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FP2級学科解説-2020年1月・問21~30

【問21】
経済指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 景気動向指数は、生産、雇用などさまざまな経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって作成された指標であり、コンポジット・インデックス(CI)を中心として公表される。
2. 消費動向指数は、家計調査の結果を補完し、消費全般の動向を捉える分析用のデータとして作られた指標であり、世帯消費動向指数(CTIミクロ)と総消費動向指数(CTIマクロ)の2つの指標体系で構成される。
3. 全国企業短期経済観測調査(日銀短観)は、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営のために、統計法に基づいて日本銀行が行う調査であり、全国の約1万社の企業を対象に、四半期ごとに実施される。
4. マネーストック統計は、金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量を示す統計であり、一般法人、金融機関、個人、中央政府、地方公共団体などの経済主体が保有する通貨量の残高を集計したものである。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 正しい記述です。
4. マネーストックには、国や金融機関が保有する通貨は含みません。
【問22】
投資信託の一般的な運用手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. マクロ的な環境要因等を基に国別組入比率や業種別組入比率などを決定し、その比率に応じて、個別銘柄を組み入れてポートフォリオを構築する手法をトップダウン・アプローチという。
2. 各銘柄の投資指標の分析や企業業績などのリサーチによって銘柄を選定し、その積上げによってポートフォリオを構築する手法をボトムアップ・アプローチという。
3. ベンチマークの動きにできる限り連動することで、同等の運用収益率を得ることを目指すパッシブ運用は、アクティブ運用に比べて運用コストを低めに抑えられる傾向がある。
4. 企業の将来の売上高や利益の成長性が市場平均よりも高い銘柄を組み入れて運用するグロース運用は、配当利回りの高い銘柄中心のポートフォリオとなる傾向がある。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 正しい記述です。
4. グロース運用において投資する対象の銘柄は株価が高い傾向にありますから、配当利回り(計算式の分母が株価)が低い銘柄中心のポートフォリオとなる傾向があると言えます。
【問23】
各種債券の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 仕組債は、一般に、相対的に高い金利が設定されている半面、通常の債券に生じる信用リスクなどに加え、契約条項により償還金額が額面金額を下回るリスクなどがある。
2. 転換社債型新株予約権付社債は、発行時に決められた転換価額で株式に転換することができる権利が付いた債券である。
3. 他社株転換条項付債券は、対象となる株式の判定日における株価によって、額面金額で償還されるか、株式で償還されるかが決まる。
4. リバース・デュアルカレンシー債は、購入代金の払込みおよび利払いが円貨で、償還金の支払いが外貨で行われる。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 正しい記述です。
4. デュアルカレンシー債の説明です。リバースデュアルカレンシー債は、払い込みと償還が円貨で行われ、利払いが外貨で行われます。
【問24】
株式の信用取引に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 証券会社に委託保証金を差し入れて、資金を借りて株式を購入したり、株券を借りて売却したりする取引を信用取引という。
2. 信用取引には、返済期限や対象銘柄等が証券取引所等の規則により定められている一般信用取引と、返済期限や対象銘柄等を顧客と証券会社との契約により決定することができる制度信用取引がある。
3. 信用取引の委託保証金は、現金で差し入れることが原則であるが、国債や上場株式など一定の有価証券で代用することもできる。
4. 信用取引において、委託保証金率が30%である場合、既存の建玉のない状態で300万円の委託保証金を現金で差し入れたときは、約定金額1,000万円まで新規建てをすることができる。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 制度信用取引の説明と一般信用取引の説明が逆です。証券取引所が定めた規則によって行われる信用取引が制度信用取引で、顧客と証券会社との契約によって行われる信用取引が一般信用取引です。
3. 正しい記述です。
4. 正しい記述です。
【問25】
下記<A社のデータ>に基づき算出されるA社株式の投資指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

<A社のデータ>
株価 3,000円
経常利益 250億円
当期純利益 150億円
自己資本(=純資産) 600億円
総資産 1,500億円
発行済株式数 1.5億株
配当金総額 90億円
1. PER(株価収益率)は、30.0倍である。
2. PBR(株価純資産倍率)は、7.5倍である。
3. ROE(自己資本当期純利益率)は、40.0%である。
4. 配当性向は、60.0%である。
正解:
1. PER=株価÷1株当たり純利益=3,000円÷(150億円÷1.5億)=30倍です。
2. PBR=株価÷1株当たり純資産=3,000円÷(600億円÷1.5億)=7.5倍です。
3. ROE=当期純利益÷自己資本=150億円÷600億円=0.25=25%です。
4. 配当性向=配当金総額÷当期純利益=90億円÷150億円=0.6=60%です。

【問26】
一般的な外貨預金の仕組みと特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示するTTBである。
2. 為替先物予約を締結していない外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円高になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。
3. 外貨定期預金の預入期間中に為替先物予約を締結し、満期時に為替差益が生じた場合には、当該為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。
4. 為替先物予約を締結していない外貨定期預金を満期時に円貨で払い戻した結果生じた為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 円高は、外貨建資産に投資した場合における円換算利回りの低下要因です。
3. 正しい記述です。外貨預金では、預入時に為替予約を行った際の為替差益は、利子と合わせて源泉分離課税されますが、預入期間中に為替予約を行った際の為替差益は、雑所得として総合課税されます。
4. 正しい記述です。
【問27】
ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1. ポートフォリオのリスクとは、一般に、組み入れた各資産の損失額の大きさを示すのではなく、期待収益率からのばらつきの度合いをいう。
2. 異なる2資産からなるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が1である場合、ポートフォリオを組成することによる分散投資の効果(リスクの低減効果)は最大となる。
3. ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値よりも大きくなる。
4. ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値よりも大きくなる。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 2資産間の相関係数が1である場合、2資産は同じ値動きをする(同じ銘柄を2倍の数量購入したのと同じになる)ため、リスク軽減効果はありません。
3. ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値になります。
4. ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値になります。
【問28】
一般NISA(非課税上場株式等管理契約に係る少額投資非課税制度)およびつみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、一般NISAにより投資収益が非課税となる勘定を一般NISA勘定といい、つみたてNISAにより投資収益が非課税となる勘定をつみたてNISA勘定という。
1. 一般NISAとつみたてNISAは、同一年中において、併用して新規投資に利用することはできない。
2. 2019年中に一般NISA勘定を通じて購入することができる限度額(非課税枠)は、120万円である。
3. 2019年中につみたてNISA勘定を通じて購入することができる限度額(非課税枠)のうち、未使用分については、2020年に繰り越すことができる。
4. つみたてNISA勘定を通じて購入することができる金融商品は、所定の要件を満たす公募株式投資信託やETF(上場投資信託)であり、長期の積立・分散投資に適した一定の商品性を有するものに限られている。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 一般NISA勘定やつみたてNISA勘定を通じて買い付ける事ができる非課税枠は、ともに、翌年以降に繰り越すことはできません。
4. 正しい記述です。
【問29】
わが国における個人による金融商品取引に係るセーフティネットに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 農業協同組合(JA)に預け入れた一般貯金等は、農水産業協同組合貯金保険制度による保護の対象とされ、貯金者1人当たり1組合ごとに元本1,000万円までとその利息等が保護される。
2. 国内銀行に預け入れた決済用預金は、その金額の多寡にかかわらず、全額が預金保険制度による保護の対象となる。
3. 国内銀行に預け入れた外貨預金は預金保険制度による保護の対象となるが、外国銀行の在日支店に預け入れた外貨預金は預金保険制度による保護の対象とならない。
4. 証券会社が破綻し、分別管理が適切に行われていなかったために、一般顧客の資産の一部または全部が返還されない事態が生じた場合、日本投資者保護基金により、補償対象債権に係る顧客資産について一般顧客1人当たり1,000万円を上限として補償される。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 外貨預金は預金保険制度による保護の対象となりません。
4. 正しい記述です。
【問30】
金融商品の取引に係る各種法令に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、「金融商品の販売等に関する法律」を金融商品販売法といい、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」を犯罪収益移転防止法という。
1. 金融商品販売法では、金融商品販売業者等が顧客への重要事項の説明義務に違反した場合の損害賠償責任については、当該顧客に対して無過失責任を負うこととされている。
2. 金融商品取引法では、金融商品取引契約を締結しようとする金融商品取引業者等は、あらかじめ顧客(特定投資家を除く)に契約締結前交付書面を交付しなければならないとされているが、顧客から交付を要しない旨の意思表示があった場合には、金融商品取引業者等に対する書面交付義務は免除される。
3. 消費者契約法では、事業者の一定の行為により消費者が誤認または困惑した場合、消費者は、消費者契約の申込みまたは承諾の意思表示を取り消すことができるとされている。
4. 犯罪収益移転防止法では、金融機関等の特定事業者が顧客と特定業務に係る取引を行った場合、特定事業者は、原則として、直ちに当該取引に関する記録を作成し、当該取引の行われた日から7年間保存しなければならないとされている。
正解:
1. 正しい記述です。
2. 一般投資家(特定投資家)以外の投資家については、基本的に、書面交付義務が免除されません。
3. 正しい記述です。
4. 正しい記述です。

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