FP2級学科解説-2025年5月CBT・問21~30
【問21】
為替相場の変動要因に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 日本の物価が米国と比較して相対的に上昇することは、一般に、円安・米ドル高の要因となる。 |
| 2. | 米国が政策金利を引き上げることにより、日本と米国との金利差が拡大することは、一般に、円高・米ドル安の要因となる。 |
| 3. | 日本の対米貿易黒字が拡大することは、一般に、円高・米ドル安の要因となる。 |
| 4. | 購買力平価説によれば、米国と日本に同じ財があり、その財を米国では3米ドル、日本では450円で買える場合、為替レートは1米ドル=150円が妥当となる。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 物価が上昇すると、通貨の価値は下落します。よって、日本の物価が米国と比較して相対的に上昇することは、一般に、円安・米ドル高の要因となります。 例えば、ハンバーガー1個の値段が、アメリカでは1ドル、日本では150円だとすると、1ドル=150円であると考えることができます。このとき、日本の物価が上昇し、ハンバーガー1個の値段が160円になると、1ドル=160円となり、円安になります。 |
| 2. | 米国が政策金利を引き上げることにより、日本と米国との金利差が拡大すると、米ドルの需要が高まるため、米ドル高・円安の要因となります。 |
| 3. | 日本の対米貿易黒字が拡大することは、輸入のために円貨を売ってドルに換える需要よりも、輸出によって得た米ドルを売って円貨に換える需要が高まるため、円高・米ドル安の要因となります。 |
| 4. | 正しい記述です。購買力平価説とは、同一の商品やサービスの価格はどの国でも同じになるという前提(一物一価)に基づき、為替レートが決定されるという考え方です。 よって、米国と日本に同じ財があり、その財を米国では3米ドル、日本では450円で買える場合、3米ドルと450円の価値は等しいと考えられることから、為替レートは1米ドル=150円が妥当であると考えます。 |
【問22】
銀行等の金融機関で取り扱う預金の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | 期日指定定期預金では、預金者が、預入日の翌営業日から最長預入期日までの間で満期日を指定することができる。 |
| 2. | 当座預金は、公共料金の自動振替口座として利用することができる。 |
| 3. | スーパー定期預金には、預入期間が3年以上の場合、単利型と半年複利型があるが、半年複利型を利用することができるのは法人に限られる。 |
| 4. | 大口定期預金は、最低預入金額が2,000万円に設定された変動金利型の定期預金である。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 期日指定定期預金は、預金者が、据置期間経過後から最長預入期日までの間で、満期日を指定することができる預金商品です。 |
| 2. | 当座預金は、決済用口座として利用することができますから、公共料金の自動振替口座として利用することができます。 |
| 3. | スーパー定期預金には、預入期間が3年以上の場合、単利型と半年複利型がありますが、半年複利型を利用することができるのは個人に限られます。 |
| 4. | 大口定期預金は、最低預入金額が1,000万円に設定された固定金利型の定期預金です。 |
【問23】
上場投資信託(ETF)の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | ETFは、非上場の投資信託と異なり、運用管理費用(信託報酬)は徴収されない。 |
| 2. | 証券取引所を通じて行うETFの売買取引では、現物取引のほか、信用取引も行うことができる。 |
| 3. | ETFは、支払われる分配金が自動で再投資されるため、投資の複利効果を得ることができる。 |
| 4. | ETFには、株価指数に連動するものはあるが、REIT指数や商品指数に連動するものはない。 |
| 正解:2 | |
| 1. | ETFは、非上場の投資信託と同じく投資信託ですから、運用管理費用(信託報酬)が徴収されます。 |
| 2. | 証券取引所を通じて行うETFは、上場株式と同様に売買取引をすることができます。つまり、現物取引のほか、信用取引も行うことができます。 |
| 3. | ETFの分配金は、株式の配当金と同じように支払われ、自動で再投資されません。 |
| 4. | ETFには、株価指数に連動するもののほか、REIT指数や商品指数に連動するものもあります。 |
【問24】
固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 市場金利の上昇は債券価格の下落要因となり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因となる。 |
| 2. | 発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、元金の償還や利払い等が履行されない可能性が高まることは、債券価格の下落要因となる。 |
| 3. | 景気が好況で物価が持続的に上昇する状態にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。 |
| 4. | 債券を償還までの期間の長短で比較した場合、他の条件が同一であれば、償還までの期間が長い債券のほうが、利回りの変化に対する価格の変動幅は大きくなる。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 正しい記述です。市場金利の上昇が上昇すると、債券の投資妙味が薄れて債券価格の下落要因となります。逆に、市場金利が低下すると、債券の投資妙味が高まり、債券価格の上昇要因となります。 |
| 2. | 正しい記述です。発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、元金の償還や利払い等が履行されない可能性(=信用リスク)が高まると、その債券を買う需要が小さくなりますから、債券価格の下落要因となります。 |
| 3. | 固定利付債券は、将来受け取ることができる金額と時期が決まっている金融商品です。 景気が好況で物価が持続的に上昇する状態にある局面では、通貨の価値が下がり、その債券から将来受け取ることができ金額の価値が下がるため、債券価格は下落する傾向にあります。 |
| 4. | 他の条件を同一として、債券を償還までの期間の長短で比較した場合、利回りの変化に対する価格の変動幅は、償還までの期間が長い債券のほうが、その変化の影響を受ける期間が長い分、大きくなります(=償還期間が長い債券ほど金利変動リスクの影響を大きく受けます)。 |
【問25】
国内の証券取引所における上場株式の取引の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、株式は内国株式であるものとする。
| 1. | 証券取引所の立会取引における上場株式の売買注文のうち、指値注文では、価格優先の原則および時間優先の原則に従って処理される。 |
| 2. | 証券取引所の立会取引における上場株式の売買注文では、成行注文よりも指値注文が優先される。 |
| 3. | 上場株式を証券取引所の普通取引により売買したときの受渡日(決済日)は、原則として、売買の約定日(売買成立日)から起算して3営業日目である。 |
| 4. | 上場株式を証券取引所の普通取引により売買する場合、100株単位での取引となる。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 正しい記述です。指値注文では、価格優先の原則により、取引相手により有利な条件を提示する注文(高い値段の買い指値、低い値段の売り指値)から優先的に処理され、指値が同じである注文同士では、時間優先の原則により、先に出された注文から優先的に処理されます。 |
| 2. | 証券取引所の立会取引における上場株式の売買注文では、指値注文よりも成行注文が優先されます。値段を指定する注文よりも、値段を指定しない注文の方が取引相手にとって有利な条件であるからです。 |
| 3. | 正しい記述です。上場株式を証券取引所の普通取引により売買したときの受渡日(決済日)は、原則として、売買の約定日(売買成立日)から起算して3営業日目です。 |
| 4. | 正しい記述です。国内の証券取引所に上場している内国株式は、全て単元株数が100株となっています。よって、国内の証券取引所に上場している内国株式を証券取引所の普通取引により売買する場合、100株単位で取引することとなります。 |
【問26】
株式市場の各種指標等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | 日経平均株価は、東京証券取引所のプライム市場に上場している内国普通株式全銘柄を対象として算出される。 |
| 2. | JPX日経インデックス400は、東京証券取引所のプライム市場、スタンダード市場、グロース市場を主市場とする銘柄から企業の収益性や株式の流動性等を基に選定された400銘柄を対象として算出される。 |
| 3. | 東証REIT指数は、東京証券取引所に上場している不動産投資信託の銘柄のうち、時価総額上位30銘柄を対象として算出される。 |
| 4. | S&P500種株価指数は、英国のロンドン証券取引所に上場している銘柄のうち、時価総額上位の代表的な500銘柄を対象として算出される。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 日経平均株価は、東京証券取引所のプライム市場に上場している内国普通株式の中から選ばれた225銘柄を対象として算出されます。 |
| 2. | 正しい記述です。JPX日経インデックス400は、東京証券取引所のプライム市場、スタンダード市場、グロース市場を主市場とする銘柄から企業の収益性や株式の流動性等を基に選定された400銘柄を対象として算出されます。 |
| 3. | 東証REIT指数は、東京証券取引所に上場している不動産投資信託の全銘柄を対象として算出されます。 |
| 4. | S&P500種株価指数は、米国の代表的な株価指数です。ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から選ばれた500銘柄を対象として算出されます。 |
【問27】
個人(居住者)が国内の金融機関を通じて取引する外貨建金融商品の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 外貨建金融商品の取引に係る為替手数料は、同一の外貨を対象にする場合であっても、取扱金融機関によって異なることがある。 |
| 2. | 外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に交換する場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する対顧客直物電信売相場(TTS)である。 |
| 3. | 外国為替証拠金取引では、証拠金にあらかじめ決められた倍率を掛けた金額まで売買することができるが、倍率には法令により上限が定められている。 |
| 4. | 米ドル建債券を保有している場合、為替レートが円安・米ドル高に変動することは、当該債券に係る円換算の運用利回りの上昇要因となる。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 外貨建金融商品の取引に係る為替手数料は、同一の外貨を対象にする場合であっても、取扱金融機関によって異なることがあります。 国が一律に定めるものではなく、民間の会社が自由に定めるものだからです。 |
| 2. | 外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に交換する(=円転する)場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する対顧客直物電買売相場(TTB)です。 |
| 3. | 外国為替証拠金取引(FX)では、証拠金にあらかじめ決められた倍率を掛けた金額まで売買することができますが、倍率には法令により上限が定められています。 |
| 4. | 米ドル建ての資産へ投資した場合において、為替レートが円安・米ドル高に変動することは、投資している米ドル建て資産の価値が高くなることを意味しますから、円換算の運用利回りの上昇要因となります。 |
【問28】
Aさんのポートフォリオにおける各資産の構成比、期待収益率および標準偏差が下記の表のとおりであった場合、当該ポートフォリオの期待収益率として、最も適切なものはどれか。
| 1. | 0.32% |
| 2. | 1.10% |
| 3. | 2.26% |
| 4. | 2.70% |
| 正解:3 | |
| ポートフォリオの期待収益率は、各組入資産の期待収益率をその組入比率で加重平均して求められます。 よって、0.1%×60%+1.0%×10%+7.0%×30%=0.06%+0.1%+2.1%=2.26%となります。 |
【問29】
NISA(少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。
| 1. | NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の双方を、同一年中において、併せて新規投資に利用することはできない。 |
| 2. | NISA口座は、その年の1月1日時点において20歳未満の者は、開設することができない。 |
| 3. | NISAのつみたて投資枠を利用して購入した株式投資信託の非課税保有期間は、最長で20年間とされている。 |
| 4. | NISAのつみたて投資枠を利用して1年間のうちに株式投資信託を購入することができる限度額(年間投資枠)は、120万円である。 |
| 正解:4 | |
| 1. | つみたて投資枠と成長投資枠は、同一年中において、併せて新規投資に利用することができます。 よって、 年間の買付可能限度額は、120万円+240万円=360万円となります。 |
| 2. | NISA口座を開設することができるのは、その年の1月1日時点において18歳以上の人です。 |
| 3. | NISA口座で買い付けた有価証券の非課税限度額は、つみたて投資枠・成長投資枠ともに無制限とされています。 |
| 4. | 正しい記述です。NISAの年間の買付可能限度額は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。 |
【問30】
預金保険制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 確定拠出年金の加入者が運用の対象として選択した定期預金は、加入者の預金として、預金保険制度による保護の対象となる。 |
| 2. | 預金保険制度の対象金融機関に預け入れた決済用預金については、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円を限度として、預金保険制度による保護の対象となる。 |
| 3. | 日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた外貨預金は、その金額の多寡にかかわらず、預金保険制度による保護の対象とならない。 |
| 4. | 単に名義を借りたにすぎない他人名義預金は、預金保険制度による保護の対象とならない。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 正しい記述です。確定拠出年金の加入者が運用の対象として選択した定期預金は、加入者の預金として、預金保険制度による保護の対象となります。 |
| 2. | 預金保険制度の対象金融機関に預け入れた決済用預金は、その全額が預金保険制度による保護の対象となります。 |
| 3. | 正しい記述です。外貨預金は、預金保険制度による保護の対象ではありません。 |
| 4. | 正しい記述です。他人名義預金は、預金保険制度による保護の対象ではありません。 |
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