お金の寺子屋

FP2級実技(FP協会)解説-2022年5月・解説のみ(前半)

【問1】
正解:×、◯、×、◯
(ア) 社会保険労務士の資格を有しない人は、社会保険の申請書の作成や手続きの代行をすることができません(但し、弁護士の資格を有している場合には可能です)。
(イ) 必要保障額の計算は誰でもすることができます。
(ウ) 税理士の資格を有しない人は、具体的な納税額の計算をすることができません。
(エ) 公正証書遺言の証人になるために有しておかなくてはいけない資格はありません。
【問2】
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 金融事業者が策定した業務運営に関する方針は、より良い業務運営を実現するため、定期的に見直されるべきであると言えます。
4. 正しい記述です。
【問3】
正解:940、390
普通預金、定期預金、財形貯蓄は、元本1,000万円とその利息まで預金保険制度による保護の対象になりますが、投資信託や外貨預金は預金保険制度による保護の対象にはなりません。
よって、隆雄さんの金融資産のうち保護される金額は、120万円+420万円+380万円+20万円=940万円となります。
また、美也子さんの金融資産のうち保護される金額は、40万円+280万円+10万円+60万円=390万円となります。
【問4】
正解:55、5、550、5
(ア) 財形年金貯蓄財形住宅貯蓄は、契約時の年齢が満55歳未満でなくては、契約することができません。
(イ) 財形年金貯蓄財形住宅貯蓄は、原則として、5年以上の期間にわたって積立なくてはいけません。
(ウ) 財形年金貯蓄財形住宅貯蓄の保険型商品は、財形年金貯蓄と合算して550万円までしか保険料を払い込むことができません。
(エ) 財形住宅貯蓄の貯蓄型の商品について、目的外の払い戻しを受けた場合、過去5年間に遡って課税されます。
【問5】
正解:
分配金1,000円のうち、個別元本を上回る部分(普通分配金)は750円で、下回る部分(元本払戻金)は250円です。
分配落ち後の個別元本(正味の投資額)は、分配落ち前の個別元本-元本払戻金の額の式で計算されますから、分配落ち後の個別元本=15,750円-250円=15,500円となります。
【問6】
正解:
(ア) 取引単位が1,000倍の先物を単価31,000円で2枚(3,100万円×2)買い建てたのち、これを単価31,500円(3,150万円×2)で売却していますから、31,500円×1,000×2-31,000円×1,000×2=1,000,000円受け取る事になります。
(イ) 同上
(ウ) 少額の資金で多額の取引をすることにより、元手の資金に対する利益率を上げる効果をレバレッジ効果といいます。
(エ) 先物取引において担保として差し入れるお金を証拠金と言います。
【問7】
正解:172.8㎡
道路の反対側が宅地で、敷地が面している道路の幅員が4mに満たない場合、道路の中心線から2m後退した線が、道路と敷地の境界線とされます。
よって、道路と敷地の境界線は、2m-2.8m÷2=0.6m後退した線となり、建築基準法上の敷地面積は、20m×(15m-0.6m)=288㎡となります。
よって、建築面積の最高限度は、288㎡×60%=172.8㎡となります。
【問8】
正解:◯、◯、×、×
(ア) 正しい記述です。
(イ) 正しい記述です。抵当権は複数設定することができます。
(ウ) 権利部の乙区からは、所有権に関する情報を読み取ることはできません(他人の土地を抵当に入れることも可能であるため、抵当権を設定した債務者が、抵当権設定時のその土地の所有者であるとは言えません)。
(エ) 抵当権を設定する原因となった債務を完済した場合、当該抵当権の登記は自動的には抹消されず、抹消するためには抹消登記を行う必要があります。
【問9】
正解:
(ア) 公示価格は国土交通省が公表します。
(イ) 固定資産税評価額は公示価格の70%を目安に設定されます。
(ウ) 相続税路線価は相続税や贈与税の計算をする際に用いるものです。なお、不動産取得税の課税標準は、固定資産税評価額です。
【問10】
正解:
概算取得費は収入金額の5%相当額ですから、6,600万円×5%=330万円となります。
よって、譲渡所得の額=6,600万円-330万円-240万円-3,000万円=3,030万円となります。

【問11】
正解:214、1,080、5,320
(ア) 疾病入院特約5,000円×(36-4)+入院給付金5,000円×36+介護給付金(一時金)120万円+介護給付金(終身介護年金)60万円=214万円となります。
(イ) 三大疾病保障定期保険特約1,000万円+疾病入院特約5,000円×(42-4)+手術給付金5,000円×40+入院給付金5,000円×42+手術給付金5,000円×40=1,080万円となります。
(ウ) 終身保険300万円+定期保険特約2,000万円+三大疾病保障定期保険特約1,000万円+災害割増特約2,000万円+死亡・高度障害保険金20万円=5,320万円となります。
【問12】
正解:
定期保険特約付終身保険の保険料は、旧契約に係る一般の生命保険料控除の対象となり、がん保険の保険料は、新契約に係る介護医療保険料控除の対象となります。
よって、一般の生命保険料控除の額=99,840円×1/4+25,000円+67,560円×1/4+20,000円=86,850円となります。
【問13】
正解:5,040
60万円×35×2.4=5,040万円となります。
【問14】
正解:2、5、7、11
(ア) 傷害通院保険金2,000円×10=2万円です。
(イ) 傷害入院保険金5,000円×20=10万円です。
(ウ) 傷害後遺障害第6級に該当した場合に支払われる傷害後遺障害保険金の額は、傷害後遺障害の等級ごとの保険金額表より、5,000,000円である事が分かります。
(エ) 日常生活における様々な賠償事故は個人賠償責任保険によって備えることができます。<資料>より、個人賠償責任保険からは、1事故あたり1億円まで保険金が支払われることが分かります。
【問15】
正解:
2020年の減価償却費=350万円×0.333×1/2=582,750円です。
よって、2021年1月1日時点の車両の未償却残高は、350万円-582,750円=2,917,250円ですから、2021年の減価償却費は、2,917,250円×0.333=971,444.25円≒971,445円(円未満切り上げ)となります。
【問16】
正解:×、◯、×
(ア) 障害者になったことを直接の原因として退職した場合の退職所得控除額は、通常のルールで計算した退職所得控除額に100万円を加えた金額となります。
(イ) 正しい記述です。
(ウ) 退職所得の計算において、役員等勤続年数が5年以下である者が、その役員勤続年数に対応する退職手当等として支払を受けるもの(特定役員退職手当等)については、収入金額から退職所得控除額を控除した残額を退職所得とします(2分の1は掛けません)。
【問17】
正解:54
個人が拠出した、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料は、全額社会保険料控除の対象となります。
個人が拠出した確定拠出年金の掛金は、全額小規模企業共済等掛金控除の対象になり、確定給付企業年金の加入者拠出掛金は、生命保険料控除もしくは小規模企業共済等掛金控除の対象になります。
よって、社会保険料控除の額は、17万円+3万円+33万円+1万円=54万円となります。
【問18】
正解:
配当金を除く課税総所得金額等は、1,200万円-210万円=990万円ですから、受け取った配当所得60万円のうち、10万円が課税総所得金額等1,000万円以下の部分となり、50万円が課税総所得金額等1,000万円超の部分となります。
よって、配当控除の額は、10万円×10%+50万円×5%=35,000円となります。
【問19】
正解:3,200
死亡保険金の非課税枠は500万円×法定相続人の数であり、法定相続人の数は3人ですから、死亡保険金の非課税枠は500万円×3=1,500万円になります。
よって、相続税の課税価格の合計額=1,000万円+500万円+1,000万円+(2,500万円-1,500万円)-300万円=3,200万円となります。
【問20】
正解:2/3、なし、1/6
(ア) 相続人の組み合わせが、配偶者相続人と第2順位の血族相続人である場合、配偶者相続人の法定相続分は3分の2になります。
(イ) 第3順位の血族相続人になるべき人は、第1順位の血族相続人または、第2順位の血族相続人がいる場合には相続人にはなれませんから、その場合、法定相続分はありません。
(ウ) 抽象的遺留分の割合は、相続人が直系尊属のみである場合を除いて、遺留分算定基礎財産の2分の1相当額です。また、具体的遺留分の割合は抽象的遺留分に法定相続分をかけたものですから、母の遺留分は、1/2×1/3=1/6となります。

スポンサーリンク




スポンサーリンク



一覧へ 進む>
LINEで送る
Pocket

コメントは受け付けていません。