お金の寺子屋

FP2級実技(生保)解説-2023年1月・解説のみ

【問1】
正解:777,800、1,369,176
老齢基礎年金の計算上、20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者期間は年金額に反映されます。
よって、老齢基礎年金の額=777,800円×480/480=777,800円となります。
報酬比例部分の額=28万円×7.125/1,000×204+50万円×5.481/1,000×351=1,368,895.5≒1,368,896円
経過的加算額=1,621円×480-777,800円×480/480=280円
年上の配偶者がいる場合、加給年金は支給されません。
よって、1,368,896円+280円=1,369,176円となります。
【問2】
正解:○、○、×
正しい記述です。特別支給の老齢厚生年金は、原則として、1961年4月1日以前生まれの男性と、1966年4月1日以前生まれの女性に対して支給されます。
正しい記述です。老齢年金は、最大10年間(120月:75歳まで)繰下げることができ、繰下げた月数1月あたり年金額が0.7%増額されますから、2年間(24月)繰り下げた場合の増額率は、0.7%/月×24月=16.8%となります。
付加保険料納付することができるのは、国民年金の第1号被保険者に限られます。
【問3】
正解:リ、イ、ニ
パートタイマーは、原則として、1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3以上になると、健康保険および厚生年金保険の被保険者となります。
特定適用事業所で働くパートタイマーは、1週間の所定労働時間が20時間以上であることや、賃金の月額が88,000円(賞与、残業代、通勤手当等を除く)以上であることなどの要件を満たした場合、健康保険および厚生年金保険の被保険者となります。
同上

【問4】
正解:11,628、16,378、4,072
30万円/月×12月×70%×19+30万円/月×12月×50%×38=11,628万円です。
団体信用生命保険に加入している場合、住宅ローンの残高は必要保障額の計算に含みません。
よって、11,628万円+800万円+750万円+1,400万円+1,500万円+300万円=16,378万円となります。
16,378万円-20,450万円=▲4,072万円です。
【問5】
正解:○、×、○
正しい記述です。
遺族厚生年金の額は、原則として、死亡した人の厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の4分の3相当額です。
「死んだ人は蘇(43がえ)らないけれども遺族厚生年金がもらえてニコニコ」という語呂合わせで覚えて下さい。
正しい記述です。
【問6】
正解:×、○、○、○
必要保障額は、一般に、子どもの成長とともに逓減(=徐々に減るという意味)していきます。
正しい記述です。
正しい記述です。
正しい記述です。

【問7】
正解:1,990、2,005
勤続年数が20年を超える場合、退職所得控除額は、「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」の式で計算されます。
また、退職所得控除額の計算上勤続年数の1年未満の端数は切り上げますから勤続年数は37年となります。
よって、退職所得控除額=800万円+70万円×(37-20)=1,990万円となります。
退職所得=(収入金額-退職所得控除額)×1/2=(6,000万円-1,990万円)×1/2=2,005万円となります。
【問8】
正解:×、○、×、×
2019年7月7日以前に契約した長期平準定期保険の保険料は、支払額の2分の1を資産計上しますから、X社が解約時までに支払った保険料の累計額が6,600万円であるのなら、解約時に取り崩す資産計上額(貸方に記載する前払保険料の額)は、3,300万円であると推定されます。
したがって、受け取った解約返戻金5,200万円と資産計上額との差額の1,900万円を、雑収入として処理します。
正しい記述です。
長期平準定期保険のような資産計上額がある生命保険を払済保険に変更する場合、払済保険に変更した時点の解約返戻金相当額と資産計上額との差額を、益金または損金として処理します。
よって、①と似たような経理処理(借方:保険料積立金5,200円/貸方:前払保険料3,300万円、雑収入1,900万円)が行われ、1,900万円の雑収入が計上されるため、変更した事業年度の利益が増加します。
契約者貸付制度は、保険会社からお金を借りる制度ですから、X社が契約者貸付制度を利用し、契約者貸付金を受け取った場合、現金と負債を増やす経理処理を行います。
借金をして現金が増えても儲けているとは言えないので、益金を増やすことは無い、と考えても正解を導くことができます。
【問9】
正解:○、×、×
正しい記述です。
保険期間10年の定期保険は、長期平準定期保険に比べて保険料は割安ですが、解約返戻金が無いため、役員(生存)退職金を準備する方法としては適していません。
ハーフタックスプランの要件を満たした養老保険の保険料を払った場合、当該保険料の2分の1相当額を福利厚生費として損金の額に算入することができます(残りの2分の1は資産計上します)。

【問10】
正解:ハ、チ、ロ
住宅を新築し、住宅ローン控除の適用を受ける場合、控除期間は最大13年間となります。
住宅ローン控除の控除額の計算上、認定長期優良住宅に該当する新築住宅を取得し、2022年中に居住した場合の年末残高の限度額は、5,000万円です。
住宅ローン控除の適用を受けるためには、住宅ローンの返済期間が10年以上であるなどの要件を満たす必要があります。
【問11】
正解:○、○、×
正しい記述です。直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の適用を受けた場合、省エネ等住宅の場合には1,000万円まで(それ以外の住宅の場合には500万円まで)の住宅取得等資金の贈与が非課税となります。よって、父親からの資金援助の額800万円は全額非課税になります。
正しい記述です。住宅ローン控除を受けるためには、最初の年は必ず確定申告をする必要がありますが、2年目以降は年末調整により適用を受けることができます。
転勤等のやむを得ない事由により単身赴任で転居した場合、生計を一にする親族がその後も引き続き居住していれば、一定要件を満たすと、引き続き住宅ローン控除の適用を受けることができます。
【問12】
正解:6,280,000、380,000、630,000、134,400
給与所得=820万円-(820万円×10%+110万円)=628万円です。
これが全額総所得金額に算入され、他に所得の額ははありませんから、総所得金額は628万円となります。
パートタイマーとして給与収入90万円(給与所得90万円-55万円=35万円)を得ている妻Bさんは、合計所得金額が48万円を下回り配偶者控除の対象となります。
なお、合計所得金額が900万円以下の人が適用を受けることができる配偶者控除の額は、38万円です。
扶養控除の計算において、19歳以上23歳未満の控除対象扶養親族である長男Cさんは、特定扶養親族として63万円の対象となります。
住宅ローン控除の額は、年末のローン残高の0.7%ですから、1,920万円×0.7%=134,400円となります。

【問13】
正解:6,000、5,400、1,745、7,795
死亡保険金と死亡退職金の非課税限度額は、それぞれ、「500万円×法定相続人の数」の式で計算されます。
よって、課税価格に算入される死亡保険金の額は、2,000万円-(500万円×4)=0円となり、課税価格に算入される死亡退職金の額は、5,000万円-(500万円×4)=3,000万円となります。
よって、妻Bさんの課税価格は、現金および預貯金1,000万円+自宅(敷地)1,000万円+自宅(建物)1,000万円+3,000万円=6,000万円となります。
相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×4=5,400万円です。
課税遺産総額=6,000万円+2億8,000円+2,000万円+2,000万円-5,400万円=3億2,600万円です。
よって、長男Cさんの法定相続分に対応する相続金額は、3億2,600万円×1/4=8,150万円となります。
これに対応する相続税額は、8,150万円×30%-700万円=1,745万円です。
妻Bさんの法定相続分に対応する相続金額は、3億2,600万円×1/2=1億6,300万円となり、これに対応する相続税額は、1億6,300万円×40%-1,700万円=4,820万円です。
また、孫Eさんと孫Fさんの法定相続分に対応する相続金額は、それぞれ、3億2,600万円×1/8=4,075万円となり、これに対応する相続税額は、4,075万円×20%-200万円=615万円です。
したがって、相続税の総額=4,820万円+1,745万円+615万円+615万円=7,795万円となります。
【問14】
正解:ハ、ニ、ト
類似業種比準価額方式における比準要素は、利益金額、配当金額、簿価純資産価額の3つです。
類似業種比準価額方式は、会社が稼ぎ出す利益に着目する評価方法ですから、直近の利益と、これまでの利益の累積である簿価純資産価額と、利益を原資に支払われた(=簿価純資産価額に含まれなかった)配当金の3つに着目して評価するのだと思ってください。
「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けた場合、配偶者が相続または遺贈により取得した財産の金額のうち、配偶者の法定相続分相当額と1億6,000万円とのいずれか多い金額までに係る相続税額が非課税となります。
相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内です。
【問15】
正解:×、×、○
被相続人の配偶者が、特定居住用宅地等に区分される宅地について小規模宅地の評価減の特例の適用を受けるためには、継続して居住し続けなくてはならない等の適用要件はありません。
相続税の総額は、各相続人が法定相続分通りに財産を取得したと仮定して計算されるため、実際の分割内容に関わらず一定の額となります。
正しい記述です。代襲相続人は、2割加算の対象にならない被代襲者の立場を引き継いでいますから、2割加算の対象にはなりません。

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