FP2級実技(FP協会)解説-2024年5月・解説のみ(前半)
【問1】
正解:○、○、×、×
(ア) | 社会保険制度の一般的な説明は誰でもすることができます。 |
(イ) | 法律の一般的な説明は誰でもすることができます。 |
(ウ) | 税理士の登録を受けていない人が、個別具体的な税額の計算や税務署類の作成を行ってはいけません。 |
(エ) | 弁護士または司法書士の登録を受けていない人が、法務局に提出する書類を代理で作成してはいけません。 |
【問2】
正解:4
(ア) | 正しい記述です。個人情報取扱事業者が個人情報を取得する場合、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、本人に利用目的を通知する必要があります。 本問のように、個人情報の利用目的を自社のホームページで公表している場合、原則として、改めて本人に利用目的を通知する必要はありません。 |
(イ) | 正しい記述です。個人データの漏洩等が発生し、個人の権利利益を害するおそれがあるときは、個人情報保護委員会への報告及び本人への通知が必要となります。 具体的には、要配慮個人情報が含まれる場合、財産的被害が生じるおそれがある場合、不正アクセスにより漏洩した場合、1,000人を超える漏洩があった場合を指します。 本問のように、不正アクセスにより漏洩した場合、漏洩した件数に関わらず報告義務が生じます。 |
(ウ) | 正しい記述です。著作権法では、いわゆる「写り込み」等については、その著作物が本来の被写体との分離が困難で、軽微な構成部分となるものであれば、著作権者の利益を不当に害する場合を除いて、著作権の侵害には当たらないこととされています。(著作権法30条の2) |
(エ) | 私的使用目的の複製を行おうとする場合は、著作権者の許諾は不要です。 |
【問3】
正解:1
収益分配後の個別元本=収益分配前の個別元本-元本払戻金の額です。
資料より、普通分配金の額(支払われた分配金のうち、収益分配前の個別元本を下回る部分)の額は40円、元本払戻金(支払われた分配金のうち、収益分配前の個別元本を下回る部分)の額は160円であることが分かりますから、収益分配後の個別元本=11,720円-160円=11,560円となります。
資料より、普通分配金の額(支払われた分配金のうち、収益分配前の個別元本を下回る部分)の額は40円、元本払戻金(支払われた分配金のうち、収益分配前の個別元本を下回る部分)の額は160円であることが分かりますから、収益分配後の個別元本=11,720円-160円=11,560円となります。
【問4】
正解:4
(ア) | 標準偏差はリスクの大きさを数値化したものですから、標準偏差が一番高いKZファンドが一番リスクが高いと言えます。 |
(イ) | シャープレシオは、「(ファンドの収益率-無リスク利子率)÷標準偏差」の算式により求めることができ、シャープレシオの値が大きいほど、効率的に運用されたと判断されます。 各ファンドのシャープレシオは、 KXファンド=(5.70-0.50)÷6.50=0.8 KYファンド=(3.00-0.50)÷2.00=1.25 KZファンド=(4.50-0.50)÷10.00=0.4 より、最も投資効率が高いと判断されるのは、KYファンドです。 |
(ウ) | 上記の通りです。 |
【問5】
正解:3
2023年2月1日時点では、4,000円/株×1,000株+5,200円/株×2,000株=1,440万円で、3,000株を購入しています。
2023年9月30日に、1:5の株式分割が行われ、株式の数が5倍になったため、分割後の株式の数は、3,000株×5=15,000株となります。
よって、取得単価は、1,440万円÷.15,000株=960円/株となります。
2023年9月30日に、1:5の株式分割が行われ、株式の数が5倍になったため、分割後の株式の数は、3,000株×5=15,000株となります。
よって、取得単価は、1,440万円÷.15,000株=960円/株となります。
【問6】
正解:×、○、×、×
(ア) | 個人向け国債は、全てに0.05%の最低保証金利が設定されているため、金利がゼロになる事はありません。 |
(イ) | 正しい記述です。 |
(ウ) | 個人向け国債は、原則として、発行から1年経過しなければ中途換金することができません。 |
(エ) | 個人が募集時に購入できる日本国債には、個人向け国債のほか、新窓販国債があります。 |
【問7】
正解:260
前面道路の幅員が12m未満である場合、容積率の上限は、指定容積率と前面道路の幅員によって定まる容積率のうち、いずれか小さい方となります。
前面道路の幅員によって定まる容積率=5×4/10=2=200%ですから、容積率の上限は、200%となります。
よって、容積率の上限となる延床面積は、130㎡×200%=260㎡です。
(複数の道路に面している場合、幅員が広い方の道路)
前面道路の幅員によって定まる容積率=5×4/10=2=200%ですから、容積率の上限は、200%となります。
よって、容積率の上限となる延床面積は、130㎡×200%=260㎡です。
(複数の道路に面している場合、幅員が広い方の道路)
【問8】
正解:3、5、7、2
(ア) | 普通借地権の設定期間は、期間の定めがない場合、または、30年未満の期間を設定した場合、30年となります。 |
(イ) | 普通借地権の設定期間に上限は無いため、30年以上であれば自由に設定することができます。 |
(ウ) | 普通借地権において、賃貸人から更新を拒む場合は、正当事由が必要です。 なお、賃借人から更新を拒む場合には、正当事由は不要です。 |
(エ) | 更新後の普通借地権の設定期間は、1回目の更新においては20年以上、2回目以降の更新においては10年以上の期間を設定しなくてはなりません。 |
【問9】
正解:4
1. | 正しい記述です。所有権以外の権利に関する事項は、権利部の乙区に記載されます。 |
2. | 正しい記述です。当権は、自動的には抹消されません。抹消する為には、抹消登記を行う必要があります。 |
3. | 正しい記述です。登記識別情報は、新たに登記名義人になった人に通知されます。登記識別情報は、その人が登記名義人であることを確認するためのパスワードのようなもので、将来不動産を売却して登記義務者となる場合に、提出することが求められます。 |
4. | 登記に公信力はありません。よって、登記記録の内容が真実であると信じて取引した場合、原則として、法的には保護されません。 |
【問10】
正解:×、×、×、×
(ア) | 印紙税の額は、記載された契約金額により異なります。 |
(イ) | 解約手付の授受を行った後、売り主から解除する場合、買主に対して、手付金の倍額を償還しなくてはなりません。 |
(ウ) | 固定資産税の納税義務者は、1月1日時点の所有者です。よって、2023年の途中に不動産を購入した人には、2023年度分の固定資産税の納付義務はありません。 |
(エ) | 契約書(37条書面)の記名・押印は宅建士が行う必要がありますが、契約書の交付は宅建士以外の人でも可能です。 |
【問11】
正解:3、6、5
(ア) |
<医療治療保険A>
<終身医療保険B> よって、医療治療保険Aの方が75,000円多くなります。 |
(イ) |
<医療治療保険A>
<終身医療保険B> よって、医療治療保険Aの方が15,000円少なくなります。 |
(ウ) |
<医療治療保険A>
<終身医療保険B> よって、医療治療保険Aの方が115,000円多くなります。 |
【問12】
正解:○、×、○、×
(ア) | 正しい記述です。契約者(=保険料負担者)と被保険者が同一である生命保険契約の死亡保険金は、個人が受け取った場合には、相続税の課税対象となります。 |
(イ) | 契約者(=保険料負担者)と受取人がである生命保険契約の死亡保険金は、個人が受け取った場合には、所得税の課税対象となります。 |
(ウ) | 正しい記述です。契約者(=保険料負担者)と被保険者が同一である収入保障保険の収入保障年金を個人が受け取る場合、年金受給権が相続税の課税対象となり、2年目以降に受け取る年金は、課税部分と非課税部分に分けられ、課税部分は雑所得として所得税・住民税の課税対象となります。 |
(エ) | 被保険者本人が受け取る、入院・手術・通院・診断等の身体の傷害に基因して支払われる給付金は、非課税です。 |
【問13】
正解:3
責任開始日は、申込み、告知または診査、第1回目の保険料払い込みの3つが完了した時点です。
【問14】
正解:×、○、○、×
(ア) | 飛来物の衝突は、車対車+A型車両保険の補償の対象です。 |
(イ) | 正しい記述です。人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、いずれも、被保険自動車の搭乗者が交通事故により死傷した場合に備える保険で、これらの保険金は併給されます。 |
(ウ) | 運転者年齢条件は、別居の親族には適用されません。よって、別居の未婚の子である18歳の長女が被保険自動車を運転して事故を起こした場合、補償の対象となります。 |
(エ) | ファミリーバイク特約は、総排気量125cc以下のバイク(原動機付自転車を含む)を運転中に事故を起こした場合に備えるものですから、総排気量250ccのバイクの運転中の事故は補償しません。 |
【問15】
正解:90(万円)
・ | 老齢基礎年金に係る雑所得は、収入金額が公的年金等控除額(最低110万円)以下ですから、0です。 |
・ | 遺族厚生年金は非課税です。 |
・ | 不動産所得120万円-20万円-10万円=90万円 |
よって、不動産所得は全額総所得金額に算入されますから、総所得金額=90万円となります。 |
【問16】
正解:3
総所得金額等が200万円を超える場合、医療費控除の金額は、「医療費控除の対象となる年間の医療費の総額-保険金等で補填された金額-10万円(最高200万円)」の算式で計算されます。
・ | 重大な疾病が発見されたため、引き続き通院をして治療を行った場合の人間ドックの費用は医療費控除の対象 |
・ | 医薬品の購入費は、セルフメディケーション税制の対象となる医薬品も含めて、一般の医療費控除の対象 |
・ | 生計を一にする親族の為に支払った医療費も医療費控除の対象 |
ですから、資料の支出は全て医療費控除の対象となり、控除額は、(6万円+2万円+9万円+1万円+7万円)-10万円=15万円となります。 |
【問17】
正解:2
・ | 不動産所得の損失は、150万円のうち土地取得の為の借入金の利子相当額60万円を除いた90万円が損益通算の対象となります。 |
・ | 上場株式に係る譲渡損失は、上場株式等に係る譲渡益や、申告分離課税された配当所得・利子所得以外と損益通算する事はできません(総所得金額の計算上は損益通算の対象外です)。 |
・ | 不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得以外の所得に係る損失は、損益通算の対象外です。 |
よって、不動産所得の損失のうち90万円だけが損益通算の対象となります。 |
【問18】
正解:1
1. | 個人住民税の所得割額は、(前々年ではなく)前年の所得の金額を元に計算されます。 |
2. | 正しい記述です。個人住民税は、1月1日時点の住所地がある市区町村に納付します。 |
3. | 正しい記述です。所得税の確定申告書を提出すると、住民税についても申告書を提出したものとみなされるため、原則として、確定申告は不要となります。 |
4. | 正しい記述です。給与所得者の住民税は特別徴収(原則として、6月から翌年5月までの12回に分割されて毎月の給与から徴収される方法)されます。 なお、給与所得者以外の人は普通徴収(納税通知書が届き、年4回に分けて納付する方法)によって納付します。 |
【問19】
正解:10、4、1
(ア) | 相続人が配偶者相続人と第3順位の血族相続人の組み合わせである場合、配偶者の法定相続分は4分の3となります。 |
(イ) | 相続人の組み合わせは、配偶者相続人と第3順位の血族相続人、血族相続人は被相続人の弟1人だけですから、被相続人の弟の法定相続分は4分の1となります。 |
(ウ) | 被相続人の兄弟姉妹に遺留分はありません。 |
【問20】
正解:3
贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、課税価格から最高で2,000万円を控除することができます。また、贈与税の配偶者控除は、基礎控除と合わせて適用を受けることができますから、贈与税の課税価格は、2,650万円-2,000万円-110万円=540万円となります。
よって、贈与税額は、540万円×30%-65万円=97万円となります。
よって、贈与税額は、540万円×30%-65万円=97万円となります。
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