投資信託の信託財産留保額
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運営チーム代表の東条です。
先日、ある銀行に振り込み手続きに行ったついでに、投資信託のパンフレットを眺めていたら、行員の方に接客されてしまいました…。
鬱陶しいので早めに立ち去りたい気持ちと、どんな風に勧誘されるのかなという興味が入り混じり、若干後者が勝ったので、立ち話を。
結構商品の内容に詳しかったり、マクロ経済についての知識や見通しを持っている(というよりも営業トークが上手)なので感心しました。
その中で僕が、「このファンドは、信託財産留保額がかかっちゃうんですね…」と言ったら、「こっちは信託財産留保額が無くて結構売れてますよ」とオススメされたので、今回、投資信託のコラムを書くことにしました。
FPや証券外務員等の学習経験者にとって、信託財産留保額は、一般的に、投資信託のコストの論点で、販売手数料や信託報酬とセットで学ぶ事が多いと思います。
少し復習しておきますと、販売手数料は、販売会社に払うお礼のようなものですから、販売会社に払います。
また、信託報酬は、投資信託という仕組みを作ってくれている人に対するお礼のようなものですから、販売会社と委託者と受託者に払います。
そして、信託財産留保額は、解約ペナルティのようなものですから、自分の財産のうち一部を信託財産の中に残す、という性質のものです。
当サイトの動画の中でも、投資信託のコストと一緒に説明しますから、イメージしやすいように、解約ペナルティというような言い回しをしていますが、これは厳密に言うと、投資信託のコストではありません。
なぜなら、販売手数料や信託報酬と違って、販売会社や委託者や受託者に払うものではないからです 。
信託財産留保額は、誰かが解約する際には、ファンドが持っている有価証券の一部を売却して現金化しなくてはいけませんから、その費用を換金する人に負担させる、という性質のものです。
よって、信託財産留保額が無いという事は、投資信託から抜けようとする人が本来負担するべきコストを、投資信託を保有し続ける人、つまり、換金しない人が負担するという事を意味します。
表現を変えると、信託財産留保額があれば、その分基準価額が増えますから、自分より先に投資信託から抜ける人が多ければ多いほど、有利になります。
逆に、信託財産留保額が無ければ、その分余計なコストを負担しますから、自分より先に投資信託から抜ける人が多ければ多いほど、不利になります。
ですから、長期投資を行う際には、販売手数料と信託報酬が低いのが良いのは当たり前ですが、信託財産留保額が無いものを選んだ方が良いかと言えば、必ずしもそうとは限りません。
信託財産留保額が無い投資信託の方が(詳しい知識が無い人に対して販売しやすいので?)増えているのが、最近のトレンドですが…。
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