お金の寺子屋

FP2級学科解説-2023年1月・問11~20

【問11】
少額短期保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. 少額短期保険は、低発生率保険および経過措置を適用している少額短期保険業者が引き受ける保険契約を除き、被保険者1人につき加入できる保険金額の合計額は1,000万円が上限である。
2. 少額短期保険の保険期間は、生命保険、傷害疾病保険および損害保険のいずれも1年が上限である。
3. 少額短期保険では、保険期間の満了時に満期返戻金を受け取ることができる。
4. 少額短期保険業者が取り扱う保険契約は、保障内容に応じて、生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構のいずれかの保護の対象となる。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 少額短期保険において、生命保険と傷害疾病保険は、保険期間の上限が1年間とされていますが、損害保険の保険期間は、2年が上限とされています。
3. 少額短期保険には、満期保険金や解約返戻金はありません。
4. 少額短期保険業者が取り扱う保険契約は、生命保険契約者保護機構や損害保険契約者保護機構による保護の対象にはなりません。
【問12】
生命保険の保険料等の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 保険料は、将来の保険金等の支払いの財源となる純保険料と、保険会社が保険契約を維持・管理していくために必要な経費等の財源となる付加保険料で構成されている。
2. 保険料は、予定死亡率、予定利率、予定事業費率の3つの予定基礎率に基づいて算定される。
3. 終身保険の死亡保険金の支払いに充てるために必要な保険料の計算に用いられる予定死亡率が高く設定された場合、新規契約の保険料は安くなる。
4. 責任準備金は、保険会社が将来の保険金等の支払いの財源とするため、保険数理に基づいて算定し、積み立てる準備金である。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。予定死亡率と予定利率に基づいて純保険料を計算し、予定事業費率に基づいて付加保険料を計算します。
3. 終身保険は死亡保険(被保険者が死亡した際に保険金が支払われる保険商品)ですから、予定死亡率が高く設定されると、保険金の支払見込額が多くなり、その分契約者から集めなくてはいけないお金が増えるため、保険料は高くなります。
4. 正しい記述です。
【問13】
生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない特約については考慮しないものとする。
1. 逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険料が逓減するが、保険金額は一定である。
2. こども保険(学資保険)では、契約者が死亡した場合、あらかじめ指定された受取人に死亡給付金が支払われる。
3. 収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合の受取総額は、一時金で受け取る場合の受取額よりも少なくなる。
4. 養老保険では、保険金の支払事由に該当せずに保険期間満了となった場合、死亡・高度障害保険金と同額の満期保険金を受け取ることができる。
正解:
1. 逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険金額が逓減する保険ですが、保険期間を通して保険料は変わりません。
2. こども保険(学資保険)では、契約者が死亡した場合、以後の保険料の納付が免除され、満期まで契約が続きます。
3. 収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合、一時金で受け取る場合と比較して、未払い部分の金額を保険会社が増やすことができるため、受取総額が多くなります。
4. 正しい記述です。養老保険の死亡・高度障害保険金と満期保険金は等しいですから、途中で解約しない限り、将来決まった金額を受け取ることができる仕組みです。
【問14】
個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)、被保険者および年金受取人は同一人とする。
1. 確定年金では、年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、死亡給付金受取人が既払込保険料相当額から被保険者に支払われた年金額を差し引いた金額を死亡給付金として受け取ることができる。
2. 10年保証期間付終身年金において、被保険者の性別以外の契約条件が同一である場合、保険料は男性の方が女性よりも高くなる。
3. 変額個人年金保険では、特別勘定における運用実績によって、将来受け取る年金額等が変動するが、年金受取開始前に被保険者が死亡した場合に支払われる死亡給付金については、基本保険金額が最低保証されている。
4. 生存保障重視型の個人年金保険(いわゆるトンチン年金保険)では、年金受取開始前に被保険者が死亡した場合に支払われる死亡給付金は、既払込保険料相当額を超える金額に設定されている。
正解:
1. 確定年金では、年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、残りの期間に対応する年金または一時金が遺族に支払われます。問題文は、年金受取開始前に来保険者が死亡した場合の記述です。
2. 個人年金保険は、基本的に、被保険者が生きていることを前提として年金が支払われる商品ですから、予定死亡率が高いほど保険料は安くなります。男性と女性を比較すると、男性の方が平均寿命が短い(=予定死亡率が高い)ですから、他の条件を同じとすると、個人年金保険の保険料は、男性よりも女性の方が高いです。
3. 正しい記述です。
4. トンチン年金保険は、早く死亡すると元本割れする一方、長生きすると払い込んだ保険料よりも多額の年金を受け取る事ができる商品(早く死亡して損をした人が払ったお金で長生きした人を支える仕組みの商品)です。トンチン年金保険では、年金受取開始前に被保険者が死亡した場合に支払われる死亡給付金は、既払込保険料相当額を下回ります。
【問15】
生命保険の税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)ならびに保険金、年金および給付金の受取人は個人であるものとする。
1. 契約者と被保険者が異なる終身保険において、被保険者がリビング・ニーズ特約に基づいて受け取る特約保険金は非課税となる。
2. 契約者と被保険者が異なる個人年金保険において、年金受取開始前に被保険者が死亡して契約者が受け取った死亡給付金は、相続税の課税対象となる。
3. 契約者、被保険者および年金受取人が同一人である個人年金保険(保証期間付終身年金)において、保証期間内に被保険者が死亡し、残りの保証期間について相続人等が受け取る年金の年金受給権は、相続税の課税対象となる。
4. 一時払終身保険を契約から5年以内に解約したことにより契約者が受け取る解約返戻金は、一時所得として総合課税の対象となる。
正解:
1. 正しい記述です。なお、被保険者が受け取ったお金のうち、死亡時に使いきれていなかった金額は、相続税の課税対象となります。
2. 個人の契約者(=保険料負担者)が受け取った死亡給付金は、一時所得として所得税の課税対象となります。
3. 保証期間がついている個人年金保険において、保証期間中に被保険者が死亡したことにより、残りの期間について年金の受給権を得た人は、当該受給権に対して、相続税が課税されます。
4. 正しい記述です。終身年金の解約返戻金は、解約の時期に関わらず、一時所得として所得税の課税対象となります。なお、一時所得は総合課税されます。
なお、金融類似商品に該当する場合(一時払い老保険を契約から5年以下で解約した場合など)は、利益に対して20.315%が源泉分離課税されます。

【問16】
火災保険および地震保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 地震保険は、火災保険の契約時に付帯する必要があり、火災保険の保険期間の中途で付帯することはできない。
2. 地震保険の保険料には、「建築年割引」、「耐震等級割引」、「免震建築物割引」、「耐震診断割引」の割引制度があるが、これらは重複して適用を受けることはできない。
3. 保険始期が2017年1月1日以降となる地震保険における損害の程度の区分は、「全損」「大半損」「小半損」「一部損」である。
4. 専用住宅を対象とする火災保険の保険料を決定する要素の1つである建物の構造級別には、「M構造」「T構造」「H構造」の区分がある。
正解:
1. 地震保険は、火災保険の保険期間中に中途で付帯することができます。
2. 正しい記述です。
3. 正しい記述です。
4. 正しい記述です。火災保険の保険料は、建物の燃えにくさによって変わり、「M構造(マンション)」、「T構造(耐火)」、「H構造(非耐火)」に区分されています。
【問17】
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
1. 被保険自動車を運転中に飛び石により窓ガラスにひびが入った場合、一般車両保険の補償の対象となる。
2. 被保険自動車を運転中に、通行人が連れていたペットに誤って衝突して死亡させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、対物賠償保険の補償の対象となる。
3. 被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者がケガをした場合、被保険者の過失割合にかかわらず、人身傷害(補償)保険の補償の対象となる。
4. 被保険自動車を運転中に衝突事故を起こして被保険者の配偶者がケガをした場合、対人賠償保険の補償の対象となる。
正解:
1. 正しい記述です。車両保険では、飛来物により車両が損害を受けた場合、補償の対象となります。
2. 正しい記述です。動物は、法律上、物として扱われますから、ペットを死亡させた場合の損害賠償責任は、対物賠償保険の補償の対象となります。
3. 正しい記述です。
4. 被保険者の配偶者は、対人賠償保険の補償の対象外です。
【問18】
医療保険等の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. がん保険の入院給付金は、1回の入院における支払日数および通算の支払日数に制限はない。
2. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められているものである。
3. 1泊2日の入院検査(人間ドック検診)で異常が認められ、治療を目的とした入院を医師から指示された場合、その追加の入院については医療保険の入院給付金の支払対象となる。
4. 特定(三大)疾病保障定期保険では、被保険者が特定疾病に罹患し、特定疾病保険金を受け取った場合、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われない。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、療養を受けた時点において、厚生労働大臣によって指定されているものです。
3. 正しい記述です。医師の指示による治療を目的とする入院は入院給付金の支払対象となります。
4. 正しい記述です。特定(三大)疾病保障定期保険では、特定疾病保険金を受け取った時点で契約が消滅するため、その後被保険者が死亡しても死亡保険金は支払われません。
【問19】
法人が所有する建物等を対象とした火災保険から受け取る保険金と圧縮記帳に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、契約している火災保険の契約者(=保険料負担者)および保険金受取人は法人であるものとする。
1. 工場建物および建物内に収容されている機械が全焼し、同一事業年度中に受け取った火災保険金で、焼失前と同様の工場建物および同一の機械を新たに取得した場合、当該工場建物・機械ともに圧縮記帳の対象となる。
2. 工場建物が全焼し、同一事業年度中に受け取った火災保険金で、その滅失した工場建物と同一種類に区分される倉庫建物を新築した場合、当該倉庫建物は圧縮記帳の対象とならない。
3. 工場建物が全焼し、同一事業年度中に受け取った火災保険金で、当該工場建物が滅失等をしたときにおいて現に建設中であった他の工場建物を完成させた場合、完成後の工場建物は圧縮記帳の対象となる。
4. 保険金で取得した代替資産の圧縮限度額を算出する際、「所有固定資産の滅失または損壊により支出する経費」には、ケガ人に対する見舞金を含めることができる。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 圧縮記帳が認められる要件として、保険金で同種の資産を買い換えることがありますが、同一種類に区分されるものであれば、同一種類の固定資産であるかどうかは、耐用年数省令別表第一(外部リンク)に掲げる減価償却資産にあっては、同表に掲げる種類の区分が同じであるかどうかにより判定しますから、工場と倉庫は同一種類の固定資産と判定されます。
よって、工場建物が滅失したことにより受け取った保険金で倉庫建物を新築した場合、圧縮記帳の対象となります。
3. 圧縮記帳の対象となる代替資産は、所有固定資産が滅失等をしたことによりこれに代替するものとして取得等をされる固定資産に限られるため、滅失等のあった時において現に自己が建設、製作、製造又は改造中であった資産は代替資産に該当しません。
4. 「所有固定資産の滅失又は損壊により支出する経費」には、その滅失等があった所有固定資産の滅失等に直接関連して支出される経費(当該所有固定資産の取壊費、焼跡の整理費、消防費等)が含まれますが、当該所有固定資産の滅失等に直接関連しない経費(類焼者に対する賠償金、けが人への見舞金、被災者への弔慰金等)は含まれません。
参考:国税庁通達
【問20】
損害保険を利用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 製造業を営む事業者が、従業員が就業中や通勤途上でケガをする場合に備えて、すべての従業員を被保険者として普通傷害保険に就業中のみの危険補償特約を付帯して契約した。
2. 貸しビル業を営む事業者が、所有するビル内に設置した機械が火災により損害を被る場合に備えて、機械保険を契約した。
3. レストランを営む事業者が、フロア担当従業員が誤って来店客の衣服を汚損する場合に備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。
4. 小型家電製品を製造する事業者が、製造した製品の欠陥が原因で顧客がケガをする場合に備えて、生産物賠償責任保険(PL保険)を契約した。
正解:
1. 普通傷害保険に付帯する就業中のみの危険補償特約は、就業中や通勤途上におけるケガを補償するものですから、適切であると言えます。
2. 機械保険は、偶発的な事故による機械の修繕費を補填することを目的とする保険商品ですから、火災にを原因とする機械の損害に備えるものではありません。
3. 施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の管理や業務の遂行に伴う賠償事故に備える保険商品ですから、適切であると言えます。
4. PL保険は、第三者に引き渡した物や製品や、業務の結果に起因して賠償責任を負った場合に備える保険商品ですから、適切であると言えます。

スポンサーリンク




スポンサーリンク



<戻る ホーム 進む>
LINEで送る
Pocket

コメントは受け付けていません。