お金の寺子屋

FP2級学科解説-2026年5月CBT・問1~10

【問1】
ライフプランの作成の際に活用される各種係数に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 現在保有する資金を一定期間、一定の利率で複利運用した場合の一定期間経過後の元利合計額を試算する際、現在保有する資金の額に乗じる係数は、現価係数である。
2. 毎年一定の積立額を一定期間、一定の利率で複利運用した場合の一定期間経過後の元利合計額を試算する際、毎年の積立額に乗じる係数は、年金現価係数である。
3. 一定の利率で複利運用しながら一定期間経過後に目標とする額を得るために必要な毎年一定の積立額を試算する際、目標とする額に乗じる係数は、減債基金係数である。
4. 一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、資本回収係数である。
正解:
1. 一括型運用の将来の金額を求める訳ですから、4文字、「げん」がない、「年金」がつかないという条件を満たす、終価係数を用います。
2. 積立型運用の将来の金額を求める訳ですから、6文字、「げん」がない、「年金」がつくという条件を満たす、年金終価係数を用います。
3. 正しい記述です。積立型運用の現在の金額を求める訳ですから、6文字、「げん」がある、「年金」がつかないという条件を満たす、減債基金係数を用います。
4. 取崩型運用の現在の金額を求める訳ですから、6文字、「げん」がある、「年金」がつくという条件を満たす、年金現価係数を用います。
【問2】
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の保険給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 70歳未満の被保険者が医療機関において診察や薬剤の支給などの療養の給付を受ける場合、原則として、被保険者が支払う一部負担金(自己負担額)の割合は3割である。
2. 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病または負傷およびこれにより発した疾病に関して、その支給を始めた日から通算して最長で1年6カ月間である。
3. 70歳未満の被保険者が同一月内に同一の医療機関で支払った医療費の一部負担金等の額のうち、高額療養費の額の算定にあたって合算の対象となるものは、原則として、入院・外来、医科・歯科別に2万1,000円以上のものである。
4. 夫婦がともに被保険者である場合において、妻が出産したときは、所定の手続により、妻に対して出産育児一時金が支給され、夫に対して家族出産育児一時金が支給される。
正解:
1. 正しい記述です。70歳未満の健康保険の被保険者が療養の給付を受ける場合の自己負担割合は、原則として、3割です。
2. 正しい記述です。傷病手当金の支給期間は、最長で1年6ヵ月間です。
3. 正しい記述です。70歳未満の健康保険の被保険者に対する高額療養費の額の算定において、合算の対象となるものは、原則として、入院・外来、医科・歯科別に2万1,000円以上のものです。
4. 出産育児一時金は、被保険者が出産した場合に支給されるものであり、家族出産育児一時金は、被扶養者が出産した場合に支給されるものです。したがって、同一の出産に対してこれらが併給されることはありません。
【問3】
雇用保険の基本手当に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 雇用保険の一般被保険者が正当な理由のない自己都合で離職した場合、基本手当を受給するためには、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12カ月以上なければならない。
2. 特定受給資格者等を除く一般の受給資格者に支給される基本手当の所定給付日数は、算定基礎期間が20年以上である場合、150日である。
3. 基本手当は、原則として、4週間に1回、求職の申込みを行った公共職業安定所において失業の認定を受けた日分について支給される。
4. 基本手当日額の算定の基礎となる賃金日額は、原則として、離職の日以前6カ月間に支払われた賃金および賞与の総額を180で除して得た額である。
正解:
1. 正しい記述です。一般被保険者が失業した場合、基本手当の支給を受けるためには、原則として、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヵ月以上(倒産・解雇・雇止めの場合は離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヵ月以上)あること等の要件を満たす必要があります。
2. 正しい記述です。一般の受給資格者に支給される基本手当の所定給付日数は、最高で150日(算定基礎期間が20年以上の場合)です。なお、算定基礎期間が1年以上10年未満の場合は90日、算定基礎期間が10年以上20年未満の場合は120日となります。
3. 正しい記述です。基本手当を受給するためには、原則として、4週間に1回失業の認定を受ける必要があり、認定を受けた日分について基本手当が支給されます。
4. 基本手当日額の算定の基礎となる賃金日額は、原則として、離職の日以前6ヵ月間に支払われた賃金(賞与を除く)の総額を180で除して得た額です。
【問4】
国民年金の学生納付特例制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 国民年金の第1号被保険者である学生が学生納付特例制度を利用するためには、学生が属する世帯の年収(所得)が世帯人数に応じて定められた基準額以下でなければならない。
2. 学生納付特例制度の利用申請にあたって、適用を受ける期間を6カ月から24カ月までの範囲内で選択することができる。
3. 学生納付特例制度の適用を受けた期間に係る保険料のうち、追納することができる保険料は、追納に係る厚生労働大臣の承認を受けた日の属する月前10年以内の期間に係るものに限られる。
4. 学生納付特例制度の適用を受けた期間は、その期間に係る保険料の追納がない場合、保険料全額免除期間として、その期間の月数の2分の1に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映される。
正解:
1. 学生納付特例の適用を受けようとするためには、学生本人の前年の所得が一定以下である必要がありますが、家族や世帯の所得は関係ありません。
2. 学生納付特例は、1年度ごとに適用を受ける制度です。
学生納付特例は、原則として、申請日にかかわらず、4月から翌年3月まで(申請日が1月から3月までの場合は、前年4月から3月まで)の期間を対象として審査します。
3. 正しい記述です。国民年金保険料の免除や猶予(産前産後期間の免除制度を除く)を受けた期間分の保険料は、最大10年間遡って追納することができます。
4. 国民年金保険料の猶予(納付猶予制度または学生納付特例制度の適用)を受けた期間分の保険料を追納しなかった場合、受給資格期間には反映されますが、年金額には反映されません。
【問5】
在職老齢年金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 厚生年金保険の被保険者に支給される老齢厚生年金は、当該被保険者の総報酬月額相当額と基本月額の合計額が支給停止調整額を超える場合、在職老齢年金の仕組みにより、その超える金額が支給停止となる。
2. 在職老齢年金の仕組みにより老齢厚生年金の全部が支給停止される場合、老齢基礎年金の支給も停止される。
3. 厚生年金保険の被保険者が老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をする場合、老齢厚生年金の年金額のうち、在職老齢年金の仕組みにより支給停止となる部分の金額は、支給を繰り下げたことによる増額の対象とならない。
4. 厚生年金保険の適用事業所に常時使用される70歳以上の者に支給される老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みによる支給調整は行われない。
正解:
1. 老齢厚生年金の支給額の計算上、在職老齢年金の仕組みにより支給停止となるのは、総報酬月額相当額と基本月額の合計額のうち、支給停止調整額を超える部分の2分の1相当額です。
2. 在職老齢年金は、老齢厚生年金の額を減額する仕組みですから、老齢基礎年には影響しません。
3. 正しい記述です。在職老齢年金の仕組みにより支給停止となる部分の金額は、繰下げ受給の増額の対象にはなりません。
4. 70歳以上の人にも在職老齢年金の仕組みが適用されます。但し、70歳以上の人は、厚生年金保険の被保険者ではありませんから、厚生年金保険料を払う必要はありません。

【問6】
公的年金の障害給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 障害基礎年金および障害厚生年金における障害認定日とは、原則として、障害の原因となった傷病の初診日から1年を経過した日である。
2. 国民年金の被保険者ではない20歳前の期間に初診日のある傷病を原因とする障害については、20歳以後の障害の状態の程度にかかわらず、障害基礎年金は支給されない。
3. 障害厚生年金の受給権を取得した者が、その者によって生計を維持されている65歳未満の配偶者を有する場合、受給権者の障害の状態の程度にかかわらず、障害厚生年金に加給年金額が加算される。
4. 障害厚生年金の額について、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月後における厚生年金保険の被保険者であった期間は、その計算の基礎とされない。
正解:
1. 障害認定日は、原則として、障害の原因となった病気やケガの初診日から1年6ヵ月を過ぎた日、または年6ヵ月以内にその病気やけがが治った場合(症状が固定した場合)はその日となります。
2. 20歳前の期間に初診日のある傷病を原因とする障害により、20歳以後に障害等級1級または2級に該当した場合、障害基礎年金が支給されます。但し、前年の所得の額が一定額を超える場合、年金額の2分の1または全額が支給停止されます。
3. 障害厚生年金に加給年金額が加算されるのは、障害等級1級または2級に該当する程度の障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、所定の要件を満たす配偶者を有する場合です。
4. 正しい記述です。障害厚生年金の計算上、障害認定日の属する月後の被保険者期間は、年金の計算の基礎とされません。
【問7】
確定拠出年金の個人型年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 個人型年金加入者が国民年金の第3号被保険者である場合、掛金の拠出限度額は年額27万6,000円である。
2. 個人型年金加入者は、原則として、拠出する掛金の額を、1年(12月分の掛金から翌年11月分の掛金)につき1回、変更することができる。
3. 個人型年金は、運用実績によって将来受け取る年金額が変動するが、個人型年金加入者が拠出した掛金合計額は最低保証されている。
4. 個人型年金加入者が60歳から老齢給付金を受給するためには、通算加入者等期間が10年以上なければならない。
正解:
1. 正しい記述です。3号被保険者も加入者”になろう”(276千円)と覚えてください。
2. 正しい記述です。iDeCoの掛金の額は、原則として、1年につき1回変更することができます。
3. 確定拠出年金の受給額に最低保証はありません。
4. 正しい記述です。個人型年金加入者が60歳から老齢給付金を受給するためには、通算加入者等期間が10年以上なければなりません。
【問8】
企業年金等に係る税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 確定拠出年金の企業型年金において企業型年金加入者が拠出した掛金(マッチング拠出により拠出した掛金)は、所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となる。
2. 中小企業退職金共済において事業主が支払った掛金は、被共済者である従業員の給与所得として所得税の課税対象となる。
3. 小規模企業共済において個人事業主が支払った掛金は、事業所得の金額の計算上、必要経費となる。
4. 確定拠出年金の個人型年金において個人型年金加入者が一括で受け取った老齢給付金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
正解:
1. 正しい記述です。個人が拠出した確定拠出年金の掛金は、個人型・企業型を問わず、全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となります。
2. 中小企業退職金共済において事業主が支払った掛金は、事業主の所得の計算上の必要経費となり、被共済者である従業員の課税対象とはなりません。
3. 個人事業主が支払った小規模企業共済の掛金は、小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となります。
収入を得るための支出ではありませんから、事業所得の金額の計算上の必要経費とはなりません。
4. 所得税の計算上、確定拠出年金の個人型年金(iDeCo)の加入者が受け取った老齢給付金は、一括で受け取ったものは退職所得となり、年金で受け取ったものは公的年金等の雑所得となります。
【問9】
住宅金融支援機構と金融機関が提携した住宅ローンであるフラット35(買取型)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. フラット35の融資期間は、原則として、申込者が80歳になるまでの年数と35年のいずれか短い年数が上限となる。
2. フラット35の資金使途は、新築住宅の建設・購入資金または中古住宅の購入資金とされており、投資用物件など第三者に賃貸する目的で取得する住宅の建設・購入資金も対象となる。
3. フラット35を利用する場合、住宅金融支援機構が、対象となる住宅や敷地について第1順位の抵当権者となる。
4. フラット35の利用者向けインターネットサービスである「住・My Note」を利用して一部繰上げ返済をする場合、繰上返済手数料は不要で、返済することができる額は10万円以上である。
正解:
1. 正しい記述です。フラット35の融資期間は最長35年ですが、完済時の年齢の上限が80歳となっているため、借入申込時の年齢から80歳となるまでの期間が35年よりも短い場合、その期間が融資期間の上限となります。
2. フラット35の資金使途は、申込者本人または親族が居住する新築住宅の建設・購入資金または中古住宅の購入資金です。投資用物件の取得資金には利用できません。
3. 正しい記述です。フラット35を利用するためには、住宅金融支援機構が、対象となる住宅や敷地について第1順位の抵当権者となることが要件となります。
4. フラット35で借り入れた資金を繰上げ返済する場合、返済額は、住・My Noteを利用する場合は10万円以上、融資を申し込んだ金融機関の窓口で手続きをする場合は100万円以上でなければなりません。なお、いずれの場合も、繰上返済手数料は不要です。
【問10】
中小企業の資金調達方法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 企業が金融機関から直接融資を受けて資金を調達する方法は直接金融に分類され、企業が株式や債券の発行により市場を経由して資金を調達する方法は間接金融に分類される。
2. インパクトローンは、企業が金融機関から外貨建ての融資を受けて資金を調達する方法であり、その資金使途は、海外事業の展開・再編に係るものに限られる。
3. ABL(アセット・ベースト・レンディング)は、企業が保有する売掛債権や在庫・機械設備等の資産を担保として金融機関から融資を受けて資金を調達する方法である。
4. 第三者割当増資は、特定の既存株主に限定して新株引受権を与え、新たに株式を発行して資金を調達する方法である。
正解:
1. 銀行などからお金を借りて(=資金の出し手から金融機関を介して)資金調達する方法を間接金融と言い、株式や債券を発行して資金の出し手から直接資金を調達する方法を直接金融と言います。
2. インパクトローンは、企業が金融機関から外貨建ての融資を受けて資金を調達する方法であり、その資金使途に制限はありません。
3. 正しい記述です。ABLは、Asset Based Lendingの略で、直訳すると、資産を裏付けとする融資(動産担保融資)となります。
4. 第三者割当増資は、既存の株主であるか否かを問わず、特定の第三者に対して株式を割り当てて増資を行う資金調達の方法です。

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