FP2級学科解説-2025年1月・問41~50
【問41】
不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 抵当権の登記の登記事項は、不動産の登記記録の権利部乙区に記録される。 |
| 2. | 不動産の登記事項証明書は、対象不動産の所有者以外の者であっても、所定の手数料を納付して交付を請求することができる。 |
| 3. | 新築した建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1ヵ月以内に、所有権保存登記を申請しなければならない。 |
| 4. | 区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(壁芯面積)により記録される。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 正しい記述です。不動産の登記記録の権利部は、甲区と乙区に分かれており、甲区には所有権に関する事項が、乙区には、抵当権のような所有権以外の権利に関する事項が記録されています。 |
| 2. | 正しい記述です。不動産の登記事項証明書は、誰でも、所定の手数料を払えば交付を受けることができます。 |
| 3. | 所有権保存登記は義務ではありませんので、申請期限はありません。なお、建物の表題登記は、所有権の取得の日から1ヵ月以内に申請しなければなりません。 |
| 4. | 正しい記述です。区分建物を除く建物の登記簿面積は、壁芯面積で記録され、区分建物の専有部分の床面積は、内法面積で記録されます。 |
【問42】
宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、買主は宅地建物取引業者ではないものとする。
| 1. | 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができない。 |
| 2. | 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、買主が契約の履行に着手する前であれば、当該宅地建物取引業者はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。 |
| 3. | アパートやマンションの所有者が、当該建物の賃貸を自ら業として行うためには、あらかじめ宅地建物取引業の免許を取得しなければならない。 |
| 4. | 専任媒介契約の有効期間は3ヵ月を超えることができず、これより長い期間を定めたときは、その期間は3ヵ月とされる。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 正しい記述です。宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者以外の買主に対して、自ら売主となり宅地の売買契約を締結する際には、代金の額の10分の2を超える額の手付を受領することができません。 |
| 2. | 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであっても、解約手付としての性質を有することとなります。 解約手付の授受があった場合、買主が契約の履行に着手する前であれば、売主はその手付の倍額に相当する金額を返還することで、契約の解除をすることができます。 |
| 3. | 自己が保有する不動産を自ら賃貸する場合は、宅地建物取引業の免許は不要です。 |
| 4. | 正しい記述です。専任媒介契約や専属専任媒介契約の有効期限は最長3ヵ月とされており、これよりも長い期間を定めた場合は3ヵ月となります。 |
【問43】
不動産の売買契約に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
| 1. | 未成年者が法定代理人の同意を得ずに、不動産の売買契約を締結した場合であっても、原則として、法定代理人は当該売買契約を取り消すことができない。 |
| 2. | 不動産が共有されている場合に、各共有者が、自己が有している持分を共有者以外の者に売却するときは、他の共有者の同意を得る必要はない。 |
| 3. | 売買契約締結後、買主の責めに帰することができない事由により、当該契約の目的物の引渡債務の全部が履行不能となった場合、買主は履行の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができる。 |
| 4. | 同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が、当該不動産の所有権の取得を他方に対抗することができる。 |
| 正解:1 | ||
| 1. | 未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った契約は、当該未成年者が詐術を用いた場合など一定の場合を除いて、取り消すことができます。 | |
| 2. | 正しい記述です。各共有者は、自己の持分を自由に売買することができます。 なお、共有物を処分する場合は、共有者全員の同意が必要であり、共有物に変更を加える場合は、軽微な変更(共有物の形状または効用の著しい変更を伴わないもの)であれば、共有者の持分の過半数の同意が必要で、軽微な変更でない場合は共有者全員の同意が必要とされています。 |
|
| 3. | 正しい記述です。債務不履行があった場合、履行遅滞や追完が可能な場合は、相当な期間を定めて催告を行う必要がありますが、履行や追完が不可能になった場合は、履行の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることができます。 | |
| 4. | 正しい記述です。不動産に関する権利の対抗要件は登記ですから、二重売買があった場合、原則として、売買契約の締結の先後に関係なく、所有権移転登記を先にした人が所有権を得ることになります。 | |
【問44】
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第22条の借地権を一般定期借地権といい、第22条から第24条の定期借地権等以外の借地権を普通借地権という。また、記載のない特約については考慮しないものとする。
| 1. | 普通借地権の存続期間は30年とされているが、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間とされる。 |
| 2. | 普通借地権の存続期間が満了した時点で借地上に建物が存在しない場合は、借地権者が契約の更新を請求しても、従前の契約と同一の条件で契約が更新されたものとはみなされない。 |
| 3. | 借地権者は、借地権の登記がない限り、その土地の上に借地権者の名義で登記されている建物を所有していても、当該借地権を第三者に対抗することはできない。 |
| 4. | 一般定期借地権において、契約の更新および建物の築造による存続期間の延長がなく、期間満了による建物等の買取りの請求をしないこととする旨を定める特約は、公正証書による等書面(電磁的記録による場合を含む)によってしなければならない。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 正しい記述です。普通借地権の存続期間は30年の下限が設けられていますが、上限はありませんので、30年以上の期間であれば自由に定めることができます。 |
| 2. | 正しい記述です。法定更新(借地人が契約の更新を請求すると借地契約が更新されるというルール)は、借地上に建物がある事が要件とされています。 |
| 3. | 借地権の対抗要件は、登記または借地上の建物の登記ですから、借地上の建物について登記すれば借地権を対抗することができます。 |
| 4. | 正しい記述です。一般定期借地権の設定は、必ずしも公正証書である必要はありませんが、書面(電磁的記録による場合を含みます)によってしなければなりません。 |
【問45】
借地借家法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第38条における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。また、特約については考慮しないものとする。
| 1. | 定期借家契約は、公正証書によってしなければならない。 |
| 2. | 定期借家契約は、契約当事者間の合意があっても、存続期間を1年未満とすることはできない。 |
| 3. | 普通借家契約において、賃貸人は、賃貸人および賃借人が建物の使用を必要とする事情や建物の利用状況などを考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、賃借人に対し、建物の賃貸借の解約の申入れをすることはできない。 |
| 4. | 普通借家契約において、賃貸人が賃借人に対して期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同じ期間で契約を更新したものとみなされる。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 定期借家契約は、書面(電磁的記録による場合を含みます)で契約すれば良く、必ずしも公正証書で設定しなくてはならない訳ではありません。 |
| 2. | 定期借家契約は、存続期間の制限がありませんから、1年未満の期間を有効に定めることができます。 |
| 3. | 正しい記述です。普通借家契約において、賃貸人は、正当事由がなければ、解約の申入れをすることができません。 |
| 4. | 賃貸借期間が1年以上の普通借家契約では、当事者が、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に、相手方に対して更新をしない旨などを通知しなかった場合は、契約期間を除いて、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされます。この場合、契約期間は、期間の定めのないものとなります。 |
【問46】
都市計画区域および準都市計画区域内における建築基準法の規定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | 建築基準法第42条第2項により道路境界線とみなされる線と道路との間の敷地部分(セットバック部分)は、建築物を建築することができないが、建築物の容積率の算定の基礎となる敷地面積に含めることができる。 |
| 2. | 防火地域内にある耐火建築物は、いずれの用途地域内にある場合であっても、建蔽率の制限に関する規定の適用を受けない。 |
| 3. | 共同住宅の共用の廊下または階段の用に供する部分の床面積は、原則として、建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入されない。 |
| 4. | 敷地の前面道路の幅員が12m未満である建築物の容積率は、原則として、「都市計画で定められた容積率」と「前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得たもの」とのいずれか高い方が上限となる。 |
| 正解:3 | |
| 1. | セットバック部分は、道路として扱われますから、建築物を建築することができず、建蔽率や容積率の計算上、敷地面積に算入されません。 |
| 2. | 防火地域内にある耐火建築物は、指定建蔽率が80%である用途地域においては、建蔽率が100%になります(=建蔽率の制限に関する規定の適用を受けません)が、該当しない場合、建蔽率の制限に関する規定の適用を受けます。 |
| 3. | 正しい記述です。エレベーターの昇降路や、共用の階段や廊下の床面積は、原則として、容積率の計算上、除外されます。 |
| 4. | 前面道路の幅員が12m未満である場合、容積率の上限は、指定容積率と前面道路の幅員によって定まる容積率のうち、いずれか小さい方となります。 |
【問47】
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 一棟の建物のうち、構造上の独立性と利用上の独立性を備えた建物の部分は、区分所有権の目的となる専有部分となるが、規約により共用部分とすることができる。 |
| 2. | 建物ならびにその敷地および附属施設の管理を行うための区分所有者の団体(管理組合)は、原則として、区分所有者全員で構成されるが、規約によりその構成員とならない区分所有者を定めることができる。 |
| 3. | 区分所有者は、敷地利用権が数人で有する所有権である場合、規約に別段の定めがない限り、敷地利用権を専有部分と分離して処分することはできない。 |
| 4. | 共用部分に対する区分所有者の共有持分は、規約に別段の定めがない限り、各共有者が有する専有部分の床面積の割合による。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 正しい記述です。本来専有部分となるべき部分は、規約により、共用部分とすることができます。 |
| 2. | 管理組合は、区分所有者全員で構成されます。特定の区分所有者を管理組合の構成員から除外する旨の規約を定めることはできません。 |
| 3. | 正しい記述です。専有部分と敷地利用権の分離処分は、原則として、禁止されています。 |
| 4. | 正しい記述です。区分所有者の共有持分や議決権の割合は、原則として、各区分所有者の有する専有部分の床面積の割合によることとされています。 |
【問48】
不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 不動産取得税は、所有権移転登記の有無にかかわらず、契約内容その他から総合的に判断して現実に所有権を取得したと認められる場合に、当該不動産の取得者に対して課される。 |
| 2. | 一定の要件を満たす戸建て住宅(認定長期優良住宅を除く)を新築した場合、不動産取得税の課税標準の算定に当たっては、1戸につき最高1,200万円を価格から控除することができる。 |
| 3. | 登録免許税は、贈与により取得した不動産の所有権移転登記に対しても課される。 |
| 4. | 登録免許税は、新築した建物の表題登記に対しても課される。 |
| 正解:4 | |
| 1. | 正しい記述です。不動産取得税でいう取得は、実質的に取得した場合を言い、登記の有無を要件としません。 |
| 2. | 正しい記述です。不動産取得税の計算上、一定の要件を満たす戸建て住宅を新築した場合、課税価格から1戸につき最高1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を控除することができます。 |
| 3. | 正しい記述です。登録免許税は、登記をする際の手数料のようなものですから、所有権移転登記をする場合、不動産を取得するに至った原因に関わらず課税されます。 なお、税率は、相続を原因とする場合は0.4%、贈与を原因とする場合は2.0%とされています。 |
| 4. | 表題登記には、登録免許税はかかりません。 |
【問49】
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | 相続(限定承認に係るものを除く)により取得した土地を譲渡した場合、その土地の所有期間を判定する際の取得の時期は、被相続人の取得の時期が引き継がれる。 | |
| 2. | 土地の譲渡に係る所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)が20.42%、住民税が5%の税率で課される。 | |
| 3. | 土地の譲渡に係る所得については、その土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が10年以下の場合、短期譲渡所得に区分される。 | |
| 4. | 譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の10%相当額を取得費とすることができる。 |
| 正解:1 | |
| 1. | 正しい記述です。相続(限定承認に係るものを除きます)や贈与により取得した資産を譲渡した場合の譲渡所得の計算において、当該資産の所有期間を判定する際の取得の時期は、被相続人や贈与者の取得の時期が引き継がれます。 |
| 2. | 分離課税される譲渡所得は、長期譲渡所得に該当すると、課税所得に対して、所得税15.315%、住民税5%の計20.315%の税金が課されます。 |
| 3. | 不動産の譲渡に係る所得については、その土地を譲渡した日の属する年の1月1日における所有期間が5年を超えるか否かで、長期譲渡所得と短期譲渡所得を区別します。 |
| 4. | 譲渡所得の金額の計算上、譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることができます。 |
【問50】
不動産の有効活用の手法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 等価交換方式における全部譲渡方式は、土地所有者が土地の全部をデベロッパーに譲渡し、その対価としてその土地上にデベロッパーが建設した建物およびその土地の一部を譲り受ける方式である。 |
| 2. | 建設協力金方式は、土地所有者が建設する建物を貸し付ける予定のテナント等から、建設費相当額の全部または一部を借り受けて建物を建設する方式である。 |
| 3. | 定期借地権方式では、土地所有者は土地を一定期間貸し付けることにより地代収入を得ることができ、当該土地上に建設される建物の建設資金を負担する必要はない。 |
| 4. | 事業受託方式は、土地の有効活用の企画、建設会社の選定や当該土地上に建設された建物の管理・運営等を土地所有者の依頼を受けたデベロッパーが行う手法であり、土地所有者は建設資金を調達する必要はなく、建物の所有名義はデベロッパーとなる。 |
| 正解:4 | |
| 1. | 正しい記述です。等価交換方式には、土地所有者が土地の全部をデベロッパーに譲渡し、その対価としてその土地上にデベロッパーが建設した建物およびその土地の一部を譲り受ける全部譲渡方式と、土地所有者がデベロッパーから取得する建物代金に相当する一部の土地だけを譲渡し、建物の一部を譲り受ける部分譲渡方式があります。 全部譲渡方式は、土地の所有者が複数いる場合であっても円滑に事業を進めることができるメリットがあり、部分譲渡方式は、全部譲渡方式よりも不動産取得税や登録免許税が安くなるメリットがあります。 |
| 2. | 正しい記述です。建設協力金方式は、土地所有者が予め入居予定のテナントを見つけて、そのテナントから建設費相当額の全部または一部を借り受けて建物を建設する方式です。 |
| 3. | 正しい記述です。定期借地権方式は、一定期間土地を貸すだけの方式ですから、建物は借地人の資金で建築し、借地人の名義となります。 |
| 4. | 事業受託方式においては、土地所有者は建築資金の調達をする必要があり、建物の名義は土地所有者になります。 |
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