お金の寺子屋

FP2級学科解説-2026年5月CBT・問11~20

【問11】
保険法および保険業法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 生命保険契約および損害保険契約は保険法の適用対象となるが、共済契約は、その保障内容にかかわらず、保険法の適用対象とならない。
2. 保険金の支払時期に関して、保険法の規定よりも保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となる。
3. 保険業法によれば、保険期間が1年以内の保険契約の申込みをした者は、申込みをした日から8日以内であれば、書面または電磁的記録によりその保険契約の申込みの撤回等をすることができるとされている。
4. 保険会社の経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率が300%を下回った場合、監督当局による業務改善命令などの早期是正措置の対象となる。
正解:
1. 保険法は、生命保険契約、損害保険契約だけでなく、保険契約と同等の内容を有する共済契約も適用対象とします。
2. 正しい記述です。基本的に、保険法の規定よりも保険契約者、被保険者、または、保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となります。
3. 保険期間が1年以内の保険契約は、クーリングオフの対象外です。
4. 保険業法で定められた保険会社の健全性を示すソルベンシー・マージン比率は、200%を下回った場合に、監督当局による業務改善命令などの早期是正措置の対象となります。
【問12】
生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
1. 養老保険では、保険金の支払事由が発生せずに保険期間満了を迎えた場合、死亡・高度障害保険金と同額の満期保険金を受け取ることができる。
2. こども保険(学資保険)では、契約者(=保険料負担者)が死亡した場合、あらかじめ指定された受取人に既払込保険料相当額の死亡給付金が支払われる。
3. 変額保険(終身型)では、契約時に定められた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。
4. 終身保険の1回当たりの保険料は、他の契約条件が同一であれば、保険料払込期間が有期払込みであるほうが、終身払込みであるよりも低くなる。
正解:
1. 正しい記述です。養老保険の満期保険金の額は、死亡・高度障害保険金と同額です。
2. こども保険(学資保険)では、契約者が死亡した場合、以降の保険料の支払いが免除され、満期まで契約が有効に継続します。
3. 変額保険(終身型)では、死亡保険金の額に基本保険金額の最低保証があるため、死亡保険金額が基本保険金額を下回ることはありません。
4. 他の契約条件を同一とし、終身保険の保険料を有期払込みと終身払込みで比較した場合、1回当たりの支払額は、終身払い込みの方が低くなります。
イメージとしては、同額の保険料を、有期払込みでは65歳になるまでの期間で分割して支払い、終身払込みでは105歳になるまでの期間で分割して支払うと考えれば、支払回数が多い方が1回当たりの支払額は少なくなります。
【問13】
総合福祉団体定期保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 総合福祉団体定期保険の契約締結の際には、被保険者になることについて加入予定者の同意および保険約款に基づく告知は不要である。
2. 総合福祉団体定期保険の保険期間は、1年から5年の範囲内で、被保険者ごとに設定することができる。
3. 総合福祉団体定期保険において、契約者(=保険料負担者)である法人が負担した保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
4. 総合福祉団体定期保険にヒューマン・ヴァリュー特約を付加する場合、当該特約の死亡保険金受取人は契約者(=保険料負担者)となる。
正解:
1. 総合福祉団体定期保険の加入にあたっては、被保険者になることについての加入予定者の同意と、保険約款に基づく告知が必要です。
2. 総合福祉団体定期保険の保険期間は1年です。
3. 契約者(=保険料負担者)である法人が負担した総合福祉団体定期保険の保険料は、その2全額を損金の額に算入することができます。
4. ヒューマン・ヴァリュー特約の死亡保険金受取人は、契約者(=保険料負担者)である団体です。
【問14】
所得税における生命保険料控除の対象となる2025年中に支払った保険料が下記の〈資料〉のとおりである場合、生命保険料控除の控除額として、最も適切なものはどれか。なお、〈資料〉において、旧制度は2011年12月31日以前に締結した保険契約等に基づく生命保険料控除とし、新制度は2012年1月1日以後に締結した保険契約等に基づく生命保険料控除とする。

<資料>所得税における生命保険料控除の対象となる保険料
一般の生命
保険料
介護医療
保険料
個人年金
保険料
旧制度
の対象
10万円 10万円
新制度
の対象
10万円
1. 8万円
2. 9万円
3. 10万円
4. 12万円
正解:
所得税の計算上、旧制度の対象となる保険料が各区分10万円以上である場合、その区分の生命保険料控除の額は5万円となります。
よって、一般の生命保険料と個人年金保険料の額は、それぞれ上限の5万円となります。
介護医療保険料控除の額が0で、生命保険料控除の額全体の上限は12万円ですから、生命保険料控除の額は、5万円+5万円=10万円となります。
【問15】
生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)および保険金・給付金等の受取人は個人であるものとする。
1. 契約者と被保険者が同一人である終身保険において、被保険者がリビング・ニーズ特約に基づいて受け取った保険金は、非課税となる。
2. 一時払終身保険を保険期間の初日から4年10カ月で解約して受け取った解約返戻金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
3. 契約者と被保険者が同一人である養老保険において、被保険者の相続人ではない者が受け取った死亡保険金は、贈与税の課税対象となる。
4. 契約者と被保険者が同一人である医療保険において、疾病の治療のために入院した被保険者が受け取った入院給付金は、非課税となる。
正解:
1. 正しい記述です。リビングニーズ特約に基づいて受け取った保険金は、所得税の計算上、非課税とされます。
2. 正しい記述です。所得税の計算上、終身保険の解約返戻金は、契約形態や解約までの契約期間に関わらず、一時所得となります。
3. 契約者と被保険者が同一人である生命保険の死亡保険金は、個人が受け取った場合、相続人であるか否かを問わず、相続税の課税対象となります。
4. 入院・手術・通院・診断等の身体の傷害に基因して支払われる給付金は、基本的に(厳密に言えば、受取人が、被保険者本人・配偶者・直系血族・生計同一の親族のいずれかである場合)、非課税となります。

【問16】
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
1. 対物賠償保険では、被保険自動車を運転中に誤って自宅の車庫に衝突して損壊させて損害を被った場合、補償の対象となる。
2. 一般条件の車両保険では、被保険自動車が地震を原因とする津波により水没して損害を被った場合、補償の対象となる。
3. 対物賠償保険では、被保険自動車を運転中に誤って通行人が連れていたペットに衝突して死なせ、法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象とならない。
4. 対人賠償保険では、被保険自動車を運転中に対人事故を起こした被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合、自動車損害賠償責任保険等によって補償される部分を除いた額が補償の対象となる。
正解:
1. 対物賠償責任保険は他人の財物に損害を与えた際の損害賠償費用の支出に備える保険ですから、自分の家や車庫に車をぶつけた場合の修理費用は補償されません。
2. 一般条件の車両保険では、地震・津波・噴火を原因とする損害は補償されません。
3. 損害保険では、ペットは物として扱われますから、被保険自動車を運転中に誤って通行人が連れていたペットに衝突して死なせ、法律上の損害賠償責任を負った場合、対物賠償責任の補償の対象となります。
4. 正しい記述です。対人賠償保険の補償の対象となるのは、対人事故を起こしたことにより負った損害賠償額のうち、自賠責保険でカバーできない部分です。
【問17】
住宅用建物および家財を対象とする火災保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
1. 火災保険では、隣家の火災の消火活動により住宅用建物に収容されている家財に水濡れによる損害が生じた場合、補償の対象となる。
2. 火災保険では、経年劣化による腐食で住宅用建物に損害が生じた場合、補償の対象となる。
3. 火災保険では、落雷により住宅用建物に収容されている家財に異常電圧による損害が生じた場合、補償の対象とならない。
4. 住宅用建物の保険金額が2,000万円(保険価額と同額)の火災保険において、1,000万円の保険金が支払われた場合、その後の保険金額が1,000万円に減額される。
正解:
1. 火災保険では、隣家の火災の消火活動により建物や家財が水濡れした場合の損害は補償の対象となります。
2. 火災保険では、経年劣化等の不測かつ突発的な事故ではない原因による損害は補償されません。
3. 火災保険では、落雷による建物や家財の損害は補償の対象となります。
4. 火災保険では、1回の事故で保険金額に満たない額の保険金の額が支払われた場合、支払回数を問わず、保険金額は減額されずに契約は有効に継続します。
なお、1回の事故で保険金額に相当する額の保険金が支払われた場合、保険契約は終了します。
【問18】
損害保険の税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)および被保険者は個人であるものとする。
1. 契約者と被保険者が同一人である普通傷害保険において、ケガの治療のために入院した被保険者が受け取った入院保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
2. 保険期間10年の積立傷害保険において、契約者が受け取った満期返戻金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
3. 被保険自動車を運転中に誤って電柱に衝突し、契約者が受け取った自動車保険の車両保険の保険金は、当該車両の修理をしない場合、一時所得として所得税の課税対象となる。
4. 自宅建物が火災で焼失したことにより、契約者が受け取った火災保険の保険金は、保険金の額が当該建物の時価額よりも多い場合、一時所得として所得税の課税対象となる。
正解:
1. 個人が受け取った身体の傷害に基因して支払われる給付金は、所得税の計算上、原則として非課税となります。
2. 個人の契約者が受け取った積立傷害保険の満期返戻金は、一時所得として所得税の課税対象となります。
3. 個人が受け取った、損害保険の保険金は、その用途を問わず(修理や代替資産の購入の有無にかかわらず)非課税です。なぜなら、修理や代替資産の購入の有無にかかわらず、儲かっていないことには変わりないからです。
4. 個人が受け取った損害保険の保険金は、受け取った保険金の額と損害を受けた資産の時価の関係に関わらず、非課税です。
【問19】
第三分野の保険および特約の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. リビング・ニーズ特約は、被保険者の余命が6カ月以内と判断された場合に、所定の範囲内で死亡保険金の一部または全部を生前に受け取ることができる特約である。
2. 保険契約にリビング・ニーズ特約を付加する場合、契約者(=保険料負担者)は特約保険料を負担する必要がある。
3. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、療養を受けた時点において厚生労働大臣によって定められているものである。
4. 特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定(三大)疾病に罹患し、特定(三大)疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。
正解:
1. 正しい記述です。リビングニーズ特約は、被保険者の余命が6カ月以内と判断された場合に、3,000万円を上限として、死亡保険金の一部または全部を生前に受け取ることができる特約です。
2. リビングニーズ特約の特約保険料は無料です。
3. 正しい記述です。先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療とは、療養を受けた時点において厚生労働大臣によって定められているものを指します。
4. 正しい記述です。特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定(三大)疾病に罹患して特定(三大)疾病保険金を受け取った場合、契約が消滅します。したがって、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われません。
【問20】
生命保険および損害保険を活用した家庭のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 病気やケガで入院した場合の医療費の負担に備えるため、定期保険に加入した。
2. 自分が死亡した後、子が社会人になるまでの生活資金を確保するため、収入保障保険に加入した。
3. 同居の子が原動機付自転車で通学中に他人に接触してケガをさせ、法律上の損害賠償責任を負担する場合に備えて、自動車保険にファミリーバイク特約を付帯した。
4. 同居の子が自転車で通学中に他人に接触してケガをさせ、法律上の損害賠償責任を負担する場合に備えて、火災保険の加入時に個人賠償責任補償特約を付帯した。
正解:
1. 定期保険は、被保険者が死亡した場合の収入の低下等に備える保険です。
2. 適切な記述です。収入保障保険は、被保険者が死亡した場合の収入の低下等に備える保険です。死亡保険金が年金形式で支払われる点が特徴的な商品です(一時金での受け取りも可能)。
3. 適切な記述です。ファミリーバイク特約は、記名被保険者とその家族(配偶者、本人または配偶者の同居の親族、別居の未婚の子)を補償の対象とする特約で、原動機付自転車を運転していて事故に遭い、運転者がケガをした場合や、他人の身体や財物に損害を与えて賠償責任を負った場合に備えることができます。
なお、自動車保険に付帯して加入する特約ですが、自動車保険に付帯した運転者年齢条件の影響を受けず、全ての年齢の人を補償の対象とします。
4. 適切な記述です。個人賠償責任補償特約は、個人の記名被保険者やとその家族(配偶者、本人または配偶者の同居の親族、別居の未婚の子)を補償の対象とする特約で、日常生活において、他人の身体や財物に損害を与えた場合に備えるものです。
なお、他の損害保険で補償される事故(自動車での事故や業務上の事故)は補償されません。

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