お金の寺子屋

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FP3級実技解説-2018年(平成30年)5月・後半

【問11】
馬場淳司さんは、相続により8年前に取得し、現在居住している自宅の土地および建物を譲渡する予定である。譲渡に係る状況が下記<資料>のとおりである場合、所得税における課税長期譲渡所得の金額として、正しいものはどれか。なお、<資料>に記載のない条件については一切考慮しないこととする。

取得費(合計):800万円
譲渡価額(合計):5,000万円
譲渡費用(合計):150万円
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例の適用を受けるものとする。
所得控除は考慮しないものとする。
1. 4,050万円
2. 1,200万円
3. 1,050万円
正解:
取得費=5,000万円×5%=250万円<800万円より、800万円です。
よって、居住用財産を譲渡した場合の課税長期譲渡所得の金額=5,000万円-800万円-150万円-3,000万円=1,050万円となります。
【問12】
三上さんは、2018年1月に新築のマンションを取得し、新たに不動産賃貸業を開始した。取得したマンションの建物部分の情報は下記<資料>のとおりである。三上さんの2018年分の所得税における不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入する減価償却費の金額(計算式を含む)として、正しいものはどれか。

<資料>
取得価額:35,000,000円
取得年月:2018年1月
耐用年数:47年
業務供用月数:12ヵ月

<耐用年数表(47年)>
定額法の償却率:0.022
定率法の償却率:0.043

1. 35,000,000円×0.9×0.022=693,000円
2. 35,000,000円×0.022=770,000円
3. 35,000,000円×0.043=1,505,000円
正解:
建物は、定額法による償却しか認められていません。よって、所得税の計算における減価償却費の額=取得費×償却率より、減価償却費=3,500万円×0.22=77万円となります。
【問13】
2018年5月2日に相続が開始された平尾浩二さん(被相続人)の<親族関係図>が下記のとおりである場合、民法上の相続人および法定相続分の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

<資料>
1. 奈美子2/3 雄太1/6 高志1/6
2. 奈美子1/2 雄太1/6 高志1/6 
華織1/6
3. 奈美子1/2 雄太1/8 高志1/8 
賢次郎1/8 華織1/8
正解:
本来の法定相続分は、奈美子1/2、雄太1/6、高志1/6、裕美1/6です。華織は裕美の代襲相続人になりますから、華織の法定相続分は1/6です。
【問14】
成田友春さんは、家族のために遺言書を作成することを考えている。公正証書遺言に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

公正証書遺言は、遺言者が遺言内容を口述し、( ア )が筆記したうえで、遺言者・証人に読み聞かせ、または閲覧させて作成することを原則としている。また、公正証書遺言の作成に当たっては、( イ )以上の証人の立会いが必要とされる。

1. (ア)公証人 (イ)2人
2. (ア)裁判官 (イ)2人
3. (ア)裁判官 (イ)1人
正解:
(ア) 公正証書遺言は、遺言者が遺言内容を口述し、公証人が筆記して作成します。
(イ) 公正証書遺言の作成に当たっては、証人が2人以上必要です。
【問15】
井上桂子さんは、夫から2018年5月に居住用不動産(財産評価額3,000万円)の贈与を受けた。桂子さんは、この居住用不動産の贈与について、贈与税の配偶者控除の適用を受けることを検討している。桂子さんが贈与税の配偶者控除の適用を最高限度額まで受けた場合の2018年分の贈与税の配偶者控除および基礎控除後の課税価格として、正しいものはどれか。なお、贈与税の配偶者控除の適用を受けるための要件はすべて満たしているものとする。また、桂子さんは2018年中に、当該贈与以外の贈与を受けていないものとする。
1. 890万円
2. 1,000万円
3. 1,890万円
正解:
贈与税の配偶者控除の金額は2,000万円で、基礎控除(110万円)と同時に適用することができますから、贈与税の課税価格=3,000万円-(2,000+110)万円=890万円となります。

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【問16】~【問20】は、以下の資料を元に解答してください。

<設例>
【問16】
FPの長谷川さんは、西里家の2018年4月1日現在のバランスシートを作成した。下表の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、<設例>に記載のあるデータに基づいて解答することとし、<設例>に記載のないデータについては一切考慮しないこととする。

1. 5,480(万円)
2. 5,730(万円)
3. 6,040(万円)
正解:
保有資産の合計は、
普通預金500万円
定期預金1,700万円
財形年金貯蓄300万円
個人向け国債250万円
上場株式480万円
生命保険(解約返戻金相当額)310万円
不動産(自宅マンション)2,500万円
その他(動産等)250万円
の、計6,290万円です。
負債は250万円ですから、純資産=6,290万円-250万円=6,040万円です。
【問17】
利秋さんは、60歳で定年を迎えた後、退職一時金の一部を老後の生活資金に充てることを考えている。仮に、退職一時金のうち1,500万円を年利2.0%で複利運用しながら20年間で均等に取り崩すこととした場合、毎年の生活資金に充てることができる金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算し、円単位で解答すること。また、税金や記載のない事項については一切考慮しないこととする。

<資料:20年2.0%の係数早見表>
現価係数:0.6730
資本回収係数:0.0612
減債基金係数:0.0412

1. 1,009,500円
2. 918,000円
3. 618,000円
正解:
使用する係数は、資本回収係数です。
1,500万円×0.0612=918,000円です。
【問18】
利秋さんは、住宅ローンの繰上げ返済について、FPの長谷川さんに質問をした。住宅ローンの繰上げ返済に関する長谷川さんの次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。
1. 「返済期間を変えずに、毎月の返済額を減らす方法を『返済額軽減型』といいます。」
2. 「毎月の返済額を変えずに、返済期間を短縮する方法を『期間短縮型』といいます。」
3. 「最低返済額と繰上げ返済手数料は、金融機関を問わず一律となっています。」
正解:
1. 正しい記述です。
2. 正しい記述です。
3. 最低返済額と繰上げ返済手数料は、金融機関によって異なります。
【問19】
利秋さんと優子さんが加入している生命保険は下記<資料>のとおりである。<資料>のうち、保険金受取人が死亡保険金を受け取った場合に所得税が課される契約として、正しいものはどれか。

<資料>
1. 定期保険A
2. 養老保険B
3. 終身保険C
正解:
1. 契約者(保険料負担者)と被保険者が同一である生命保険の死亡保険金は、相続税の課税対象になります。
2. 契約者(保険料負担者)と保険金受取人が同一である生命保険の死亡保険金は、所得税の課税対象になります(一時所得として課税されます)。
3. 契約者(保険料負担者)と被保険者と保険金受取人が全て異なる生命保険の死亡保険金は、贈与税の課税対象になります。
【問20】
利秋さんは、通常65歳から支給される老齢基礎年金を繰り上げて受給できることを知り、FPの長谷川さんに質問をした。老齢基礎年金の繰上げ受給に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、老齢基礎年金の受給要件は満たしているものとする。
1. 老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額は、繰上げ月数1月当たり0.7%の割合で減額される。
2. 老齢基礎年金を繰上げ受給した場合の年金額の減額は、一生涯続く。
3. 老齢基礎年金を60歳から繰上げ受給した場合、原則として老齢厚生年金も同時に繰上げ受給しなければならない。
正解:
1. 老齢基礎年金を繰上げ受給すると、年金額は、繰上げ月数1ヵ月当たり0.5%の割合で減額されます。
2. 正しい記述です。公的年金の繰上げや繰下げは、取り消す事ができません。
3. 正しい記述です。なお、老齢基礎年金と老齢厚生年金は、繰上げは同時に行わなくてはいけませんが、繰下げは別々に行う事ができます。
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