FP3級実技(個人)解説-2023年5月・解説のみ
【問1】
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正解:1(3点)
老齢基礎年金の計算上、年金額に反映されるのは、20歳以上60歳未満の期間における、国民年金保険料納付期間や厚生年金保険の被保険者期間などです。
<設例>において、20歳以上65歳未満の期間(540月)のうち、60歳以上65歳未満の期間(60月)は、年金額の計算に反映されませんから、年金額の計算に反映されるのは、506月-60月=446月です。
<設例>において、20歳以上65歳未満の期間(540月)のうち、60歳以上65歳未満の期間(60月)は、年金額の計算に反映されませんから、年金額の計算に反映されるのは、506月-60月=446月です。
【問2】
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正解:2(4点)
1) | 正しい記述です。特別支給の老齢厚生年金が支給されるのは、男性は1961年4月1日以前生まれの人、女性は1966年4月1日以前生まれの人です。 |
2) | 加給年金を受け取るための配偶者の要件には、配偶者自身が厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある老齢厚生年金を受給していないこと、配偶者が65歳未満の場合、20年以上加入した老齢厚生年金の受給資格がないこと、等の要件がありますが、本問では該当しません。 |
3) | 老齢年金を繰下げると、1月あたり0.7%増額されますから、70歳0ヵ月まで、60月下げると、増額率は、0.7%/月×60月=42%となります。 |
【問3】
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正解:1(3点)
① | 確定給付企業年金がある会社に勤めている第2号被保険者の確定拠出年金の掛金の拠出限度額は、年額144,000円です。 |
② | 個人が拠出した確定拠出年金の掛金は、全額、小規模企業共済等掛金控除の対象となります。 |
③ | 確定拠出年金の老齢給付金を60歳から受け取るためには、通算加入者等期間が10年以上ある必要があります。 |
【問4】
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正解:3(4点)
1) | PER=株価÷1株当たり当期純利益です。 1株当たり当期純利益=750億円÷3億株=250円より、PER=2,500円÷250円=10倍となります。 |
2) | 配当利回り(%)=1株当たり年間配当金÷株価×100です。 1株当たり年間配当金=120億円÷3億株=40円より、配当利回り(%)=40円÷2,500円×100=1.6%となります。 |
3) | PERとPBRは、どちらも数値が高いほど株価は割高と判断されます。 |
【問5】
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正解:3(3点)
1) | 上場株式の受渡日は、約定日から起算して3営業日後です。 |
2) | X社株式の次回の期末配当を受け取るためには、権利付き最終日に株式の受渡が行われていなくてはならないため、権利付き最終日から起算して3営業日前までに約定する必要があります。 |
3) | 正しい記述です。 譲渡益=(3,000円-2,500円)/株×100株=50,000円であり、源泉徴収ありの特定口座内で生じた株式に係る譲渡所得に対しては、20.315%の所得税・住民税・復興特別所得税が源泉徴収されます。 |
【問6】
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正解:2(3点)
1) | 正しい記述です。 |
2) | J-REITの分配金は、配当所得となりますが、J-REITには二重課税の問題がない(J-REITは法人税を負担していない)ため、配当控除の適用を受けることはできません。 |
3) | 正しい記述です。J-REITは、上場株式と同様に取引することができます。 |
【問7】
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正解:1(4点)
給与所得=780万円-(780万円×10%+110万円)=592万円で、全額総所得金額に算入されます。
一時払変額個人年金保険(10年確定年金)の解約返戻金は、一時所得となりますが、総収入金額から収入を得るために要した金額を控除した額が特別控除額(50万円)以下ですから、所得の額は0円です。
また、上場株式の譲渡損失は、総所得金額の計算において、損益通算の対象外です。
よって、総所得金額は、592万円となります。
一時払変額個人年金保険(10年確定年金)の解約返戻金は、一時所得となりますが、総収入金額から収入を得るために要した金額を控除した額が特別控除額(50万円)以下ですから、所得の額は0円です。
また、上場株式の譲渡損失は、総所得金額の計算において、損益通算の対象外です。
よって、総所得金額は、592万円となります。
【問8】
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正解:2(3点)
1) | 正しい記述です。収入が給与収入90万円のみである場合、合計所得金額は48万円以下となります。また、納税者の合計所得金額が900万円以下であることから、配偶者控除の額は38万円となります。 |
2) | 長女Cさんは、一般の控除対象扶養親族として38万円の控除対象となり、15歳未満である二女Dさんは扶養控除の対象外です。よって、扶養控除の額は38万円です。 |
3) | 対象外です。合計所得金額が2,400万円以下の人は、48万円の基礎控除の適用を受けることができます。 |
【問9】
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正解:3(3点)
1) | 上場株式の譲渡損失の金額は、繰戻すことができません。 |
2) | 一時払変額個人年金保険(10年確定年金)の解約返戻金は、一時所得となりますが、総収入金額から収入を得るために要した金額を控除した額が特別控除額(50万円)以下ですから、所得の額は0円です。 |
3) | 正しい記述です。ふるさと納税のワンストップ特例の適用を受けるためには、寄付先の団体の数が5団体以下でなくてはなりません(寄付額の要件はありません)。 |
【問10】
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正解:3(4点)
① | 準防火地域に準耐火建築物を建てる場合には、建ぺい率の上限が10%緩和されます。 また、特定行政庁が指定する角地に建物を建てる場合には、建ぺい率の上限が10%緩和されます。 よって、建蔽率の上限は、80%+10%+10%=100%となります。 したがって、建ぺい率の上限となる建築面積は、400㎡×100%=400㎡です。 |
② | 前面道路の幅員が12m未満である場合、容積率の上限は、指定容積率と前面道路の幅員によって定まる容積率のうち、いずれか小さい方となります。 前面道路の幅員によって定まる容積率=6×6/10=3.6=360%ですから、容積率の上限は、300%となります。 よって、容積率の上限となる延床面積は、400㎡×300%=1,200㎡です。 |
【問11】
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正解:1(3点)
① | 『居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例』の適用を受けるためには、Aさんが居住しなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに現在の自宅を譲渡すること等の要件を満たす必要があります。 |
② | 軽減税率の特例は、譲渡所得のうち6,000万円以下の部分に対して適用されます。 |
③ | 軽減税率の特例を受けると、適用される所得税(復興特別所得税を含む)の税率が、15.315%から10.21%に軽減されます。 |
【問12】
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正解:2(3点)
1) | 自らが貸主となって所有する不動産の賃貸を行うためには、宅地建物取引業の免許を取得する必要はありません。 |
2) | 正しい記述です。被相続人が所有する被相続人の貸家が建っている宅地は、相続税の計算上、貸家建付地として評価されます。 |
3) | 固定資産税の小規模住宅用地の特例は、居住用不動産が建っている土地の固定資産税の計算において、住宅1戸につき200㎡までの部分について課税標準を6分の1にする特例です。 |
【問13】
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正解:3(3点)
1) | 正しい記述です。 |
2) | 正しい記述です。 |
3) | 推定相続人は、公正証書遺言の証人にはなれません。 |
【問14】
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正解:1(4点)
各相続人の法定相続分は、妻Bさんが1/2、長女Cさんと二女Dさんがそれぞれ1/4です。
よって、妻Bさんの法定相続分に応ずる取得金額は、1億円×1/2=5,000万円、長女Cさんと二女Dさんの法定相続分に応ずる取得金額は、それぞれ1億円×1/4=2,500万円となります。
したがって、妻Bさんの法定相続分対応する相続税額は、5,000万円×20%-200万円=800万円となり、長女Cさんと二女Dさんの法定相続分対応する相続税額は、それぞれ2,500万円×15%-50万円=325万円となります。
ゆえに、相続税の総額は、800万円+325万円+325万円=1,450万円となります。
【問15】
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正解:3(3点)
1) | 正しい記述です。特定居住用宅地等は、330㎡まで、相続税評価額が80%減額されます。 |
2) | 正しい記述です。 |
3) | 具体的遺留分は、相続人が直系尊属のみである場合を除いて、遺留分算定の基礎となる財産の価額の2分の1相当額に法定相続分を掛けた金額です。 よって、二女Dさんの具体的遺留分は、2億円×1/2×1/4=2,500万円となります。 |
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