定した場合には、借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないとき、借地権者は、借地権設定者に対し、建物などを時価で買い取るよう請求することができます。
【問12】
正解:(3点)
1) 正しい記述です。事業用定期借地権においては、地主は土地を貸すだけで、借地人が借地人のお金で、借地上に借地人名義の建物を建てます。
2) 事業用定期借地権は契約の更新がない借地権ですから、更新することはできません(再契約は可能です)。
3) 事業用定期借地権の設定契約は、必ず公正証書で行わなくてはなりません。

【問13】
正解:(3点)
1) 正しい記述です。
2) 遺留分を侵害している遺言は直ちに無効になる訳ではありません。遺留分権利者は、遺留分侵害額を金銭で請求する事ができます。
3) 遺言が無効である場合には協議分割を行うことになりますが、協議分割においては相続人が自由に分割割合を決めることができ、必ずしも法定相続分通りに分割する必要はありません。
【問14】
正解:(3点)
1) 正しい記述です。
2) 正しい記述です。自宅の敷地について小規模宅地の特例の適用を受けた場合、330㎡までの部分について、相続税評価額が80%減額されます(20%相当額を相続税の課税価格に算入します)。
よって、相続税の課税価格に算入するべき価額は、4,500万円×20%=900万円となります。
3) 相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内です。
【問15】
正解:(4点)

各相続人の法定相続分は、妻Bさんが1/2、長男Cさんと長女Dさんがそれぞれ1/4です。

よって、妻Bさんの法定相続分に応ずる取得金額は、1億円×1/2=5,000万円、長男Cさんと長女Dさんの法定相続分に応ずる取得金額は、それぞれ1億円×1/4=2,500万円となります。

したがって、妻Bさんの法定相続分対応する相続税額は、5,000万円×20%-200万円=800万円となり、長男Cさんと長女Dの法定相続分対応する相続税額は、それぞれ2,500万円×15%-50万円=325万円となります。

ゆえに、相続税の総額は、800万円+325万円+325万円=1,450万円となります。

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