FP2級学科解説-2025年5月CBT・問1~10
【問1】
ファイナンシャル・プランナー(以下、「FP」という)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 社会保険労務士の登録を受けていないFPが、年金の相談に来た顧客の求めに応じ、公的年金の裁定請求手続を代行して報酬を受け取った。 |
| 2. | 生命保険募集人の登録を受けていないFPが、ライフプランの相談に来た顧客の求めに応じ、ライフイベントに応じた生命保険の一般的な活用方法を説明した。 |
| 3. | 金融商品取引業者の登録を受けていないFPが、資産運用の相談に来た顧客の求めに応じ、顧客の投資判断材料となる景気動向や企業業績に関する情報を提供した。 |
| 4. | 税理士の登録を受けていないFPが、相続の相談に来た顧客の求めに応じ、顧客の具体的な相続税額の算出のために知り合いの税理士を紹介した。 |
| 正解:1 | |
| 1. | 労働社会保険法令に基づき有償で行う、申請書等の作成、申請書等の提出の代行、帳簿書類の作成は、社会保険労務士の登録を受けた人でなければすることができません。 |
| 2. | 一般的な説明は誰でもすることができます。 |
| 3. | 顧客の投資判断材料となる景気動向や企業業績に関する情報は、公開された一般的な情報であるため、誰でも提供することができます。 |
| 4. | 顧客の具体的な相続税額の算出は、税理士資格を持つ人しかすることができませんから、顧客の求めに応じて、それをすることができる税理士を紹介することは、適切な対応であると言えます。 |
【問2】
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
特定適用事業所に使用される者のうち、1週間の所定労働時間または1カ月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の( ア )未満である短時間労働者に該当し、かつ、次のいずれかに該当する者は、原則として、被保険者とならない。
(1)1週間の所定労働時間が( イ )未満である者
(2)所定内賃金が月額( ウ )未満である者
(3)学生である者
特定適用事業所に使用される者のうち、1週間の所定労働時間または1カ月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される通常の労働者の( ア )未満である短時間労働者に該当し、かつ、次のいずれかに該当する者は、原則として、被保険者とならない。
(1)1週間の所定労働時間が( イ )未満である者
(2)所定内賃金が月額( ウ )未満である者
(3)学生である者
| 1. | (ア)3分の2 (イ)20時間 (ウ)5万8,000円 |
| 2. | (ア)3分の2 (イ)25時間 (ウ)8万8,000円 |
| 3. | (ア)4分の3 (イ)20時間 (ウ)8万8,000円 |
| 4. | (ア)4分の3 (イ)25時間 (ウ)5万8,000円 |
| 正解:3 | |
| 1. | 特定適用事業所に使用される者のうち、1週間の所定労働時間または1カ月間の所定労働日数が、同一の事業所に使用される通常の労働者の4分の3以上であるパートタイマーは、健康保険の被保険者となります。 |
| 2. | 1週間の所定労働時間が20時間未満である人は、原則として、健康保険の被保険者となりません。 |
| 3. | 所定内賃金が月額88,000円未満である人は、原則として、健康保険の被保険者となりません。 |
【問3】
労働者災害補償保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 労働者災害補償保険の適用を受ける労働者には、雇用形態がアルバイトやパートタイマーである者も含まれる。 |
| 2. | 労働者災害補償保険の保険料の算定に用いられる労災保険率は、事業の規模によって災害の発生率が異なることから、適用事業に従事する労働者数に応じて定められている。 |
| 3. | 労働者の業務上の傷病が治癒したときに、身体に一定の障害が残り、その障害の程度が所定の障害等級に該当する場合、障害補償給付が支給される。 |
| 4. | 業務災害により労働者が死亡した場合、対象となる遺族に対し、遺族補償給付として遺族補償年金または遺族補償一時金が支給される。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 労働者災害補償保険の適用を受ける労働者は、全ての労働者です(雇用形態を問いません)。 |
| 2. | 労働者災害補償保険の保険料の算定に用いられる労災保険率は、事業の内容によって災害の発生率が異なることから、業種ごとに異なります。 |
| 3. | 正しい記述です。障害補償給付は、労働者の業務上の傷病が治癒したときに、身体に一定の障害が残った場合に支給されるもので、1~7級なら障害(補償)等年金が、8~14級なら障害(補償)等一時金が支払われます。 |
| 4. | 正しい記述です。労災事故により労働者が死亡した場合、亡くなった労働者の収入によって生計を維持されていた遺族(1・配偶者、2・子、3・父母、4・孫、5・祖父母、6・兄弟姉妹の中で優先順位の高い人)に遺族(補償)年金が支給されます。遺族(補償)年金を受け取る遺族がいない場合には、遺族補償一時金が支給されます。 |
【問4】
国民年金の保険料に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 国民年金の第1号被保険者は、国民年金の保険料の納付を免除または猶予されている者および国民年金基金の加入員等を除き、月額400円の付加保険料を納付することができる。 |
| 2. | 産前産後期間の保険料免除制度により国民年金の保険料の納付が免除された期間は、保険料納付済期間として老齢基礎年金の年金額に反映される。 |
| 3. | 国民年金の保険料免除期間に係る保険料を追納する場合、追納すべき額は、追納する時期にかかわらず、免除された時点における保険料の額となる。 |
| 4. | 国民年金の保険料を前納した第1号被保険者が、その前納に係る期間の経過前に第2号被保険者となった場合、前納した保険料のうち、未経過期間に係るものの還付を受けることができる。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 正しい記述です。国民年金の付加保険料は、月額400円です。免除や猶予を受けている人や、国民年金基金に加入している人は支払うことができません。 |
| 2. | 産前産後期間の保険料免除制度により国民年金の保険料の納付が免除された期間は、保険料納付済期間として扱われます。 |
| 3. | 国民年金の免除や納付猶予の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、当時の保険料の額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。 |
| 4. | 正しい記述です。保険料の前納制度は、この先も第1号被保険者であるという前提で、その期間分の保険料を支払う制度ですから、第2号被保険者となった場合、請求すれば、前納した保険料のうち、未経過期間に係る保険料の還付を受けることができます。 |
【問5】
公的年金の老齢給付の繰上げ支給に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 老齢厚生年金の繰上げ支給を請求することができる者が老齢基礎年金の繰上げ支給を請求する場合、老齢厚生年金の繰上げ支給の請求も同時に行わなければならない。 |
| 2. | 1962年4月2日以後生まれの者が、62歳6カ月に達した月に老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合、老齢基礎年金の減額率は12%となる。 |
| 3. | 寡婦年金を受給している者が老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合、寡婦年金の受給権が消滅する。 |
| 4. | 加給年金対象者となる配偶者を有する者が老齢厚生年金の繰上げ支給を請求した場合、繰上げ支給の老齢厚生年金に繰り上げた月数に応じて減額された加給年金額が加算される。 |
| 正解:4 | |
| 1. | 正しい記述です。老齢基礎年金と老齢厚生年金の繰上げは、同時に行わなくてはなりません。なお、繰下げは別々に申し出ることができます。 |
| 2. | 公的年金を繰り上げると、1月あたり0.4%年金額が減額されます。よって、2年6ヵ月(30月)繰り上げると、0.4%/月×30月=12%年金額が減額されます。 |
| 3. | 正しい記述です。寡婦年金は、死亡日の前日において国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間等が10年以上ある夫が亡くなったときに、その夫と10年以上継続して婚姻関係にあり、死亡当時にその夫に生計を維持されていた妻に対して、その妻が60歳から65歳になるまでの間支給されます。但し、婚姻した場合や、老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合は、支給停止されます。 |
| 4. | 加給年金は、老齢厚生年金を繰上げたり繰下げたりしても、同時に繰上げられたり繰下げられたりすることはありません。なお、老齢厚生年金を繰下げている期間中は、加給年金は支給停止されます(増額されることはありません)。 |
【問6】
公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 遺族基礎年金を受給することができる遺族は、国民年金の被保険者等の死亡の当時、その者によって生計を維持され、かつ、所定の要件を満たす「子のある配偶者」または「子」である。 |
| 2. | 厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その妻に対する遺族厚生年金の支給期間は、最長で10年間である。 |
| 3. | 厚生年金保険の被保険者である夫が死亡し、子のない40歳以上65歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、妻が65歳に達するまでの間、妻に支給される遺族厚生年金に中高齢寡婦加算額が加算される。 |
| 4. | 国民年金の被保険者の死亡により、その者の遺族に遺族基礎年金が支給される場合、その者の遺族に死亡一時金は支給されない。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 正しい記述です。遺族基礎年金を受給することができる遺族は、国民年金の被保険者等の死亡の当時、その者によって生計を維持され、かつ、所定の要件を満たす「子のある配偶者」または「子」です。 |
| 2. | 子のない30歳未満の妻が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、その妻に対する遺族厚生年金は、最長5年間の有期年金となります。 |
| 3. | 中高齢寡婦加算額は、40歳以上65歳未満の子のない妻が受給する遺族厚生年金に加算されます。 |
| 4. | 死亡一時金は、遺族が、遺族基礎年金の支給を受けられる場合は支給されません。また、寡婦年金を受けられる場合は、どちらか一方を選択します。 |
【問7】
国民年金基金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | 国民年金基金には、国民年金の第1号被保険者および第3号被保険者と、日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者が加入することができる。 |
| 2. | 国民年金基金の加入員は、厚生年金保険の被保険者になるなどの所定の事由に該当したときに加入員の資格を喪失するが、自己の都合で任意に脱退することはできない。 |
| 3. | 国民年金基金への加入は口数制となっており、1口目は2種類の終身年金のなかから選択し、2口目以降は5種類の確定年金のなかから選択する。 |
| 4. | 国民年金基金の給付には、老齢年金、障害年金、遺族一時金がある。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 国民年金基金に加入できる人は、国民年金の第1号被保険者と、日本 国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金の任意加入被保険者、海外に居住している国民年金の被保険者です。国民年金の保険料を免除(産前産後期間の免除は除く)されている人等は加入できません。 |
| 2. | 正しい記述です。国民年金基金は、任意に脱退(中途解約)することはできません。但し、国民年金の第1号被保険者でなくなるなど、加入員資格を失うと脱退となります。 |
| 3. | 国民年金基金への加入は口数制となっており、1口目は2種類の終身年金の中から選択し、2口目以降はこれに5種類の確定年金を加えた7種類の中から選択します。 |
| 4. | 国民年金基金の給付は、老齢年金と遺族一時金の2つです。障害給付はありません。 |
【問8】
公的年金に係る税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
| 1. | 老齢基礎年金および老齢厚生年金の支払の際に、所得税および復興特別所得税が源泉徴収される場合、その源泉徴収税率は10.21%である。 |
| 2. | 老齢基礎年金を受給権発生日から数年後に請求し、遡及して数年分の年金を一括して受給した場合、一括して受給した年金は、一時所得として所得税の課税対象となる。 |
| 3. | 厚生年金保険の被保険者が死亡したことにより、遺族が取得した遺族厚生年金の受給権に基づく年金給付は、相続または遺贈により取得したものとみなして相続税の課税対象となる。 |
| 4. | 老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給者が死亡し、その者に支給されるべき年金給付のうち、まだ支給されていなかったもの(未支給年金)は、当該年金を受け取った遺族の一時所得として所得税の課税対象となる。 |
| 正解:4 | |
| 1. | 一定額以上の老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取る場合、所得税および復興特別所得税が源泉徴収されます。この際の税率は、5.105%(所得税5%)です。 |
| 2. | 老齢基礎年金を受給権発生日から数年後に請求し、遡及してまとめて年金が支払われた場合、所得税額の計算上、本来の支給期日の属する年分の収入となります(過去の所得税や住民税、社会保険料等が再計算されます)。 |
| 3. | 公的年金の遺族給付や障害給付は非課税です。 |
| 4. | 正しい記述です。未支給年金は、相続財産ではなく、受給権者固有の権利として受け取るものですから、受給した人の一時所得として所得税の課税対象となります。 |
【問9】
住宅ローンの一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
| 1. | 住宅ローンの返済方法において、元利均等返済と元金均等返済を比較した場合、借入額や返済期間などの他の条件が同一であれば、総返済額は元利均等返済のほうが多くなる。 |
| 2. | 住宅ローンの一部繰上げ返済において、返済額軽減型と返済期間短縮型を比較した場合、繰上げ返済額や金利などの他の条件が同一であれば、利息の軽減効果は返済額軽減型のほうが大きくなる。 |
| 3. | 住宅ローンの一部繰上げ返済をする場合、取扱金融機関によって最低返済額や必要となる手数料が異なることがある。 |
| 4. | 住宅ローンの借換えに際して、現在借入れをしている金融機関の抵当権を抹消し、借換先の金融機関の抵当権を設定する場合、登録免許税等の諸費用が必要となる。 |
| 正解:2 | |
| 1. | 正しい記述です。他の条件を同じとして、元利均等返済と元金均等返済を比較した場合、元利均等返済の方が元金が元金の減り方が遅いため、総返済額は元利均等返済のほうが多くなります。 |
| 2. | 他の条件を同じとして、返済額軽減型と返済期間短縮型を比較した場合、短期間で返済する方が利息の負担が少なくなる(利息軽減効果が大きくなる)ので、利息軽減効果が大きいのは返済期間短縮型だと言えます。t |
| 3. | 正しい記述です。住宅ローンの一部繰上げ返済をする場合、取扱金融機関によって各種条件が異なる場合があります。 |
| 4. | 正しい記述です。抵当権の抹消や設定をする場合、登録免許税がかかります。 |
【問10】
下記の〈X社の貸借対照表〉に基づく財務分析に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、X社の当期純利益は800百万円である。
| 1. | X社の自己資本比率は、80%である。 |
| 2. | X社の流動比率は、800%である。 |
| 3. | X社の固定長期適合率は、50%である。 |
| 4. | X社の自己資本当期純利益率は、5%である。 |
| 正解:3 | |
| 1. | 自己資本比率=自己資本÷総資産=16,000百万円÷20,000百万円=0.8=80%です。 |
| 2. | 流動比率=流動資産÷流動負債=12,000百万円÷1,500百万円=8=800%です。 |
| 3. | 固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+自己資本)=8,000百万円÷(2,500+16,000)百万円=0.4324…≒43%です。 |
| 4. | 自己資本当期純利益=当期純利益÷自己資本=800百万円÷16,000百万円=0.05=5%です。 |
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