お金の寺子屋

FP2級実技(FP協会)解説-2023年1月・解説のみ(前半)

【問1】
正解:○、○、○、×
(ア) 変額個人年金保険などの保険商品についての商品説明は、一般的な説明ですから誰でもする事ができます。
(イ) 公正証書遺言の証人となるために保有しておくべき資格はありませんから、証人になることができない場合を除き、誰でも、公正証書遺言の証人になり、適正な報酬を受け取ることができます。
(ウ) 仮定の事例に基づく一般的な税制の解説は、誰でもする事ができます。
(エ) 投資助言・代理業の登録を受けていない人は、顧客に対して、有償で有価証券の価値または金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に関して助言を行う事はできません。
【問2】
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 正しい記述です。
4. 金融サービス提供法には、金融商品販売業者等が重要事項の説明義務を怠ったことで顧客に損害が生じた場合、当該金融商品販売業者等は損害賠償責任を負うべき旨の定めがあります。
【問3】
正解:
(3,660円/株×300株+3,410円/株×200株+4,390円/株×100株)÷(300+200+100)株=3,698.33…円/株≒3,699円/株(円未満切り上げ)となります。
【問4】
正解:0.148%
{0.1+(100-99.62)÷8}÷99.62×100=0.14806…%≒0.148%です。
【問5】
正解:1、4、6、8
(ア) 一般的に、地政学リスクの高まりは、安全資産と考えられている金価格の上昇要因とされています。
(イ) ドルコスト平均法は、定期的に一定金額ずつ積み立て投資をする投資手法です。
(ウ) 純金積み立ては、金地金を現物で受け取ることができます。
(エ) 金は、不動産と株式以外の資産ですから、金の売却に係る譲渡所得は、総合課税となります。
よって、正味の保有期間が5年を超えるか否かで、譲渡所得の長期と短期を区別します。

【問6】
正解:
(ア) PBR=株価÷1株当たり純資産=840円÷800円=1.05倍です。
(イ) 配当利回り(%)=1株当たり年間配当金÷株価×100です。
よって、PX株式会社の配当利回り=10円÷840円×100=1.1904…%となり、PX株式会社の配当利回り=80円÷5,200円×100=1.5384…%となります。
したがって、PX株式会社の方が配当利回りが高いです。
【問7】
正解:×、×、×、×
(ア) 所有権に関する事項は、権利部の甲区に記載されます。
(イ) 既に抵当権が設定されていたとしても、順位が劣後する抵当権を追加で設定することができます。
(ウ) 抵当権の登記原因となっている債務が完済されたとしても、当該登記は自動的に抹消される訳ではなく、抹消するためには抵当権抹消登記をする必要があります。
(エ) 登記事項証明書は、誰でも交付の請求をする事ができます(登記は広く自分の権利を主張するために行うものなので、交付の請求をする事ができない人がいると困ります)。
【問8】
正解:156㎡
準住居地域部分の建築面積の最高限度=180㎡×60%=108㎡、
近隣商業地域部分の建築面積の最高限度=60㎡×80%=48㎡です。
したがって、<資料>の土地全体の建築面積の最高限度は、108㎡+48㎡=156㎡(建蔽率65%)となります。
【問9】
正解:1、4、7、6
(ア) 固定資産税は、毎年1月1日現在の土地や家屋などの所有者に課される税金です。
(イ) 新築住宅が一定の要件を満たす場合は、新築後の一定期間、一戸当たり120㎡相当部分に係る固定資産税が2分の1に減額されます。
(ウ) 一定の要件を満たす住宅が建っている住宅用地(小規模住宅用地)に係る固定資産税は、一戸当たり200㎡までの部分について、課税標準額が6分の1になる特例があります。
【問10】
正解:3.52%
実質利回り(年利)=年間純収益(年間総収入-年間総支出)÷投資金額(物件価格)です。
年間総収入=60,000円×12=720,000円
年間総支出=(10,000円+60,000円×0.05)×12+36,000円=192,000円
より、年間純収益=720,000円-192,000円=528,000円となります。
したがって、実質利回り=528,000円÷1,500万円=0.0352=3.52%となります。

【問11】
正解:1,506、300、390
(ア) 利率変動型積立保険4万円×1.5+長期生活保障保険120万円/年×10年+普通定期保険300万円=1,506万円です。
(イ) リビング・ニーズ特約の請求において指定できる最大金額は3,000万円を上限として死亡保険の保険金額の範囲内です。
利率変動型積立保険と長期生活保障保険のリビング・ニーズ特約の請求はしない場合、普通定期保険のリビング・ニーズ特約のみ請求する事になりますから、請求できる最大額は、300万円となります。
(ウ) 医療保険10,000円/日×20日+手術給付金(イ)20万円+手術給付金(ハ)20万円+入院サポート特約10万円+生活習慣病保険10,000円/日×20日+7大疾病一時金特約300万円=390万円となります。
【問12】
正解:
資料より、保険金額100万円当たりの地震保険料は、1,160円です。
地震保険の保険金額は、1,000万円×50%=500万円ですから、1,160円/100万円×500万円=5,800円となります。
【問13】
正解:138
1回目の入院は、36日分入院給付金が支払われます。
2回目の入院は、3大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)による入院ですから、支払日数は無制限であることより、78日分入院給付金が支払われます。
3回目の入院は、1回目の入院の退院から180日以内の原因を同じとする入院ですから、1回目の入院と合わせて1回の入院とみなされます。よって、1入院当たりの支払限度日数が残り60日-36日=24日ですから、24日分の入院給付金しか支払われません。
したがって、入院給付金の日数は、36日+78日+24日=138日となります。
【問14】
正解:×、○、×、○
(ア) 特定疾病保障保険は、特定疾病保険金が支払われると契約が終了しますから、その号被保険者が死亡した場合に死亡保険金が支払われることはありません。
(イ) 正しい記述です。 リビングニーズ特約の保険料は無料です(保険会社からすると、今すぐ保険金を支払うのも半年後に保険金を支払うのもあまり変わらないため)。
(ウ) 自動振替貸付は、解約返戻金の一定範囲内で、保険会社が自動的に保険料の建て替えを行う制度ですから、解約返戻金がない保険契約については、自動振替貸付を利用することはできません。
(エ) 正しい記述です。①の要件を満たしますから、介護保険金が支払われます。
【問15】
正解:540万円
勤続年数が20年を超える場合、退職所得控除額は、「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」の式で計算されます。
また、退職所得控除額の計算上勤続年数の1年未満の端数は切り上げますから勤続年数は36年となります。
よって、退職所得控除額=800万円+70万円×(36-20)=1,920万円となります。
したがって、退職所得=(収入金額-退職所得控除額)×1/2=(3,000万円-1,920万円)×1/2=540万円となります。

【問16】
正解:
1. 正しい記述です。
2. 公的年金等控除額は、受給者の年齢が65歳以上であるか65歳未満であるかにより、控除額が異なります。
3. 正しい記述です。公的年金等に係る雑所得の利益または損失と、公的年金以外の総合課税となる雑所得の利益または損失は、通算することができます(内部通算)。
なお、雑所得の計算上生じた損失は、他の所得と損益通算することはできません。
4. 正しい記述です。
【問17】
正解:55、65、10
(ア) 青色申告特別控除額の最高額は、基本的に、55万円です。
(イ) 最高55万円の青色申告特別控除を受けることができる人が、一定の電子申告要件等を満たした場合、青色申告特別控除額は最高65万円になります。
(ウ) 55万円または65万円の青色申告特別控除を受けることができない青色申告者は、最高10万円の青色申告特別控除を受けることができます。
【問18】
正解:
不動産所得の計算上生じた損失のうち、土地取得のための借入金の利子相当額は他の所得と損益通算をすることができませんから、土地取得のための借入金相当額が不動産所得の損失の額よりも大きい場合、当該不動産所得の損失は他の所得と損益通算をすることができません。
また、雑所得の計算上生じた損失は、他の所得と損益通算をすることができず、上場株式の譲渡に係る損失は、総合課税される所得と損益通算することができません。
したがって、<資料>には損益通算できる所得はありません。
【問19】
正解:
路線価方式による普通借地権の相続税評価額=自用地評価額×借地権割合です。
自用地評価額=路線価×各種補正率×地積であり、路線価図の英字Cは借地権割合が70%であることを意味しますから、普通借地権の相続税評価額=200千円×1.00×300㎡× 70%となります。
【問20】
正解:1、2、1、4
(ア) 被相続人に係る未払いの医療費は、債務控除の対象になります。
(イ) 非課税財産に係る未払い代金は、債務控除の対象にはなりません。
(ウ) 将来返還する予定の敷金は、債務控除の対象になります。
(エ) 通夜のための費用は債務控除の対象になりますが、初七日四十九日のような法会にかかる費用や、香典返戻費用、遺言執行費用などは、相続税の計算上、債務控除の対象外とされています。

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